ふしぎな夢の続き
朝。幼い娘を起こしに行くと、ベッドの上で寝ぼけ眼をこすっていた。
「ねえ、ママ。ふしぎな夢を見たの」
なあに、と聞く。
「私は貧しい村娘だったわ。父さんが死んで、母さんと苦労して暮らしていたの。そしたら、森で王子様に出会って」
それで? と促す。
「王子様に見初められて、お城で結婚式を挙げたの! 大勢の人が祝福してくれたわ。それで、可愛らしい赤ちゃんを産んだわ」
「まあ、とっても素敵なお話ね」
「うん。でも、夢だったの。また見たいなあ」
私は娘をベッドから下ろした。
「じゃあ、夢の続きを体験しに行きましょうか」
扉の向こう側から声がした。
「お妃様、王女様、お食事の準備ができております」
はあい、と私は元気よく答えた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます