第36話 クリスマス
クリスマスと言えば、日本ではケンタッキーですが、これは日本だけ。こちらでは七面鳥とかご馳走がたくさん。お節みたいなもんかな。
「日本ではクリスマスには何を食べるのか」と聞かれたのでケンタッキーだと言うとみんなびっくりする。「え?そんなもので良いの?え?ほんま?」みたいな感じ。
日本だとケンタッキーも結構高いけど、アメリカの感覚だと所詮ファーストフード。どっかで見たけど、吉野家でお正月のご馳走様を済ます感じだと思えばだいたいしっくりくるのかな? そんな感じ。
まあ、そもそもクリスチャンが少ないし、もともと日本にはクリスマスを祝う習慣はないねんで、と説明すると一応納得してた。
クリスマスは家族や親族で過ごして、新年は友達とパーティするもんらしい。クリスマスパーティもいくつか呼ばれて行ったけど、親族とのパーティ以外は日を早めてするのが一般的なようです。
プレゼント交換をするのだけれど、方法は日本とは違う。
ひとつはホワイトエレファント。
クジを作って番号順に好きな物を選んでいく。順番もさらに抽選になったりもする。で、選んだプレゼントをみんなの前で開封。トップバッターができるのはここまで。
2番以降の人は、自分が開けたプレゼントが気に入らなければ、それまでに開いているプレゼントと交換できる、というもの。同じプレゼントを交換できるのはたいてい2~3回まで。要はプレゼントの取り合いゲームですね。ルールも細かくいろいろあって、開ける前に交換を表明しないとできない時もあったな、確か。
2つ目はシークレットサンタ。
参加者が予め決まっていて、さらにマネジメントする人が必要。
参加者は「誰のためにプレゼントを買うか」だけを知らされます。誰が自分の分を用意してくれるかはその時までわからない。
飛び入り参加とか急な欠席には対応出来ないけど、これはこれで楽しい。
いずれも用意したプレゼントは、ゲームが始まるまではクリスマスツリーの下に置いておきます。
あとは子供へのプレゼントが日本人の感覚だと尋常でない。お正月のお年玉みたいなもんなんかな? 子供一人一人に親戚みんなが幾つもくれるようです。
うちはアメリカに親戚なんかいないので、親戚云々は友人に聞いた話。でも、その友人(日本人)の義理のお母さん(アメリカ人)によると、「needじゃないの。wantなの。」とのこと。
なるほど、クリスマス前に現地の人達がすごい量の買い物してた理由がわかったわ。アメリカの大きなカート(日本にあるやつだとホームセンターとかコストコにあるやつくらいがアメリカでの標準サイズだと思う)に山盛り溢れそうなくらいの買い物しはるんやもん。どうするんかなと思ってたけど、たぶんクリスマスのプレゼントなんやろね。親戚でなくても子供だとたくさんプレゼントがもらえたりすることが分かったし。
去年はほぼ初めましてだったから、パーティに呼ばれてても一部のお子さんのいる知り合いと交換する程度だった。けど、今年は皆さんに認知して頂けたようで、同じ方が主催するパーティで参加者も去年とほぼ同じだったけど、参加者のほぼ全員から子供にプレゼントを頂きました。
親戚からたくさん貰う話は友人から何となく聞いていたけど、まさか親戚以外でもそんなにたくさん貰うとは思ってもなかったからうちは他のお子さんに全く用意してなくて本当に申し訳なかった。アメリカンな習慣やし、たぶんみんな最初は知らんかったから、だからって誰にも咎められたりはしないけど…。2年目からはクリスマスパーティに要注意です。笑
街のあちこちにクリスマスデコレーションしてあって綺麗です。教会の前を通るとキリスト誕生を模した人形をおいてあったりする。当たり前やけど本格的。
クリスマスが過ぎても、少なくともフロリダでは2月くらいまでクリスマス飾りがそのまんま。よその州だとどうなんやろ。だいたい同じかなと思うけど。
ちなみに、挨拶する時は「Merry christmas」よりも最近は「Happy holidays」が一般的です。
キリスト教の方にとってはメリークリスマスでいいんだけど、ここは多様性満載のアメリカ。そうでない人達にも配慮してハッピーホリデーと言うようになったとか。
日本語ペラペラの白人さんによると、ハッピーホリデーだとクリスマス文化に喧嘩売ってるみたい、だと。でも、その逆も然り、とも。結局どっちも正解だそうな。
多様性は難しい。でもそれはお互い様を産む。エラいもんやと思う今日この頃です。
12/30/2019
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