第18話 風景の色が濃い
こちらの景色は、コントラストがくっきりしている。
空も海も木も葉っぱも、全ての色が濃い。なんならショッキングピンク色をした葉っぱまで生えてたりする。こんなん初めて見たわ!
薄い色の花もあるけれど、桜のような淡さはない。
写真を撮るとより分かりやすい。少々下手でも風景がくっきり映り、またよく映える。
日本の風景ではどうしても(少なくとも素人には)ぼんやりと写りがちになるなと思っていたけれど、これは色彩の問題かもしれない。
こちらの服や小物の色使いは、日本の物よりも濃くて原色のようなはっきりした色ばかり。色が派手なら柄も派手。大柄のものも多い。
でも、この風景ならむしろそのくらいの方が却って馴染むし、違和感がない。むしろ日本から持ってきた服の方が風景に負ける。ぼやけたように見える。
その土地に合った物、ということになりそう。ま、日本人に似合うかと言われればそれまでだけども笑。 そこは人によるわな。
似合うかどうかは如何に現地に馴染むかにかかってると思う。外人さんでも着物が似合う人ってやっぱり日本に馴染んでるから。
日本人としては、アメリカ人は往々にして派手だと思う。でも、濃い色の風景で暮らしていたら、自然とそういうセンスになるのだろうな。
もちろん逆も然り。だからこそ、日本独自の色が生まれた。例えば紅色とか浅黄色とか鴬色などがそう。
決して外国の景色では生まれなかったはず。そう思う。ああいう色は、どこの景色にもない。
09/07/2019
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