2.

目の前にいるコイツ...いえ、この人は何を言っているのだろうか?

幽霊部員もいいとこの私を何故知っているのだろうと新入生が入部してから部活に言ったか記憶を巡る。

いや、そもそも私最後に部活行ったの9月の文化祭だしありえない。


「人違いでは...」


「写真。新入生歓迎会で見せて頂いた写真に写ってました。先輩に聞いたら数多くの幽霊部員の一人だって言ってました」


間違いではないけれど、何故だかムカついてしまうというか自分自身に呆れてしまう

部活で顔も合わせたことのない新入部員(らしい人)に幽霊部員だとズバッといわれてしまうだなんて。


「...おっしゃる通りで」


ふぅ、と一つため息ついて下を向きながら広げていた本数冊と復習するかもと曖昧に出したプリントを無意味に整頓する。

何も言わない。

私が天体観測部の幽霊部員と知って彼は何をしたかったのだろうか?


”だからなに”という言葉が何度も脳裏に浮かんだがそういいたいのをぐっと抑えて彼がさっさと去ってくれるのを待つ。


黙ったまま突っ立ってるものだから、彼にバレないようにチラリと顔を上げると、綺麗な二重に捕まる。


「俺、先輩が幽霊部員なことを叱りに来たわけじゃないです」


「はぁ、」


じゃあ、何の目的が?

目の前の彼は楽しそうに笑っていて、怒っているわけではなく、

小さい子が欲しいものを見つけたような表情をしている。


「俺、探していたんですよね。暇そうな...いえ、時間にゆとりがありそうな人」

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