第2話 海沢加恋と一日デート編

そして初めて連絡交換をした。

その初めての相手が生徒会の三人。

すごいことだと改めて思った。

そして家に帰り明日の準備をした。

どうせ変わるんなら外見からだよな。

俺はいつも、眼鏡をかけていて。

髪は、普通の長くもなく短くもなくって感じだ。

一様身長は、百七十互センチある。

自分で言うのもあれだがそこそこでかいと思っている。

そこだけが俺の自慢かもしれないな。

とりあえず明日は、海沢副会長とデートだ。

なんだか実感わかないな。

そんなこと思いながらベットによこになり目をつぶった。

そして朝になった。

時刻は朝の七時になった。

ついに今日がやってきた。

部屋から出て下に降りると母がいた。

「おはよう 匠今日早いわね」

「どこか出かけるの?」

母がたづねると俺は眠そうに言った。

「まあね、今日遅く帰るから」

俺が言うと母は喜ぶ顔をした。

「あら、デートなの?」

「やるわねー」

俺が牛乳を飲んでいるときに母が言うもんだからふきそうになった。

「な、なに言ってるんだよ!!」

「そんなわけねえだろ!」

俺は思わず大きな声で嘘を言った。

今日学校三代美少女の一人とデートするなんて言えるわけがない。

母は俺が学校で上手くいっていないことは知っている。

だから少しでもデートだと思いたいのだろう。

母は優しい人だ。

飯を食べた後部屋に戻り着替えることをした。

俺は、どんな格好で行こうか迷っている。いつも出掛ける時は、辞意パンに上は普通のパーカだ。

でも、今日は普通の日ではない。

今日は特別な日の一日目だ。

この日を大切にしたい。

だからこそいつも俺でない俺になりたい。

だが、似たような服しかない。

しょうがない、服はいつも通りにしよ。

そのかわりと言ってはあれだが、眼鏡を外そう。

そしていつも髪はおろしていかにも陰キャって感じだが今回は、髪を上げて行こうと思う。

まさかこんな所でワックスを使うことになるとは、思いもしなかった。

そして、髪を上げて眼鏡を外して出かけた。

歩いて約三十分のところにある公園で待ち合わせをしている。

昨日寝る前にメールが来た。

『明日 朝九時に虹色公園で集合しましょ。楽しみにしています』

副会長らしいメールだと少し笑ってしまった。

そして今、公園にある時計をみると九時ちょうどになった。

俺は、ドキドキしている。

心臓がバクバクとなっている。

どんな格好でくるのかな。

でも、海沢副会長は、真面目だしきっと辞意パンとかだろうなと思っていた。

そんなこと考えていたら。

後ろから俺の名前を呼ぶ声が聞こえた。

「千堂君おはようございます」

俺は、後ろを振り向くとそこには副会長がいた。

俺の予想と違う副会長がいた。

格好は、少し長めのスカートに花柄の半袖だ。

まて、くそきれいすぎてやばい。

もう、好きになってしまいそうだ。

なによりいつも眼鏡をかけていない副会長が黒縁眼鏡をかけていた。

「海沢副会長眼鏡かけるてたんだね」

俺が照れくさそうにいうと副会長はほっぺたを赤くして言った。

「今日は、少し起きるのが遅くなってコンタクトつけれなかったのよ」

俺は心を奪われてしまいそうになった。

かわいいと心からそうおもった。

海沢副会長は、その照れてた顔が真剣な顔になった。

「それより千堂君」

「な、なに?」

「その、副会長ってのつけなくていいわ」

「え、でも」

「でも、じゃないわ」

「加恋って呼んでほしいわ。わ、私も匠って呼ぶから…」

副会長がそう言いながらまた照れた。

いや、学校とは違う一面もあるんだなと思った。

なんというか守りたくなる感じですごくかわいい。

「わ、わかった。じゃあ、か、加恋」

「う、うん。匠」

お互い照れくさそうに名前を言った。

そして最初に行った場所は、服やゲームセンターがあるデパートに行った。

服を見せ合ったり着替えて加恋は見せてくれた。

とても綺麗ですごくかわいかった。

服を見た後は昼ごはんを食べに行った。

寿司を食いに行った。

だが、休日なので流石にすぐに食えるわけもなく。

「結構混んでるな」

「そうね、店の人も十五分くらいかかると言ってたわ」

加恋は俺の右隣にいてチラチラ加恋の顔を見てしまう。

肩がくっつくくらの近さで心臓のバクバクとした音が聞こえてしまうのではないかと

心配でならない。

俺が加恋の顔をチラチラ見てるのがバレてしまった。

「ん?どうしたの匠?」

加恋は顔を少しかためて言った。

俺は、照れながら加恋に「なんでもないよ」と言った。

俺が言った後加恋は微笑みながら「そう?」と言って前を向いた。

(あぶねー いや、バレてたな完全に。)

(俺が加恋を見てたの)

ドキドキしながら並んでいたらやっと俺たちの番になり座ることができた。

加恋は少しため息をしながら「はー、お腹すいたわね」と言い。

俺も「そうだね」と言いながらお互い少し笑った。

「加恋なに食べる?」

俺が加恋に言うと加恋は「私最初なに食べたいと思う?」

加恋は笑顔で言った。

そんなこと俺がわかるわけもなく俺の好きな「いくら」と答えたら加恋は驚いた顔をしながら

「すごい! なんでわかったの?!」と言った。

俺も驚いた顔をした。

まさか俺の好きないくらを言ったら当たっていのだから。

「え、加恋は、いくらが好きなの?」

「うん! 私いくらが一番好きなのよ!」

「俺と一緒だ!」

「本当に? 私たち似てるところあるのね」

お互いまた、笑いながら言った。

そしていくらを頼みお互い同時にいくらを口に入れ「おいしい」と言った。

同時に言った後お互い顔を見て笑った。

加恋って学校では、真面目だし笑ったところ見たことなかったけど結構笑う人なんだな。

食べ終わり店から出た。

「次どこ行く?」

「そうね、特に行きたいところはないわね」

お互いどこ行こうかと考えていた時加恋はひらめいたと言いそうな顔をして俺に話しかけてきた。

「そうだ! カフェ行きましょ」

「カフェ? なんで」

「だめかしら?」

「いやいいけど」

こうして次行く場所はカフェになった。

五分ぐらい歩いたところにあるカフェに入った。

女性店員さんが俺たちのところに来た。

「ご注文なんでしょうか?」

お互いメニューを見て先に加恋が注文した。

「じゃあ、コーヒーをお願いするわ」

「じゃあ、僕も同じで」

「かしこまりました。」

その後すぐコーヒーが来て一口お互い飲んだ。

俺は何故カフェに来たのかと。

「なあ、加恋」

俺が名前を呼び、加恋はまた一口飲んでから「何かしら」と言った。

「なんでここに来たんだ?」

「今日はとても楽しかった」

加恋が急に言ってきた。

「どうしたんだよ」

「次の相手は澪だったわよね」

急に次の相手の話をしてきた。

俺は、流れのまま答えることしかできなかった。

「そうだけど」

加恋は微笑みながら言った。

「澪は、私たちの中で一番あなたの事を好きだと思うわ」

「もちろん私も匠の事好き」

「でも、澪は、優しいけど男の子が苦手でね」

「あの子可愛いからよく男の子に告白とか話しかけられたりするんだけど

男の子苦手だからどう返事すればいいかわからないのよ」

「だけど、そんなあの子が匠の事を好きだと言ったときは驚いたわ」

「だって、あの子男子苦手なのに匠の事は好きだなんておかしいじゃない?」

「だから、澪が何か変わるんじゃないかなって思ってお互い好きな人は同じだけど

応援したくなるのよね」

俺は、初めて知った澪が男子を苦手であること。

そして、加恋が澪のことが大切に思っていること。

たしかに、澪は女子にだけ優しかった気がする。

それは、男子が嫌いとかではなく苦手なんだということを知った。

でも、お互い好きな人が同じなのに応援したくなることなんてあるのか?

俺は、友達がいないからよくわからないけど。

ラブコメとかで、主人公と主人公の親友がヒロインの女の子を好きでお互いライバルになるってのは、見たことあるけど。

俺は、加恋に疑問になったことを言った。

「話はわかったけどさ、お互い好きな人が同じでその人を応援したくなるってのがよくわからない」

「だってさ、好きな人が同じならライバルじゃん! いくら同じ生徒会どうしで仲が良くてもさ…」

俺は強く言った。

加恋は笑った。

「ハハハ なんで匠がそんなこと言うのさ!」

やばい、俺変なこと言ったかも。

「てか、その好きな人匠だしね」

「あ、そっか ごめん」

俺が謝ったらまた笑った。

「まあ、確かにね 匠の言いたいことはわかるよ」

「でも、恋よりもその子がなにより大切」

「あんま、澪の事言えないんだけど昔色々あってね」

「それで、男子苦手になったのよ」

「だから、少し嬉しかったの。同じ好きな人だけどさ、あのこが好きな人できて付き合ってってなったら私うれしいからさ」

加恋は、優しい口調で言った。まるで澪のお姉ちゃんみたいな感じだった。

俺は、そんな加恋をみて少し苦しかった。

俺は、どうすればいいのかと思った。

もし、俺が加恋の事が一番好きと言ったら加恋は果たして喜ぶのかと。

加恋は、話を続けた。

「でも私、澪の好きな人が匠でよかったわ」

「だって、匠優しいし面白いし」

俺は、少しわかった気がする。

海沢加恋は、誰かのために相手を優先する優しい人だと。

「じゃあ、加恋は、自分の事好きになってほしくないの?」

俺は、思ったことを加恋に言った。

加恋は、微笑みながら言った。

「そしゃ、好きになってほしいに決まっているわ」

「でも、私が匠と付き合ったら澪は、どうなるかが心配だし」

澪のことを最優先にしていることがわかった。

「加恋! 君は、いや、お前は自分の事を考えていなさすぎる!」

「たしかに、加恋は優しいでも、その優しさが人を傷つけるとしたら?」

「加恋が思っていることが澪が知ったら怒ると思うよ」

「だって、自分が幸せになっちゃいけないことなんてないのだから」

俺は、全てぶち込んだ。

思っていること。そして俺自身に。

俺も、昔いじめられて相手が悪いにその人を最優先にしていた。

俺がもし、俺の事いじめてた人にすべてを言ったらもっとひどかっただろう。

だから俺は決めた。

もう迷わない。

相手が悪かったら悪いと言うし、困っていたら助けると。

昔一回だけ女の子を助けたことがある。

その時に決めた。

加恋は、少し泣いた。

俺は、焦った。

「あ、え、えーと 加恋? ごめん少し強く言い過ぎた」

加恋は、顔を横に振った。

「違うの、嬉しかったの!」

「ありがと!匠 わたしが幸せになってもいいのね」

「そうよね、ライバルですものね」

「あぁ、そうだ俺と付き合うのはどちらかだ!」

「なに、自分で言ってるのよ!」

「あ、すまん」

そしてお互い笑いあってカフェを出た。

そして、また同じ虹色公園に戻った。

時間は、夜の五時になっていた。

「今日はありがとう!匠」

「こっちこそ、初めて女子とデートして楽しかったよ」

「明日は、澪をよろしくね!」

「あぁ、澪とデート楽しみにしてるよ」

「私が言うのもあれだけど澪とデートしたらすぐ好きになっちゃうかもよ」

「どうだろな」

そんなことを言いながら楽しく話して終わったのだが。

一つ忘れていた。

澪だけでなく、会長ともデートがあることを。

やばい、普通に忘れてた。

それは、また明後日の話か。

そう思いながら家に帰った。

その頃会長は、自分の部屋におり、ベットでごろごろしながら漫画を読んでいた。

「クション!!」

「だれか、私の話をしているのかな~」

「あ! 千堂君かも!」

「明後日楽しみだな~!」

そういえば俺、髪型とか眼鏡外したりしたのに加恋なんも言ってくれなかったな。


海沢加恋のデート終了。


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