第4話 ミヤズ姫との出会い

 クマソブラザーズを見事討伐して、宮殿に戻ってきたヤマトタケル様でした。

 そして父である景行天皇にこれまでの経緯や結果を報告しました。


(いい戦果を上げたんだ! きっと父上に褒めてもらえるはずだ!)

 そうヤマトタケル様は確信していました。


「ふーん、それじゃあ次は東の方へ行って来て」

「えっ……今、なんと?」

「次は東の方を征服して来と言ったの。あっちにも大和朝廷に従わない連中がいるから頼んだよ」

 ヤマトタケル様の予想に反して、景行天皇の態度は冷たいものでした。


 納得がいかない表情をしているヤマトタケル様ですが、父を敬愛し、忠実なので、命令を無視する事が出来ないのです。


 こうして、ヤマトタケル様は、今までの戦いの傷と疲れが癒えない内に、大和の国を出発したのです。 

 

 東国遠征に出たヤマトタケル様でしたが、あまりにも心細いのか自らの祖霊であるアマテラス様が祭られている、伊勢神宮に立ち寄ったです。





 さあ、皆さん、この旅の冒頭にて、伊勢神宮で見かけたヤマトタケル様の過去を見てきました。


 伊勢神宮に立ち寄った事で、ヤマト姫様から天叢雲剣あめのむらくものつるぎを譲り受ける事が出来たのですね!


 ヤマトタケル様は元々、俺TUEEEE系の主人公です。さらにそこへ三種の神器の一つである天叢雲剣が加わったので、チート級の強さを手に入れました。

 これなら、向かうところ敵なしです。


「ちょっと待って、ヤマトタケルちゃん。これも持っていって」

 おや、ヤマト姫様がヤマトタケル様に何か渡しましたね。どうやら、小袋のようですが、中身はわかりません。

「おばさん、これは?」

「困った事があったら開けてみなさい。きっと貴方の役に立つはずだから」

「ありがとう! それでは行ってきます!」

 こうして伊勢神宮を後にしたヤマトタケル様でした。


 さて、私達もヤマトタケル様と旅立ちましょう!


 

 伊勢神宮周辺はアマテラス様のお膝元だからか、大和朝廷に従わない者はいないので、三重県では特に何も起きませんでした。

 何事もなく尾張の国(愛知県)に到着しましたね。


 さて後の名古屋市になる所まで来たヤマトタケル様ですが、ある一軒に家に立ち寄りました。

 かなり大きな家です。

 それも、そのはず、ここは国造くにみやつこと言って、今でいう県知事のような役職を持った人の家だからです。


 さて、景行天皇の皇子という事もあり尾張の国造のから手厚い歓迎をうけました。


 しかも美夜受姫様ミヤズヒメサマという国造の娘さんは若く、とても美しいお方でした。


「ミヤズ姫、僕の妻になってくれませんか?」

 あらら、ヤマトタケル様はいきなり求婚しましたね。勿論、この神話の時代に婚姻届なんてないので、夫婦になる=肉体関係を結ぶ事です。


「はい、私でよければ……」

 ミヤズ姫様は求婚を受け入れましたね。

 まさか急にエロい展開になるとは思いませんでした。

 ヤマトタケル様もなんだかんだいって、景行天皇の血を引いているので、お盛んです。


 二神の身体が近づいていきます。運営にBANされるのが怖いので、合体するところは時間を飛ばさないといけません。

 どうしてもエロい映像が見たい方は、お手元のスマホかパソコンで自分の性癖にマッチしたワードでググってください。


「いや、待てよ」

おや、ヤマトタケル様が止まりました。性欲で盛っていた目にも、冷静さが戻ります。


「すまない、ミヤズ姫。君の美しさに理性を奪われていたが、まず天皇の命令を果たさなければならない」

 ここまできたら合体しちゃえよ! と思いますが、景行天皇に忠実なヤマトタケル様は欲望を満たすより、命令を達成する方を優先しました。


「わかりました。天皇のご命令ならしかたありませんね」

「必ずここに帰ってくる。だから、それまで待っていてくれ!」

 こうして、ヤマトタケル様はミヤズ姫様と結婚する約束をして、彼女の家を去り、東へと向かったのです。


 さあ、これより向こうは大和朝廷に従わない邪神や悪霊、そして部族がいる危険なエリアです。


 ヤマトタケル様は一体どうなってしまうのでしょうか!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る