第23話 断罪①
そして水曜日、俺は理事長室に呼び出しを受けた。
月曜日の放課後に半ば強制的に連絡先を知らされた渚さんから火曜日に校長室を調べさせた所盗撮や盗聴の類の証拠がわんさかと出たらしい。
また調べたのか分からないが、校長のPCから新聞部の部長に対しての指示や依頼料などのメールがあり動かぬ証拠になった。
それで水曜日の朝から呼び出しを受けたという訳だ。まぁそうしないと出勤した校長を抑えられないというのもあるだろう。
「失礼します。」
そうして理事長室に入るとそこには新聞部のメンバーと校長、透華さんがいた。
「揃ったわね。みんな呼び出された理由は分かるかしら?」
「分かりません。」
新聞部の部長が答えた後他の生徒も分からないと答える。校長に至っては用事がないなら帰らせてもらうと言ったがその時に渚さんが動いた。
「それじゃあこれに見覚えはないかしら?」
「それはっ!?」
渚さんが出したのは回収したカメラとレコーダーである。そしてPCから送られていた文面を撮影したもの、それを印刷したものを出した。
それを見た部長は顔を顰め、校長は驚いていたのでやはり校長がバックにいたのだろう。
「これは校長が新聞部の部長である
予想はしていたが盗撮していたもので脅して性行為までしているということは、透華さんと緋奈もする予定だったのだろう。2人とも美人でスタイルもいいからな。
「理事長!貴方は人の部屋に無断にはいりPCを勝手に見たのですか!?」
「黙りなさい!これは正当な理由で行った行為ですよ。それに私に言ったのは鳥羽さんですよ。」
「鳥羽ぁ!お前まさか裏切ったのか!?」
「してませんよ!そんなこと言ったら私まで疑われるじゃないですか!私は脅されてやっただけなのに。」
渚さんの引っ掛けに校長は引っ掛かり更には部長も関与しているということを暴露したが部長は認めないらしい。
そろそろ俺の出番だろう。
「鳥羽さんはもともと校長側だろ?あんたと副部長が話しているところを録画してたんだよ。」
「はぁ?そんなわけないでしょ?嘘言わないでよあの時私たち以外誰も...」
「なんでそんなの言ったことないって言わないんだ?言ってないならあの時私たち以外はなんて言葉出ないだろ?」
「それは言葉の綾で...」
「ま、そう言うと思ったから見せてやるよ。」
言って俺はスマホを操作し影から録画したものを見せた。俺はあの時野田先生が出てきたあと録画していたのだ。
それを見た鳥羽は俯いて震えていた。
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