第21話 新聞部副部長
「なんだお前?」
「あんたが盗撮の仕掛けを仕掛けようとした机の生徒だよ。」
そう言うと男子生徒は驚いた顔をしたあとすぐに表情を変えた。
「そんなのは言いがかりだ。確かに机にイタズラをしようとしたがそれを止められただけだ。」
「新聞部副部長
「それは...」
「隣に紗倉さんがいるからか?」
「そ、そうだ!お前が紗倉さんの隣なのが憎くてそれでイタズラしようとしたんだ!」
明らかな嘘だろう。それが本当なら言い淀む必要はないだろうし何より盗撮の仕掛けと言った時に驚いた表情はしないでむしろ怒るはずだ。
「そうか、ならとりあえずは職員室に向かうぞ。騒ぎになったから一応いかないといけないしな。」
「あぁ、それは分かっている。済まなかった。」
「まぁいいよ。それに確認だが机や椅子に仕掛けようとした物があったら返した方がいいか?」
「それも返してくれたら助かる。もしくは処分してくれ。」
「分かった。」
そうして2人で職員室に行き透華さんに事情を話した。透華さんは通話をずっとイヤホンで聞いていたので教室から直ぐに職員室に来たらしい。
「とりあえず平田は残れ、この後担任も含めて処分を下す。折崎は戻っていいぞ。」
「分かりました。」
まぁ処分と言っても厳重注意だろう。イタズラだけならそんなものだ。
教室に戻ってきた時にみんながこっちを見てきたがチャイムがなりすぐに授業が始まった。
なぜ平田が俺の席に何かを仕掛けようとしたのか?盗撮ならば前から撮ればうまくすれば脅せるものが撮れるだろう。
なのになぜこの席なのか。もしだ、もし俺と透華さんの関係に気づき俺を陥れようとするならそれなら...
いつ気づいた?放課後に見られたとは思えない。まさか個人情報から把握したのか!?それなら説明はつくしそしてバックにいる奴も想像がいく。
どうしてこうも俺が行く学校はクズが多いんだか。
昼休みになり予想通りに盗撮カメラと盗聴器を席から回収する。ご丁寧に机と椅子に仕掛けているあげく小型の高性能なものなので呆れた。
あとはこれを平田に聞き出してそこから手がかりを集めるしかないのだが、邪魔が入らないように頼まなきゃ行けない人がいるのを思うと嫌な気持ちになる。
予想通りなら邪魔をしてくる相手より上の相手は大湊ならあの人しかいないから会うしかないだろう。
大湊高校の理事長であり透華さんの母親である
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