第10話 理由②

月曜日の放課後になり新聞部に向かう。向かう時に紗倉さんと目があったが用もないのでそれを無視して教室をでた。


程なくして部室棟の3階にある新聞部の部室についたのだが新聞部の部室は妙に騒がしかった。何かの議論でもしているのか分からないがあまりにも白熱しているのかその声が廊下にまでとどいていた。


立て込んでいるのなら後にしようと思い踵を返そうとしたところいきなり新聞部のドアが開かれて1人の男性が出てきた。


「いいか!?これ以上はやめるんだぞ!そうしないと庇いきれないからな!」


そう言って男性は後ろにいる俺に気づかずそのまま階段を降りていった。


「はぁ〜これからどうしようかな。こんなおいしいネタないのに。」

「仕方ないと思うぞ。教師のゴシップなんて学校側にとってもまずいからな。」

「そうは言っても野田先生が早見先生を好きだからじゃないの?」

「そうかもしれないがさすがにストーキングはやりすぎだ。」

「そんなこと言って自分もしたくせに。」

「お前がやらせたんだろ...」


ドアが開いてるのに気づいてないのだろうか?先程でた男性が野田先生らしく今中にいるのは部活動紹介に出てた部長と部員だろう。


「それに1年生の紗倉だっけか?そいつのストーキングもお前の指示だろ。」

「まぁね。あんだけ綺麗なら相当うまいからね〜。」


にもストーキングをしているのか。そして弱味を握るとうまいと言うことは少なからず悪どいことをしているのだろう。


「とにかくこれ以上やると野田先生も庇えないんだから大人しくしてろよ。」

「別にが庇うから問題ないでしょ。」

「そりゃそうだが...」

「だから私の楽しいようにするの。」

「クズだな。」

「そう言ってついてくるあんたもクズよ。」



あぁ、どちらもクズだ。人の弱味に漬け込み愉悦に浸る中学時代にもいたクズだ。それにの人間でありというのも分かったのは成果だ。


そうして知りたいことはある程度知ったのでそのまま新聞部の部室には入らず帰宅した。

正直ドアも空いてるのにあんな話をするなぞアホしかしないのだが、どうせ聞かれても弱味を握り脅してきたのだろう。そんなことすればリテラシーガバガバなのも頷ける。


とは言え協力者というのが厄介だ。脅されてやってるならまだしも完全なクズならさすがになら面倒になる。


「だがまぁ...」


過去の確執があるとは言えだったやつと透華さんがストーキングされてるならさっさと終わらせるとしよう。

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