第7話 好奇心というのは

昼休みも終わり一度教室に戻ったはいいものの紗倉さんの周りには人が多いためそのまま体育館に向かうことにした。

体育館では椅子がすでに並べられておりすでにチラホラと座っているものがいた。


「早いな折崎。」

「早見先生も早いですね。」

「あたしは手伝いだよ。これでも生徒思いなんでな。」

「ところで席は自由ですか?」

「スルーするのか...あぁ別にどこでも構わんぞ。前の方が見やすいがどうせ後ろに座るだろ?」

「まぁ部活にもどこにも入るつもりはないですし、それなら興味ある人が前で見るのがいいですよ。」


そう言って後ろの席に座る。ステージと距離があるのであんまり見えないがどうせ入らないのだしいいだろう。


そうして時間になり席が埋まり部活動紹介が始まった。司会進行は生徒会らしく生徒会長が司会をしていた。


「我々野球部は甲子園に向けて…」

「サッカー部はマネージャーも募集しており…」

「吹奏楽部では一から指導していくので…」


どこの部活もみんな活気に溢れており楽しそうに見える。そんな中部活の紹介が始まった。


「どうも新聞部です。我々新聞部は基本的には部活動の活動紹介や学内のイベントを記事にしていく部活です。またなどを取材したり気になるものを記事にしたりもします。」


(あぁ...の言葉だ。この部活はの集まりだ。)


「そしてこの場を借りてですが今、新入生の中に昨日、選択学科棟にいた生徒の情報を探しています。もし知っている方がいましたらぜひ教えてください。」

「どうして探しているんですかー?」


そんな呑気な質問が新入生側から聞こえる。彼らが気になっているのは早見先生の事だろう。


「そうですね…とある教師とその生徒がどんな関係か調べてるんですよ。だって気になりませんか?密室で新入生と教師が会っているんですよ。これは記事にしないとってなりますよ!なのでそんなゴシップもやっております。」


そう言いながら眼鏡をかけた女の子はわらいながらこの学校の過去のゴシップネタを披露して部活動紹介は終わった。

新入生側は入学早々に教師と生徒が会っていたというネタに食いついていたがを疑問に思ってないように見えた。


俺としてはすでに新聞部をにするかを考え始めることにした。勝手に思い込みそれを周りに伝える。関係性を調べずに憶測で出来たものを伝える。それはものであるから。ものによっては人を傷つけ自殺にまで追い込むそんなものを自分の平穏な日常の為なら排除して当たり前だろう。


後に5月に数名の退学する生徒と1名の退職する教師がいた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る