ばたばたばたっ。そして、がやがや。

 チャイムが鳴った途端、鳥の大群が飛び立ったのかと思うほどの音が響き渡る。羽毛代わりの埃が舞い上がって窓からの光でちらつく。窓際の私にだけそれが見えて、堪らず軽く握った手で口元を覆った。

 スタートダッシュにはそこそこ自信がある私だけれど、お昼休み以外の授業が終わった瞬間は彼らに勝てる気が湧いてこない。それにしたって、一時間前にも集まっていたというのに一体なにを話すことがあるんだろう。頬杖をついたままに、まばらに散らばる人の塊を目だけ動かして数えていく。瞬きでカウントダウンを始めると、いくつかの集まりが教室の後ろへまとまるように動いた。

 もう。数えづらいから動かないで欲しい。流動的に動く人の連なりから目を流して、ため息をつく。カウントは早々に諦めた。

 私はといえばあちらからすればちょっと痛いスタンスで、ふてぶてしく人の流れをだらだらと眺めているだけ。掃除用具入れにもたれている頬のニキビを赤く腫らした男子に気付かれたなら突っ掛かれそうな表情であろう、けど大丈夫。

 誰も私に興味なんかない。だから動物園で見たオオイグアナみたいな顔をしていてもなにも言われない。あのサービス精神のない、やる気のない瞳。


 ハルは「昔は素直で可愛かったのに」なんて私を哀れむように言う。別にオオイグアナは可愛いと言われるために生きてないと言ったら、ため息をつかれた。

 昔は自分のことながら人当たりも良く、周りに人がいることも嫌いじゃなかった。恩着せがましい言い方をするなら、人見知りだったハルをコミュニティの輪に入れたのだって私だ。その輪がいつしか歪んで見えて、さっさと先にはみ出したのも私だったけど。

 実のところ、サンタさんがいないことを知った頃にはもう、その輪っかからは軋む音が聞こえ始めていた。その割には頑張った方じゃないか、なんて。

 皆がみんな、裏っかわのほつれた箇所には目を背けて、他人の視線にアンテナを張って、とりとめのない話題をさも面白く笑い合うひしゃげた輪っか。あれは学校生活を楽しく過ごすための輪というより、孤立を怯えるように集まる昆虫の巣と言った方が似つかわしい。

 愛想笑いに堪えられなくなった私は、中学で百メートルの世界に入れ込んだ。内外から自らだけを責めて、そして自分を磨き続けるマゾヒストの世界がその頃の私にはとても尊く思えたから。

 果たして私はちょっぴり自慢だった白い肌を犠牲にすることで、輪からの脱出に成功したのだ。

 結果は大成功で、『スポーツを頑張っている奴』というキラキラの肩書きが逃亡者に対する視線をすっかり消してくれた。朝礼で名前を呼ばれて表彰状を受け取る時は、彼らより前へ進んでいる気さえした。

 ……なのに。不安が、鳴る。


「次の授業なんだっけ」

「化学。早くしないと遅れちゃうよ」

「さっきの数学のノート、とってる?」


 男女の入り交じったグループから聴こえる、味気の薄いノイズ。周りの動きや持ち物で次の授業なんか分かり切っているだろうに、間を埋めるように紡ぎ出される臆病な会話が渋い。おばあちゃんの家に行った時、軒先に植えられた柿の木から勝手に取ってかじった渋柿のような、あの、水を飲んで洗い流しても襲ってくるイガイガ。あの毒にしか思えないイガイガがとうとう頭にまで上ってきて、可愛い字で書かれたノートを受け取る男子の手つきをいやらしく錯覚させてくる。

 ……はっ。

 末期だな、と自嘲した。曲がった口元を隠すために今度は机へ伏せた。口から空気と一緒に音が漏れそうになるから、腹筋にぐっと力を込めて堪えた。鍛えていて良かったと学校で感じる数少ない瞬間。

 そう、末期。こんな他愛もない風景の一部にさえ変な焦りがちらつく。

 どうして。どうして、こんなものが胸の中に生まれるのだろう。中学の頃はなかった。高校生になってから胸の奥に生まれ始めたそれは二次関数的に膨れ上がって、今や私をぎゅうぎゅうと圧迫していた。なんとか割れやしないかと、焦りの源泉である成長が止まって久しい胸を右手でひっかくようにかき抱く。


「……走りたい」

「サキー? 遅れるよー?」


 突っ伏したまま机へ呟いた衝動に、声が重なった。水槽を突っつかれた金魚みたいに、びくりと身体が跳ねた。

 教室の入口には河合さんと、陸上部の……ハイジャンの誰か。

 なにか返さなければと、脳と繋がっていない口がなんとか動いた。


「ごめん、次、授業なんだっけ」

「さては寝起きだなー? 化学だから一階ね」


 赤い下敷きをぺこぺこと振って教えてくれる気安い声。そうだ、皆川さん。寝坊をよくするから目覚まし時計を三つ持っているらしい、皆川さん。

 先に行ってるね、なんて言葉を残して消える背中たちを見送って。

 血の気が引いた。

 何気なく返事に使った、とりとめのない言葉。一人残った教室の中、自己嫌悪と羞恥で顔が赤くなったのが分かって、自らを消しゴムで消すみたいにがりがりと頭をかく。内から昇ってきた渋さをかき出すように、汚染されている事実を削って消してしまいたかった。

 ああ、ほんとうに末期。末期!




 悔しい。染まりつつある自分が許せない。


「で、授業には間に合ったの?」

「そーゆーことを話してるんじゃないんだけど」


 見当違いなことを訊いてくる方を睨みつけると、声の主はくつくつと笑った。これが国語のテストだったら部分点さえもらえてないぞ、と呆れを込めたトーンの低い言葉をハルに返す。ハルは私の視線を気にもせず、ペンを指先でこねるように転がしてこちらを見ていた。


「じゃあどういうこと?」

「だから、日常に身体を汚染されているって話」

「環境問題ってこと?」

「話聞いてなかったのは分かった」


 もう駄目だ、こいつは赤点だ。そんなことを思いながら、小綺麗な図書室の机に脱力するように身を預けた。すんと鼻を鳴らすと、嗅ぎ心地の良い香り。特別な教室は特別な匂いがする。これが知識の匂いなのかも、なんてことを語彙力のない頭で思う。 

 クラスも違うハルとの接点は、最近二つに増えた。部活終わりの体育館裏と放課後の図書室で、今日は後者。一緒にいる理由をでっちあげるなら、焦りのない昔に戻れた気がするから。

 人気のない一番奥の窓際、さらに彼女の影に隠れた隅の隅。小声なら、話しても怒られない位置で、音を閉じ込めるように話す。そのままで数学のノートと参考書を半分ずつ重ねる目の前の景色にちょっかいを出すのが、マイブーム。

 というか、それしかすることがない。廊下で出会って、「くる?」なんてまた気安く誘われて、黙って付いていくくらいには時間を持て余していた。


「あぁー…………走りたい」

「陽向ぼっこしてるユキちゃんみたい」

「うちの猫のこと? それ、七割悪口だからね」


 項垂れる姿をあの怠け者と一緒にしないで欲しい。むしろ私は忙しさを欲している。忙しなく脚を動かして、酸素を燃やす日常を取り戻したいのだ。

 しかし、練習を許されたのは三日に一回。

 夏休みにしたケガが原因で取り付けられた枷が私を苦しめていた。あの、私の書いたアンケートを一瞥した時にニヤついた医者の顔が忘れられない。答え合わせが上手くいった時のような、安心と喜びが入り混じった満足げな――「生理もちゃんときてないみたいだし。陸上の子にはよくあるんだよ」と言ってきたあの表情。女性ホルモンが骨にとって大事だという御高説を垂れてくる、あの得意げな口元。月に一回も顔を合わせることになる未来が憂鬱で仕方がなくなって、今からため息を吐いている。


「暇ならサキちゃんも勉強したら?」

「無理。今のメンタルで勉強なんてしたら、削れる」

「削れるってなに? 心とか?」

「……顎の骨」

「それは、かなりとばっちりだね」


 とにかく、私は唯一の生き甲斐を制限されてしまった。一時は歩くのすら辛い痛みになるまで気にしなかった私にも責任はあるにしても、この仕打は惨い。いっそ全て奪ってくれとは言わないけれど、この生殺しにされているような感覚はひどく息苦しかった。ゆっくりと死んでいくような感覚はこういう感じなのだろうか。

 胸の中に渦巻いた死の香りを払いたくて、腕を開くように伸び広げた。手をグーにしたままに伸びる姿は我ながら、確かに猫のようだと思った。

 また頬を机に預けて、ノートを走るペン先を見つめる。目の前で時折迷うように止まって、ゆらゆらと右往左往して、はっと動き出すペン先がちょっぴりお気に入りだった。

 もちろん、どこまで行っても暇潰しにしかならないけれど。

 耳をぺたりと机にくっつけたまま、腕をだらんと机から落として、ふーっ、と息を吐く。目の前の参考書がばらばらと音を立てて、ちょっと浮いた。


「こら」

「走りたい」

「もう、ここ来てからだけで二回目だよ? 走るの好きすぎ」

「当たり前じゃん。だって、」


 不意に。

 そう、不意に言葉に詰まった。私にとって、『走ること』は一体なんの意味があるのだろう。

 好きだから。そんな単純な感情で、こんな中毒みたいに求めたりするものだろうか。ハンバーグもプチトマトも大好きだけれど、それが失くなってもきっと発狂したりはしない。お気に入りのスパイクがカタログから型落ちで消えたのと同じで、そのシリーズで似たものを買う。なんなら普通のトマトで良いし、豆腐ハンバーグだってヘルシーで悪くない。

 でも、『走ること』の代わりになるものなんてあるんだろうか。失くなった時、私はきっと狂う自信がある。欲求を抑えるように、でも抑えきれずに肌へ爪を立てて失血死する未来が見えた。

 ぞっとした。死がこんなにも目の前にぶら下がっている事実に、ぞっとした。


「だって?」

「……秘密」

「なにそれ、ずるい」


 瞼すら脱力するようにぎりぎりまで視界を薄めて、気怠さを演出する。

 からついた。出そうとする言葉すら喉に引っかかって、違和感がすごい。ぼさぼさの、海外土産の安っぽいクッキーを頬張った時みたい。あれはひどい味だった。


「じゃあさ。ハルはなんで、そんな勉強してるの?」

「私? 別に私の勉強とサキちゃんの陸上はイコールじゃないと思うけど」

「いいから」

「んー……少なくとも好き、ではないかな。必要だと思うから、やってるだけだし」


 私だって、必要だ。なければ死んでしまう。そう言おうとした。でも、またつっかえた。一体なにを張り合っているのだろう。シャープペンの尻尾をえくぼへ埋める彼女と競ったところで得るものなんかないのに。そうだ、得るものなんかない。だから、つっかえて正解。

 そもそも確かに、私の陸上とハルの勉強は比較にならない。比べるなら彼女の趣味とか、そういうものがふさわしいわけで。


「ハル、趣味とかってないの?」

「趣味? 趣味って言うなら、ピアノになるかな」


 ピアノ。


「うん、弾くの好きだし。あ、でも歌うのも好きだから、音楽が好きなのかも? なんでって言われると……まぁ、結局は好きになっちゃうよね」


 ころころ表情を変えるハルの隣で、からついたままにぼそぼそとキーワードを反唱するだけ。私の言葉を予想しながら話し続ける彼女を見ていると、


「……やっぱ、走ってくる」

「え、」


 衝動が膨れ上がった。

 女性ホルモンがどーたらなんて、知るもんか。

 疲労骨折とやらになる前に、心が疲れてしまったらお終いじゃないか。今私に必要なのは、喉を潤してくれる癒やしの水だ。砂漠で倒れていたって、水はやって来てくれない。

 半開いた口のままこちらを見上げるハルを尻目に勢いよく立ち上がる。半分脱いでいた靴をひっかけて、背を向ける。大きな窓から見える校庭には私も気慣れた服装の影はまだなく、秋の気配と野球部の野太い声が一際に響いていた。

 確か、今日の最初はミーティングだった。今なら何食わぬ顔をして部室に溶け込めるかもしれない。そう考えると、心が跳ねた。



 二日続けての部活に向かう足取りは重力を感じないくらいに軽かった。それこそ練習に明け暮れていた、中学生の頃のよう。

 乱暴なコンクリートの敷かれた坂道を下る時は幻聴がする。土用のスパイクが鳴らす、カリカリ音。まだ部室へ辿り着いてもいない行きの道でさえ耳に染み付いているから、鼻歌さえもったいなくて。

 周りに誰もいないことを確認して空を見上げると、グラウンドに沿って植えられた木々たちが光を遮るように葉を伸ばしていた。木漏れ日がちかちかと目を苛めてくる。


「あれ?」


目を細めて応対していると、そのちかちかに混じって鋭めの光が視界の端から飛んできた。気になってそちらへ顔を向けると、校舎の角部屋を真ん中に捉えた。教室に近いから覚えてる。たしか、美術室。

 窓際に置いていたなにかが反射でもしたんだろうか。

 学校の中にいると、こんなの珍しくはない。よく分からない奇声が遠くから聞こえたり、下手くそなトランペットの音が急に鳴り始めたり、どたどたと三重くらいの足音が後ろから駆けてきたり。集団生活が生む雑多な音。今回も、どうせそれだと思った。

 なのに。

 それなのにどうしてか、後ろ髪を引かれる奇妙な感覚がある。頭では気にする意味がないと思っているのに、身体だけが惹かれているような。

 もしかすると、あの部屋からモスキート音に似たなにかが発せられているのではないか。私には聴こえない、でも私の身体だけが感じ取れるもので呼びかけてきている。

 ……なんて。ただの空想。くだらない。

 イヤホンで音を遮るように幻へ耳を澄まし直して、無意識に辿り着いた部室の前。いつの間にか黒からのっぺらぼうな白色に変わっていた地面から首をもたげて、するとドア越しに声が聴こえた。かなり雑な作りのスライド式は中の音をすんなりと教えてくれた。


「ケガ、治んなかったら良かったのに」


 それは私の目を覚まさせる、現実の音。

 夏休みが明けてそれほど久しくもない放課後は、まだじりじりとした暑さを残していた。なのに、私の肌の周りだけが膜を張られたように寒くなる。私にだけ、厳しい風が吹く。少しだけこもって届く声たちには不穏な気配すらない。不純物のいない部室にふさわしい、自然な会話が繰り広げられていた。


「あれってプロでも目指してんの?」

「えー、さすがにそこまで現実見えてない人いないでしょ。なら、私立でもなんでも行ってるはずだし」

「記録自体も良いとこ県までじゃん? 無理無理」

「じゃあ、あれなんなの?」

「……性癖?」

「やだー。次会う時そうとしか見れなくなるじゃん」


 その証拠に、声が次々と重なっていく。茶化すような声、黒い感情を露骨に吐き出す声、無色の適当な声。色々な色。でも、流れに逆らう色はなかった。


「ほんっと、めんどー。おかげで先生も変にはりきっちゃってさ」

「なになに、サキ様への嫉妬ー?」

「様って、やば。一人でああいう真面目な空気作られると迷惑なんだよねー。無駄に比べられるし。夏まではけっこう真面目な先輩いたから言えなかったけどさ―」

「あ、わかる! 白河はやってるぞ、とか言われるのほんとやばいんだけど」

「なにそれ先生の真似? 似てなさすぎー」


 けらけらと笑う声の後に、こうでしょ、なんて出来の悪いモノマネ合戦が始まる。その内に絶妙に面白い場面を切り取る子が出て来て、話がすり替わっていく。あっという間に私への愚痴は雑談のきっかけだったものに成り果てた。それでも、私の身体は凍ったまま。


 ケガ、治んなかったら良かったのに。


 最初に耳に届いた言葉が私の中で反響して、何度も、何度も何度も胸を刺してくる。

 好かれていたという思い上がりなんかない。好かれる努力というのを私はしていなかったから。陰口だって言われていると、思ってはいた。

 でも。

 不幸を、私の死を願う言葉が自分に向けられているなんて思いもしなかった。

 それも軽い調子で本当に何気なく、今日の空模様を話すみたいに。

 思い浮かぶのは悪びれないプリントの端と、ぱっくりと切り裂かれた指先だ。なにかのテレビでやっていた、綺麗にしか見えない紙の端は実は微細なノコギリの刃のようになっている。そうして、触れた指の皮膚をずたずたに裂くのだ。思いの外脆い紙の繊維は傷口の中に残って、じゅくじゅくと傷を疼かせる。

 その痛み、その痛みだ。

 悪いのは安易に扱った指先で、私がいない前提の部屋の会話を盗み聞きした私。

 いくらそう言い聞かせても、怯えで血が冷えて、それに驚いた心臓が耳元まで飛び出して、鳴って、気付かされる。自分はこんなにも悪意に弱い人間だったのか。

 腹が、立った。外れた道を自ら選んだ癖に、これくらいで怖がってしまう自分に腹が立つ。なにより、怖れたことで生き方が間違っていたことを認めてしまった気がした。

 遠目で誰かも分からないほどに溶け込んで、雰囲気になびく生き方が正しいって。自分よりもハルや他の子たちなんかの方が、まともなんだって。

 また、あの欲望が湧いてくる。


 走りたい。走って、全てを忘れたい。


 じり、と退いた脚が耳障りな音を出した。それは靴底に挟まった砂が抜け出そうとする悲鳴だった。怖気て、逃げるように啼いた。

 はっとした。

 ドアの、ある意味も分からない小窓。ちょうど悪く正面にいた一人がこちらに気付いた。河合さん。部活用にぎざぎざの鳴りを潜めた瞳が、斜めにこちらを射抜いた。

 気付いて、しまった。


 私は、逃げるために陸上をしているんだ。


 走って、否定して、拒絶して、逃げていく。逃げている。

 大人になることから。気怠い日常から。傷を舐め合うような、青臭い、葉っぱみたいな青春から。

 ――――――……違う。

 私は、逃げているんだ。

 ――――――違う。

 見下す振りをして、嫉妬している。 

 ――――違うったら!

 あの葉っぱを美味しく味わえる彼女たちが、羨ましくて堪らないくせに。


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