第7話 幸せの先にあるのは何でしょうか?決して絶望であってはいけないと思います!!(自業自得)

 

 ・・・シクシクシクシクシク・・・。


 店内に幼女のすすり泣く音だけが響いていた・・・見ていて居た堪れないんじゃが・・・。

 本人のために詳しくは語れないが、壮絶な光景だったとだけ言って置く。他にお客さんが居なくて良かったね!としか慰めの言葉が浮かばぬ。

 それにしても、この光景を作った女神様のお姿は凄まじいものがあった。

 無表情で只管ひたすらに臀部を平手打ちしてる姿は見ていて・・・ブルリ!!・・・ぁあこの女神様なら開発されても良いかも・・・はぅ。

 

「ハァ~まったくもう・・・これだからまだまだお子様なのよぉ。もう少しちゃんと胸を張れる事を出来る様になって頂戴!」


「ぐすん・・・お子様じゃないもん・・・」


「なんですってぇ?」


「ヒッ!なんでもありません私はお子様です・・・うぅっもう洗礼を受けた立派なレディなのに・・・」


 リーファさんへ、レディの意味をもう一度良く考えた方が良いと僕は思います。あと目の前の女神様の爪の垢でも煎じて飲んだ方が宜しいかと従魔として具申致します。もちろんちゃんと私にも飲ませて下さいね?主従の関係として運命共同体かと思われますので、致し方なく飲ませて頂きます。。。ぁ、それと先程のお仕置きも甘んじて受ける覚悟です!!キリッ!!


「リーファったらもう・・・それでこの子と契約したのぉ?ふーん結構可愛いらしいわねぇー・・・おいでおいで」


 パァア!!と目の前が花咲く春の兆しを感じさせるような、今から訪れるであろう幸福との邂逅かいこうを前に僕は、第一印象が肝心と居住まいを正しつつ、失礼の無いように女神様の前に躍り出て。。。


「きゅ?きゅわるるぅ??(お手手を併せてお目目をパチパチ)」


 ・・・何も言うな。分かっている。分かっちゃ居るが・・・僕もオトコの子なんだよ?(純粋なまなこ)


「・・・キャー!なにこれ可愛いんですけどぉ!!ほらほらおいでおいでぇ・・・はぁ~ぃ抱っこしましょうねぇ~」


「きゅわ?きゅわるるるぅ・・・きゅわわん!!」


「ほぉーらぁよしよし・・・もう!可愛いわぁー頬スリスリしちゃう!!」


 うひぃ、うひゃ、うひゃひゃひゃぐふへへへへっ。こ、ここに理想郷はあったんやぁ・・・オイラっちもうこの双丘の中で骨をうずめても良い!!

 そ、そうだ!!確かゲームや物語の中で、ドラゴンの体はどこを取っても棄てる所が無いほど、魔導具とかの材料では貴重だったはず!!

 よ、よぉし!女神様のためならこの身を捧げても良いぞい!!むしろ捧げさせて下さい!!ぁあでもそうするとこの柔らかさの中にも押し返してくる様なたわみを感じることが出来ない!!ぁあ今は目の前の理想郷アヴァロンを堪能する事だけに全神経を集中するんだ!!


 ぁああん!束ねるは女神様の息吹ぃいいいいん!!

 ぇええエクスカリバぁあああああああああああああああ!!?

 

 星の彼方まで届けと言わんばかりの絶頂を感じる中、オイラっちは、新たな高みへと誘われて・・・そうか、これが母なる原初の海に還るって事なのか・・・と女性の神秘とその深淵を垣間見ながら、女神様の御戯れを流されるままに受け入れるのでした。。。


 我、今此処に真理へと至らん・・・・・・・ッ!!?

(...ジジジッ....上位存在により妨害されました...これより..による干渉をロックします....)



「・・・・アンタ何してるのよ?」


 おやぁ?幼女さんことリーファがどうにか羞恥と絶望の淵から立ち直ったみたいですね。

 リーファを拘束していたロープは、暫くすると消えて無くなって居ましたし、拘束制限時間とかあるのでしょうか?それかお優しい女神様が消してくれたのかも?流石は女神様ぁ♪ぁ、そうそう返事しないとね。もう!こっちは忙しいのに!!


「きゅわ?きゅわわぁ~きゅわきゅわるるるるぅ~♪」


 んぅ?ごめんねぇ~今少し忙しいのおぉ話しはあとで聞くからさぁ~♪

 と御座なりの対応は仕方がありません。今のオイラっちには、重大かつ急務な使命があるゆえ、雑事には付き合いきれませぇ~ん。本日の窓口は終了となりましたぁ~♪♪


「ん?どうしたのリーファ??それにしても貴方の従魔可愛いわねぇ~。ほぉ~ら、くちゅくちゅぅー」


「きゅわ!きゅわわわん♪きゅわるるるるぅ~♪♪」


 ブチッ!!


 ・・・ん?ブレイカーでも落ちました??ってもう嫌だなぁ~この世界にブレイカーなんてあるわけ無いじゃないですかぁ~♪もう、あわてんぼうさんめっ♪♪と脳内イメージでぷりちぃなベビードラゴンなオイラっちに、もう一人の僕がエイっと人差し指で小突いちゃったりしちゃいます♪♪

 ぁあ仔ドラゴンに転生して良かった。こんな甘美な一時ひとときと芳醇な・・・良い匂いがするとです!ぇ?この変態さんめ!だって?仕方ないじゃありませんか!!女神様がオイラっちに満遍なくその匂いを擦り付けるんだもの。。。もう!女神様には困ったもんだよね!?

 ぁ、そうだ名案を思い付いた!今日はお風呂に入らないで置こう!!そしたら女神様の匂いに包まれて寝られるのではと・・・いやいや待てよ。もしかしたら今夜一緒に添い寝してくれるかも!!って待って!!そう!その前にお風呂があった!!・・・・・・・・ぶふっ。おっと危ない鼻孔から紳士の汗が、、、こりゃ参りましたなぁ~アハハハハッ!!


 ビバ!べビードラゴン!?


「・・・メル、ちょっと良いかしら?その子に少し用があるのだけども・・・」


「くちゅくちゅぅーあら?そうなの??はい、どうぞ」


「・・・ありがとう、メル・・・」


 何やら横で雑音が聞こえて来たかと思ったら、不意に浮遊感を感じ、今まで安らぎを感じる暖かな春の抱擁の真っ只中から、急にそれが失われ、次に感じたのは、どこか硬く平面なまるでまな板を彷彿とさせる感触が・・・って頭上を仰ぎ見れば無表情な幼女さんの顔が。。。

 ってちょぉおお!オイコラ!!何してくれてんだこのクソガキ!!お前なんかに用はねぇんですよ!!今オイラっちは、この世全ての善を体現してるんだぞ!!用があるってんなら、その薄っぺらいまな板を水に漬かせて少しでもふやけさせてから来るんだな!!まぁそれでも願い下げですが!ぷっぎゃぁ!!


「きゅわわ!!きゅわわるるる!!きゅわきゅわわわんん!!」


「・・・翻訳しなくてもアンタが何言ってるか大体分かってるわ・・・」


「きゅわ!きゅわわわん!!きゅわるるるるぅううううう!!」


 知るかボケぇ!!とっととあの女神様の安らぎの丘へとオイラっちを鎮座させるのだ!!お前の役割は精々女神様の御座おわす神殿の前で、掃き掃除しながら、日々その自分のまな板に女神様の寵愛を受ける事を夢に見てれば良いんだよ!!ぁ、もしかしてアレか?今オイラっちがその寵愛を一身に受けてるのが羨ましいんだな!!何という卑しいやつ!!これだから未成熟なお子様はイケない!!このつるぺったんさんめが!!やぁいやぁいつるぺったん!お前のその真っ平らなサーフボードを使って母なる海で母性でも学んで来いよ!!


「・・・そ、その子かなり暴れてるけど大丈夫なの?さっきまであんなに大人しかったのに・・・」


「大丈夫よ^^ちょぉ~っとこの子と話があるからお外に出てるわ^^」


「ぇっ?ぁ、ぅん・・・いってらっしゃい・・・」


 ちりり~んと扉に備え付けられている呼び鈴の、あの涼やかな耳当たりの良い音色が響く中、ふと我に返った僕は不穏な気配を感じた・・・。

 最初聴いた時は、とても心地の良い音色に聴こえてたはずなのに、今は涼やかさを通り越して薄ら寒いものを感じて、まるで今から始まる何かのゴングの様に感じたのは気のせいであって欲しいと思いました。ムシが良いかな?あははっ・・・女神様、もし僕が逝ったら、この身を貴方様へと捧げ、魔導具としての新たな道を歩まれる事を御許し下さい。。。


「へぇー覚悟は出来てるって事かしらぁ?」


 僕が殉教者の如く、野蛮な異教徒の理不尽な暴力を一身で受ける覚悟を決めて居住まいを正して居ると、そのヒンヌゥー教の狂信者が・・・。


「アンタまだふざけた考えを改めないわけね?よぉしぃ!じゃ!行ってみようかしら!!」


 ガシっと愛らしくもぷりちぃな僕の頭を鷲掴みにして、投球フォームに入る異教徒の幼女様・・・結構握力あるんですね?

 ってぉおおっと振りかぶりましたぁ!!

 それでは皆さん先に逝っています(´・ω・`)ゞビシッ



「このラゴンがぁああああああああああああああああああああ!!?」






 キラン☆と大空に吹き飛ばされている僕ことアキクンです!皆さん如何お過ごしでしょうか?

 ふむぅ幼女の癖にやりおるわ。あの細腕でこれ程までの投擲を可能にするとは・・・少し魔力の気配を感じたから、何かしらのスキルか補助的な魔法でも使ったのかな?さてはてどうしたものか・・・僕の翼は、今はまだお飾りでこの大空を華麗に羽ばたく事は出来ないんだよねぇ。でもそうなるとこのまま地面との熱いキスが待っていると。。。

 それにしてもあのヒンヌゥー狂信者にしては思ってたより軽い罰かな?・・・って標高何百メートルか知らないけど、こんな落下傘パラシュート無しのスカイダイビングで軽いって・・・僕も早くもこの世界の非常識さになれてしまいましたかな?あはははっ・・・と結構余裕を持って物思いに耽っていると、不意に頭の中で紅い悪魔の声が・・・。


『・・・そんなに軽いわけ無いじゃない?・・・』


 ッ!!まさかコヤツこの距離からでも読心術が使えるだと・・・ッ!!しかもこれは・・・念話かッ?!!

 物凄く嫌な予感を覚え、これはふざけてる場合じゃないと既に手遅れ感がするも全力で謝罪を敢行せねば・・・ッ!!!


『ごめんなさいホント調子に乗ってました!許して下さい!!もうしません!!もう失礼な事思いません!!僕は慎ましやかなお胸も大好物です!!大丈夫!!まだまだ成長期ですからきっと女神様と同じぐらい・・・かは分かりませんが、、ッ!!いやもうそれ以上な事になると思いますのでどうか許して下さい本当にすみませんd・・・』


『大丈夫よ?ちゃんと分かってるわ?ぅんぅんちゃんと許してあげる^^』


『ぁ、本当ですか?それはよかっt・・・・・』


『・・・・・・・・イキテイタラネ・・・・・・・・・・・』


 い、ヤァあああああああああああアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ?!!


『従魔調教スキル発動・・・おいたわダメよ!おいたわダメよ!!おいたわダメよ!!!おいたわダメよ!!!おいたわぁダメよぉおおおおおおおおおお!!?』


 ッ?!かなりの距離が離れているはずなのにここまで感じるこの膨大な魔力反応は・・・ッ!?『ま、待って!おねg・・・・



 あばばばばばっばばばばばばばhなhばbbsんsななはがばbんあがががばばなばばなばばばなhばあがばばばなhbはなhばなななながgbn.........



 余りの激痛に散り散りになる意識の中、僕は、決して女性には身体的特徴を揶揄するべきでは無いと、心の奥底にあるはずの清らかな魂に刻み付けて生きていこうと思いました・・・・この人生・・竜生?に続きがあるかは分かりませんが・・・・ダメぇ!これ絶対死んじゃぁ痛ぃいいいいいいいいいいいいい!!


・・・・プツン・・・・






名前 アキクン

種族 ベビードラゴン(亜種⇒ユニーク) New!?

位階値 F10⇒C1 Up!!

生命力 C⇒B Up!!

筋力 D

魔力 C⇒B Up!!

敏捷 D

幸運 S


魔法スキル マジッククロー

技能スキル New!!痛覚軽減 New!!恐怖耐性

種族スキル 竜眼(+鑑定+魅力) 魔力掌握(+魔法創造+New!!魔力感知) 自然治癒

エクストラスキル 異世界邂逅(+言語理解+声音)

称号 粘液生物の天敵 New!!神に愛されし者(+?????) New!!煩悩に忠実なる者 New!!殉教者の末路


従魔契約:契約者「リーファ・フォン・アインシュタット」

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