第6話 新たな道筋を見つけたら如何なる犠牲を払おうともそこに飛び込まずには居られない・・・そこに未知なる世界が待っている限り!!(改宗)
「さぁ着いたわよ!ここが今、私が住んでるところよ!!」
ぉ、
『ルージュ魔導具店』
・・・・ルージュ魔導具店?って、ぉ、やっぱり文字読めるや。明らかに地球で見たことも無い文字のはずのに、日本語感覚で意味がスッと入ってくる感じ。ん、改めてスキル便利なう♪これさえあれば異国語なんてちょろろんやで。ふふふっ、これだけでも飯の種になるやも知れぬ・・・って文字は書けないかも?書ける感じしないし。ペンとか持ったら急に分かったりするのかな??んーとどうやったら独立(脱走じゃないよ?)して稼ぎ、一人で生活出来るのかと思い悩んでいると。。。
「ほら!何をそこでボケっとしてるのよ?中に入るわよ!!」
「ハイ!!」シュタ!!
「・・・それやめてくれない?何だか居た堪れなくなるから」
ぇー結構気に入ってたんだけどなぁ~何だか身が締まるというか、敬礼ってちょっとカッコ良くない?折角敬意示してあげてるのにネー。
それにしても魔導具店か。ふむぅお金持ちボンボンの線が当たりかな?この店の主人のお嬢様って事かな??なるほどねぇー。確か魔導具とかってファンタジーものとかで高価な品物扱いされてたはずだから、町の中心に店を構えてても不思議じゃ無いのかも。店舗兼住居みたいだし、富裕層向けと考えると妥当な線かな?ぅんぅん。
「・・・また変な事考えてるんじゃ無いでしょうね?」
「
「・・へぇーなかなか鋭いじゃない。富裕層向けにここに店を構えてるのは当たってるわね・・・まぁでもこの店のお嬢様って所は間違ってるわ」
「ありゃ?そうなの??じゃ居候って事?親戚か何かなの??まさかここで働いてるってわけじゃないよね?」
「何がまさかなのかは聞き出したい所だけど・・・ん、まぁその辺の話は中に入ってからでも良いでしょ?じゃ、入るわよ!」
ちりりーんと店の扉を開くと涼やかな耳当たりの良い音色が響いて少し驚いた。ギギィとか扉特有の音が鳴るかなと思ってたのもそうだけど、こんな綺麗な音色をこの世界で聞けるとは思っていなかったから。それぐらいとても綺麗な音色で、この音だけを聞くためだけに来店する人が居るんじゃないかなと思うぐらいとても心地よい音色だった。流石は高級店扱いされる魔導具店・・・こりゃ異世界も侮れないね!!
「いらっしゃいまぁせぇ~。申し訳ないのですが、まだ少し早いのですけど本日はもう店じまいを・・・ってあらぁ?リーファじゃない!もう!心配したんだから!!もう少し遅かったら迎えに行くところだったのよぉ?!」
「ただいま、メル。ってまた子供扱いして!私ももう大人なレディなんだからそろそろ過保護はやめてよね!!」
「はい、おかえりなさいリーファ。もう何が大人なレディよ・・・最近やっと洗礼を受けたばっかりじゃないのぉ。それと大人なレディだと思うなら、少しは周りを心配させる様な事は慎むべきよぉ?それに早朝一言も無く置手紙だけで、南の森まで出かけてくるとか書いてあるし、本当にもう心配で心配で・・・」
「もう!本当に小言が多いんだから!!ぁ、でも・・・心配させちゃったのは悪かったわ。。。ごめんなさい、メル・・・」
「ふぅ。もう仕方がないわねぇ。素直に謝ったからお小言はこれぐらいにしましょ・・・それで一体、何をしに南の森に行ったのぉ?」
僕は、キョロキョロと不躾に店内に置いてある品物や内装を興味深く見ながら、リーファとお店の人とのやり取りを片手間に聞いていた。
そしたら
ゆるふわで暖かみのある色彩の、下品にならないちょうど良い感じの茶髪のロングヘアー。そしてその髪先をふわっと持ち上げ、見る者の目を奪う美しくも豊かな双丘が目に入り、くびれとヒップは残念ながらカウンター越しでよく見えなかったけど、出るとこは出て引っ込むところは引っ込んで居るであろう事は、見るまでも無く察せられた。顔の方もよく見てみれば、美の女神も裸足で逃げ出すほど美しく整っていて、柳眉な眉毛の下には、きっと美しい宝石を想起させる眼があるはずなのだが、残念ながら今は目を細められていて良く見えなかった。鼻筋もスッと通っていて、艶めかでぷるんとした唇は吸い寄せられるようだった。まるで芸術の粋を集めた一枚の絵画のような、そんな陳腐な感想が出るほどに、今、僕が想い抱いた気持ちの数千数万分の一も伝えられないのが辛いほど美しい・・・・・女神様が降臨なさって御出ででした。。。
「そう!それよ!!ふふふん、吃驚しないでよね?じゃじゃぁ~ん!!ベビードラゴンと従魔契約したのよ!!どう、凄いでしょ?!ムフン!!」
「あらあらぁ。ベビードラゴンとは珍しいわねぇ・・・あれぇでも確か南の森に行ったのよねぇ?んーあの森にベビードラゴンなんて生息してたかしらぁ?」
「フフフン!!聞いて驚きなさい!!なんと!召喚魔法で呼び出したのよ!!流石は将来有望株と言われ天才の言葉を欲しい侭にする私だけはあるわよね!!」
「へぇ?召喚魔法ぉ??・・・召喚魔法って確か、かなりの腕前の魔導士でも微妙な魔物ばかりしか出せなくて、その割には一回の召喚で最低金貨一枚は使うから、財産を食いつぶすばかりで、ギャンブル好きか大きな祭りの時にしか行わないあの召喚魔法ぉ??・・・・・ハッ!まさか!!」
カウンターに備え付けられたと思われる椅子を蹴飛ばして、後ろ手にある扉を勢い良く開けた女神様は、ドタバタと何やら階段を上がる音を鳴り響かせてから暫(しばら)く・・・ぁ、戻っていらっしゃったみたい。
ドタタタタタタタタッ・・・・・・・バン!!
「りぃいふぁあああああああああああああああああああああああああ!!」
「ヒッ!!」
開口一番リーファの名を叫び、女神様の美しくも整った顔を鬼のような形相で歪め・・・ぁあでもその顔も良いかと思いますん!(新たな信仰先を見つけました!!)(・・・ぇっ?!Σ)
「これはどういう事ぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
とどことなくしょんぼりとした、リスみたいな・・・ぬいぐるみかな?ぁ、何かお賽銭箱ぽぃの持ってる・・・ちょっと可愛いかも。そんなリスぐるみを抱えた女神様の姿は物凄く絵になって・・・ぁあその場所代わって欲しい!!少し可愛いと思ったリスぐるみさんが何だか憎たらしく見えてきましたぞ!!
「・・ど、どうも何も。そ、そういう事よ・・・と、投資には資金が必要なのよ!だから仕方がなかったの!!って言うかベビードラゴンよ?!そんなはした金で契約できたんだからむしろ良かったじゃない!!将来的にはそんな『リストバンク』には収まり切れない大金が転がり込んでくるはずだわ!!」
と最初こそは顔ごと逸らしてた目線が、僕を捉えた瞬間、勢い込んだ形で捲くし立てるリーファさん・・・まるで投資話を持ち掛けられ、老後の資金を全て未公開株の購入に充て、その購入が奥さんにバレ、さらに息子夫婦からの責めに必死に弁明する、定年退職したばかりの元ワーカー戦士の様な姿がそこに・・・リーファさん、その姿はアカンです。。。南無。。。
「・・ッ、はした金・・・言いたい事はそれだけかしらぁ?・・・」
「ヒッ!」
案の定女神様は青筋を立て、ここに来るまでに、町中で見せたリーファの幽鬼さを遥かに凌ぐ御姿の女神様が・・・ぁあその雰囲気も良い!!新たな
「あのお金はねぇ。貴方のおじい様から、貴方が何か志を抱いた時、その一助になればと預かったものよ・・・それを」
「な、なら良かったじゃない!!わ、私、志を抱いたわ!!この子を使役して莫大なお金を稼いで悠々自適な生活を送るの!!そうだわ!このお店もでっかくしてあげる!!そしてお店は従業員とかに任せちゃったりして、庭付きの大きな
「・・・(ニッコリ)」
「・・・わ、分かってくれたの?・・・(に、ニコ)」
「『バインド』」
「ぶぎゃぁらっぷ!!」
ぉ、ぉー女神様が手を
「ちょ、ちょっと!さ、流石に冗談キツイんじゃない?!は、早く解いてよ!!」
無言でリーファに近づく女神様・・・何をされるのでしょうか・・・ドキドキ。
パシン!!
「ぇっ?・・・い、痛い・・・ね、ねぇ?嘘でしょ。め、メル??じょ、冗談よねぇ?・・・な、何か言ってよ!!ご、ごめんなさい!ちゃんと謝るからぁ!!ぼんどうにごめんなざい!!!(涙声)」
パシン!!パシン!!パシン!!ぱs・・・・
「ぁ、ぁああああああああぁッアアアアアアアアアアアアアアーッ!!」
鳴り響く臀部を強かに打つ音は、幼女の嘆きを以ってしても鳴り止む事は無かったのでした。。。南無三。。。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今、新たな
その余りにも禍々しい雰囲気に、少なくない柱(かず)の神々たちが
最初こそ何かに驚いた様な気配を見せ、戸惑っているようだったが、次第に神の力の源が減衰するかのようにその存在を収縮していき、そして・・・
『ちょ、ちょっと待ってぇええええええええええええええええええええええ!!』
と悲痛な思念波を全方位に放出した後・・・その気配を消失させた。。。。。
神々の皆さん「「「ナニコレ」」」
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