第18話

第十八話



 呆然としている私を、ラミアは眉間にしわを入れ不機嫌そうに見ている

 「エレーヌ……その女……誰……」

目を細めて私に問いただ


 「あのっ!!!……この人はアデレーナって言う人で……」

 「この私がこの世界に目覚めた時に、凄くお世話になった人で……」

私は焦りながら答える……そんな私を見てラミアが薄ら笑いを浮かべながら


 「……ヤったの……」

その一言に私は血の気が引いていくのが分かった


 「……はい……ヤりました……」

額から冷汗がにじんでくるのが分かる


 「そう……ヤったんだ……」

 「ふぅ~ん……そう……」

意外と冷静なラミアに私は少しホッとしたような気がした……が……


 「このっ! 裏切り者っ!!」

そう言うと私に飛び掛かってくる


 「ぎゃ~っっっ!!! 許してラミアっっっ!!!」

格闘術ではラミアには到底、かなわない事を知っている


 「いでででっっっ!!!」

ラミアの関節技が私の体を締め上げる

 「ゆっ! 許してぇー! 」


 素っ裸の女が二人、絡み合ている姿を騒ぎで目を覚ましたアデレーナが無表情で見ている

 「助けてっ! アデレーナっ!!」

私は、無意識にアデレーナに助けを求めた

無表情に私を見ていたアデレーナの表情が少しづつ変っていく


 「素っ裸で何してるんですかっ! 」

 「エレーヌさんっ! 誰ですっ! その女はっ!!」

いつもの通りアデレーナに戻っていた


 「良かった……アデレーナ……戻ったんだね……」

アデレーナが戻った安心感に浸る間もなくラミアの関節技が容赦なく私の体を締め上げる

 「ぐへっ! もうダメッ!!」

私の意識が遠退いていく……


 「なにっ! これっ!! 」

 「まさかっ! これって"冥府の手"っ! 何でこんな所にっ!!!」

ラミアの体を無数の黒い手が押さえ付けていた


 「エレーヌさん……この女……どうしましょうか」

アデレーナが黒い手に押さえ付けられて身動きできないラミアを見て言う


 「放してあげて!」

私がアデレーナに頼むと少し嫌そうな顔をしながらもラミアを開放してくれた

 

 「はぁはぁ……この子、もしかして黒魔術師なの……」

ラミアは息を荒くして言う


 「紹介するよ、ラミア……ラミア・アーティー……」

 「私の幼馴染で……その……ゴニョゴニョ……」

私は少し言葉を詰まらせる


 「何が! ゴニョゴニョよっ!!」

 「私は、ラミア……エレーヌのいいひとよっ!!」

ラミアは素っ裸のまま大きめの胸を張る


 「えっ???……エレーヌさんのいいひとってどういうことですか」

 「もしかして、エレーヌさんの夢の中に出てきたひと……ですか」

アデレーナは慌てたように言う


 「そ……そうだったりする……」

私はアデレーナから目を逸らせて小さな声で言う


 「で……アンタ誰っ? エレーヌとどういう関係っ?」

ラミアがアデレーナを頭の天辺から爪先まで見ながら言うと自分よりもデカイ乳を見て顔が少し引き


 「私は、アデレーナ・アルベリーニと申します」

 「エレーヌさんののいいひとですっ!!!」

露骨に対抗心を燃やしながらラミアより大きな胸を誇張するかのように前に立つと胸を張る

 私は、厄介な現場からコソコソと逃げようとするが……


 「何なのよっ! このおんなっ!!」

 「何ですかっ! このおんなはっ!!」

二人が私の方に振り向くと同時にセリフと息がピッタリと合う


 「ひっ!」

裸のまま、間男のようにコソコソと逃げようとする私を呼び止める声と恐ろしい視線を背中に感じて体が凍り付く

 「あの……その……えっと……その……エヘッ💛」

私は何とか誤魔化そうとした


 「何が"エヘッ💛"よっ!」

 「この、浮気者っ!!」

ラミアが私を恨めしそうに見る


 「……ごめんなさいっ! ラミアっ!!!」

"もはやこれまでっ"私は自分の非を認め素直に謝る


 「ホントにっ! アンタって奴は……」

ラミアは膨れっ面をしていると


 「何言ってるんですかっ! ラミアさん! あなたも人の事言えないじゃないですかっ!!!」

そう言うとラミアをビシッと指差して

 「エレーヌっ! この女っ! エレーヌさんの他にも三人のおんなとヤってますよっ!!!」

 「エレーヌさんと合わせれば四又よつまたかけてましたよっ!!!」

アデレーナは目を細めてラミアを見る


 「へっ! なっなっ何の事っ……」

ラミアの顔が青ざめて行く


 「アデレーナ……今の本当なの……」

私は信じられない


 「間違いありません……」

 「何なら、三人の名前と何時何処でどんな風にヤったまで詳しくお話しますよ」

アデレーナは大きな胸を更に突き出す


 「ラ・ミ・ア~」

私はラミアを恨みに満ちた目で睨む


 「あはっ💛……」

ラミアは目線を逸らすと何食わぬ顔をしている


 「これって、お仕置きよねっ……」

私は、体をプルプル震わせながら言う


 「そうですよ……きっつぅ~いお仕置きが必要ですよっ!」

 「だって、この女って全く反省してないんです」

 「今だって"エレーヌはチョロイいから謝れば許してくれる"って心の中で舌出してますよっ」

 アデレーナは何食わぬ顔をしいてるラミアの心の内を読む


 「げえっ! このあまっ何て事をっ!!」

ラミアはアデレーナを睨みつける

 「そんな事なんて考えていないのよっ!……ホントよ信じてっ」

涙ながらに私に訴えるラミアにアデレーナが追い打ちをかける


 「嘘八百ですね……」

 「今も"私には絶対防御魔法の"無効化魔法"があるから何があっても大丈夫っ!"って思ってますよ」

 アデレーナがラミアの心を情け容赦なく読む


 「このあまっ! 勝手に人の心を読むんじやねえっ!!」

ラミアがアデレーナにブチ切れたように怒る


 「そうなんだ……そこでそう言うんだね……ラミア……」

 「やっぱり、お仕置きだね……」

私が無表情で言うと


 「ふんっ! 私にはどんな事しても無駄よっ!」

 「エレーヌなら分かるはずよ、私の特殊能力のこと」

ラミアは開き直ったように言う


 「ええ、知ってるわよ……」

 「でもね……アデレーナは黒魔術師なのよ……」

 「分かるでしょう……この意味……」

 「あなたのお得意のアストラル・サイド回避は通用しないの……」

私が小さな声で冷酷に言うと


 「えっ??? まさかエレーヌっ!」

自信に満ちていたラミアの顔に一気に恐怖がにじみ出る

 「待ってっ! ホントにごめんなさいっ! 許してっ!!!」

そう言うとラミアはいきなり土下座する


 「パラライズ!!!」

私は容赦なくラミアを痺れさせ体の自由を奪うと

 「アデレーナ、"冥府の手"でこいつの体中を弄繰いじくり回してやって」

私が薄ら笑いを浮かべながら言うと


 「はっはい! 分かりました」

私の不気味な笑いにアデレーナは怯えたかのように言うと幾つもの"冥府の手"がラミアの体を容赦なく弄繰いじくり回す


 「ひいっ! お願いっ! 止めてえっ!!」

ラミアの懇願するが私は無言、無表情で見ている……

 

 「あっあっ! ダメッ! あうっ! くちゅぐったいっ!!」

 「やっ! そこっダメッって! あはっ! うっ! あんっ!」

 「やめてっ! あっあっ!! あっあっ!! もう!勘弁してっ!!!」

 「これ以上はっ! あっあっ!! あはっ!」

体が麻痺しているので上手く動けずに死にそうなぐらいり悶え苦しむラミアを見て


 「あの……エレーヌさん……もう、いいんじゃないですか……」

ラミアの悶絶する姿を見てアデレーナが私に恐る恐る問いかける


 「まだよ……」

私は、冷酷に一言だけ言う

かれこれ、三十分ぐらい悶絶させるとラミアはぐったりとする


 「もう……いいよアデレーナ……」

私がそう言うと"冥府の手"がスッと消える


 「あっあっ~、最高っ! すっごい気持ちいいっ!!!」

 「これ、ヤバイ……絶対に癖になる……」

床に寝そべったままで涙と鼻水とよだれを垂らしながら体をピクピク痙攣させラミアが呟く


 「あの~このひと……たぶん今ので完全に癖になっちゃってますよ」

アデレーナが困ったように言うと


 「いいのよっ! このぐらいしないとダメなのよ……」

 「四又もかけてたのよ……」

私は、床で寝そべったままのラミアを見て言う


 その様子を隣りの部屋で見ていたカリナとセレスティナは余りの凄惨な光景に抱き合い怯えていた

 「分かったでしょう……セレスティナ……」

 「私の言った事がどういう事か……」

カリナの問いかけにセレスティナは何度もコクコクと頷くのであった、そんな騒ぎをポチは呆れたように眠そうな目でテーブルの下から見ているのであった


 その後、ラミアはアデレーナには一切逆らうことは無くなったのだった



 私達が馬鹿な事をしている頃、ダルキア帝国では内乱が起きていた

 旧三ヵ国同盟軍の残党の最後の抵抗であったが、当初から戦力差は歴然で皇帝バルドゥイノを倒すことが目的ではなく、神聖ノーワ帝国への亡命の為の戦いだった


 反乱軍の総数は2000人ほどで比較的防備が手薄なアルテシア山地の森を抜けて神聖ノーワ帝国へ亡命する作戦であった


 この企ては予想以上に上手く運び1700人以上が無事に国境の越えてアルテシア山地の森に逃げ込むことが出来ていた


 彼らは、ほんの数週間前に遊撃隊が通ったルートを辿りながら奥深いアルテシア山地の森を進んでいた


 「上手く行きましたね、ビアンカ様……」

古びた鎧に身を包んだ老騎士が若い女騎士に言う


 「そうですね……旧トリニア帝国・タイノス帝国の生き残り1700人、何とか逃げ延びれそうです」

そう答えるのは、旧トリニア帝国の王家最後の生き残りであり反乱軍の指導者である

 タイノス帝国王家は根絶やしとなり絶えてしまったため旧タイノス帝国の残党も彼女の指揮下にある

 彼女はビアンカ・グラナドス……十八歳、黒髪短髪の長身で細身であるが幼い頃よりトリニア帝国の跡取として育てられたためか凛々しい感じがするが、その姿は鎧の上からでも妖艶な肉体であることはわかる程で女性的ある


 「あの皇帝バルドゥイノに使えるなどまっぴら御免です」

 「ましてや、あの者を神などと口が裂けても言いたくないですわ」

そう笑いながら老騎士が言う


 「……しかし、我らがパナルの神が偽物とは……」

 「今でも信じられん……」

ビアンカがそう呟く


 パルキア公国のパナル神殿が真っ赤な偽物であったことは、もはや誰もが知る事実なのである……

 それ故に、この部隊にも旧パルキア公国の者は一人もいない……

 彼女たちは、皇帝バルドゥイノも認めた本物の神殿と神に仕え庇護を求めて神聖ノーワ帝国を目指しているのである


 

 「反乱軍とビアンカはどうしたのだ」

皇帝バルドゥイノが問いかける


 「反乱軍、約2000とビアンカ王女はアルテシア山地の森を抜け神聖ノーワ帝国へ亡命すると思われます」

 帝国軍総長のカリストが答える


 「確か……あの森には遊撃隊が向かい全滅したそうだな」

皇帝バルドゥイノが静かに言う


 「はっ……随伴していた忍びの報告によりますと、聖獣に襲われ全滅したとの事です」

 「放っておけば、反乱軍もビアンカも同じ道を辿るでしょう」

そう言うと帝国軍総長のカリストは頭を更に深く下げる


 「そう気にするな……反乱軍とビアンカを取り逃がした事の失態は問わん」

皇帝バルドゥイノは玉座の横に置かれたサイドテーブルの上のワイングラスに手を伸ばす

 「それよりも、"の女神"と"剣とランプ"の方が問題だ……」

 「神聖ノーワ帝国へ送り込んだ密偵からの連絡はないのか」

ワイングラスを回しながら問いかける


 「……どうやら……正体を見破られ始末されたようです」

 「トメルリ街道での戦も我が軍は上手く偽の情報に乗せられたのではないかと……」

帝国軍総長のカリストの声が少し震える


 「そうか……一杯食わされたか……」

 「余の指示通りに軍の再編成を急げ……よいな……」

 「見事に軍を建て直せば、帥の失態は一切たりとも問わぬ……」

皇帝バルドゥイノは目を細めるとワインを飲み干した


 「はっはぁーっ! この命に代えてでも陛下のご期待に応えて見せます」

帝国軍総長のカリストの言葉は決して大袈裟ではない……今度、失態を犯せば確実に命が無い事を知っているからだ……本当に命に係わるのである……

 


 「……で、このひとどうしますか……」

アデレーナがベッド上で寝ているラミアを見て言う


 「ん……取り合えず起きてくるまでそのままにしておこうよ……」

私は、涎を垂らして気持ちよさげに寝ているラミアに毛布を掛ける

 「それより、箱の中の石板はある?」

私がアデレーナに箱の中を見るように言うと


 「……無いですね……やっぱり、異界の魔王の呪いが解けたのでしょうね」

 「……と言う事は……このお方は、伝承にある"封印の女神"なんでしょうか……」

 アデレーナは納得のいかない様子だった


 「たぶん……そうだと思う」

 「ラミアはアストラル系の魔法と封印魔法は得意だから」

 「千年前に"異界の魔王"を倒し"異界の門"を封印したのもラミアだと思う」

私がそう言うと


 「えっ??? こんな女誑おんなったらしにそんな事が……」

 「じゃ私って……大変な無礼な事をしてしまったのでは……」

アデレーナの顔が青ざめていく


 「気にしなくていいよ、アデレーナ……」

 「こいつには後でタップリと尋問してやる」

私がそう言うと


 「ところで……エレーヌさんは……どうなんです」

アデレーナが私の方を見て言う


 「なにが? どうなのって???」

嫌な予感に背筋に悪寒が走る

 

 「どおって……決まってるじゃ無いですか」

 「エレーヌさんの女関係の事ですよ……ねっエレーヌさん……」

アデレーナの目付きがとても怖かった

 「ラミアさんと言い、カリナさんと言い、セレスティナさんと言い」

 「皆さん、結構……隠し事が多いんですよね……エレーヌさんは……どうなんです」

 「残念ですが、どうしてもエレーヌさんの心は読めないんです」

そう言うとアデレーナは私に攻寄る


 「ラミアだけだよっ! ホントに他にはそんなのないって」

私は焦って言うが……実は他にも何人かの女と関係を持ったことがある


 「まぁいいかっ!……後で、ラミアさんの心に聞けば大方の事は分かりますから」

 「もしも……の事があったら……その時は分かってますよね……」

そう言うと背筋が凍り付くような笑いを浮かべた


 "ひぃ~っ!!!"私の心は悲鳴を上げた

 「そっそれよりも、人も増えたしこの小屋じゃ手狭じゃない」

 「そろそろ、もっと広い建物にした方がいいんじゃない」

私は気を取り直して言う


 「そうですね……五人ですし……」

 「こんな山奥だと、中々に難しいです」

アデレーナは考え込む……


 「それなら、大丈夫だよ……私に任せて」

そう言うと私は無い胸をペシッと叩いた

 「それじゃ、カリナとセレスティナも呼んで来てよ」

 「二人の意見も聞きたいし、部屋割りなんかもね」


 アデレーナ達と新しい家の部屋割りや意見を聞くているのだが……

 三人とも要望がやたらと多い……アデレーナは小さくてもいいから礼拝堂は必須だと言い、カリナはトレーニングルームが欲しいと言う、セレスティナはダルキア帝国風のキッチンとリビングルームが欲しいというし……

 私は、五人全員の個室を用意するつもりだったのだが三人に"ダメ"の一言で却下された……しかし、広い温泉バスルームは了承を得ることが出来たのがせめてもの救いだった


 ああだのこうだのと要望を取りまとめ図面にしたら、結構に豪邸になってしまったのであったが……三人ともとても楽しそうだったので良かったと思うのだった


 "さてと……ラミアの奴を叩き起こして手伝ってもらうとするか"

私は、ベッドで幸せそうに寝ているラミアの体を揺すって起こそうとするが全く起きようとしない

 「はぁ~やっぱり起きないな……」

 「仕方ないアレやるか……」  

私は、裸のままで寝ているラミアのお尻の穴にズボッっと指を突っ込む


 「ふげぇーーーっ!!!」

ラミアの悲鳴が森に響いた

 「いでででーっ! 何て事すんのよっ!!」

 「可憐な乙女のお尻に酷い事して……」

 「人が千年ぶりのベッドいい気持ち惰眠をむさぼっているってのにっ!」

お尻を両手で押さえてベッドの上で悶絶しているラミアに


 「ラミア、新しく家建てるから手伝ってくれる」

私がそう言うとラミアは露骨に面倒くさそうな顔をする


 「手伝って貰えますね……ラミアさん……」

アデレーナがにっこりと笑って言うと

 

 「はいっ! お姉さまっ喜んでお手伝いさせて頂きます」

やたらと素直になった……アレがよっぽど効いたらしい……


 五人で小屋の外に出ると私は辺りを見回す

 「ここら辺でいいかな……」

 「それじゃ……やりますか……」

私は心の中で呪文を詠唱する

 「ウィンドウカッター!!!」

私が魔法を発動させると風の刃が生い茂った木々を一瞬で根元から切り倒す

直ぐに、続けざまに次の魔法を発動する

 「グランドブレイブ」

地面が振動して切り株が根っこごと地面から飛び出す

 「ラミア、ちょと悪いけどそこら辺に転がっている丸太と根っこ片付けてくれる」

そうするとラミアは素っ裸のままで片手で軽々と大きな丸太を持ち上げると小石を投げるように一か所に投げていく……


 ほんの十分ぐらいでテニスコート六面分はある平地が出来上がる

 「ありがとう……ラミアっ! 次行くからそこから退いてねっ!!」

大きな声で叫びラミアが退くと次の魔法を発動させる

 「グランド・コンプレツション」

物凄い音と共に地面が付き固められていく

 「あの、大岩がいいわね……」

そう言うと私は大岩に手を当てて、建物の形をイメージする

 「リビルト」

魔法を発動させると、大岩が一瞬で分解されて粒子になる、その粒子が空き地の上で屋敷の容へと変化していく……数分後には、立派な石造りの屋敷となった


 「まぁ……こんなもんかな……」

ほんの二十分位で立派な石造りの屋敷が小屋のすぐ前にそそり建っていた


 アデレーナとカリナとセレスティナは口を開いたまま無言でただ呆然と立ってるだけだった

 

 「なんなのこれ……」

 「夢でも見ているのかな……」

カリナとセレスティナが呟く……


そうするとカリナが無言でセレスティナの胸を抓り上げた

 「ひげぇーーーーっ!!!」

今度は、セレスティナの悲鳴が森に響いた……


 「……夢じゃない……みたいね……」

 「やっぱり……エレーヌさんは……神……なんだ……」

カリナとセレスティナは心からそう思うのであった



第十八話 ~ 終わり ~

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