第三話:エゴイストの京丹
詩か歌をそらんじるように、睡魔は揺れる。睡魔の歌というのはなんだか宴界に誘われそうな感じがするが、酷く心地よく波打ち、ゆっくり、そうゆっくり揺れる。宴会に誘われ、とろとろと酔うように洋々と沈んでゆく。
先ほど、起きたばかりだ。だからこそ先ほど起きたばかりなのである。なのに、まだ眠い。所謂二度寝というものだ。
西園寺は不凍港だった。そう、つまりはウラジオストクである。しばらく学校には行っていないので、部屋からも用を足す時くらいしかでない。寒い部屋の外より温かい部屋の中である。
目を閉じる。それから、一日前をおもいだしてしまったんだ。
寝。ぐぅーすぴー、ぐぅーすぴー、
______今日(だけど一日前)。
「落ち着いたようね」
と女性の声がした。一日前の西園寺が頭を抱えてンゴロンゴロしている。きっと頭の頭痛が痛いのだろう。
その後ろには、声の正体であろう女性____葡萄や林檎のような艶めかしさはないが、“蜜柑のような冬の風物詩”のような的を射た魔女っぽさを帯びた____が腕を組んで一日前の西園寺を見ている。
訳:Behind it is a woman who may be the true voice of the voice ____ There is no luster like grapes or apples, but it is like a witch who hit a target like "winter tangerine like tangerine" ____ is looking at Saionji one day ago with his arms folded.
魔女っぽい女性は続ける。
「君は或る能力を手に入れたんだ。その能力の名前は
あまり女性っぽくない喋り方だ。あるいは西園寺よりも男っぽい喋り方かもしれない。
「どんな能力かというと、『能力者は睡眠する際、目を閉じてから、『エゴイストの京丹委員会』が『睡眠した』と判断した時刻までに思考していた時刻の能力者の経験、人物の経験、物事などを擬似的に再生する』っていうものだ。つまり簡単に言うと『
と、女性は言った。
異世界転生してもいないのに家電製品を超高額で販売してて気付いたら億万長者でした〜家電製品高く売りたい〜 架橋 椋香 @mukunokinokaori
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