第2話 下調べ

 街の人に声をかける。

「すみません。図書館ってどこですか?」

この世界のことを何も知らない私は、まず下調べをすることから始めることにした。危険なところに間違えて入っちゃ危ないしね。

「ああ、そこを右に行ったらすぐだよ。」

そこは国王が建てた図書館らしく、多くの人で賑わっていた。

 私はが調べたことをまとめよう。

 まず、魔王について。魔王がこの世界に現れたのは4000年前。…かなり年上だな。魔王は歳も取らず、傷ついても死にもせず、ただそこにあり、魔物、魔族を統治した。

…やっぱり、魔王は何にも悪くないじゃないか。復讐決定だね。

「はあ…。」

いけない、ため息をついてしまった…。さて、続きを述べようか。

 次に、魔物と魔族について。魔族や魔物が基本攻撃してくることはないらしい。けれど、どれか一体を攻撃すると束になってかかってくる…これは人間も一緒ね。仲間意識があるということか。

「よし、次はちょっとでいいから戦えるようにしておきたいな。ヒールとかも、学べるかな?」

国の様子を見る限り、魔法はこの世界では当たり前に使われているようで、生活の中で多く使われる様子が見て取れた。

ワクワクしながら魔法の本んには触れると。

 頭の中に、直接声が響いてきた。

「魔法をレベルマックスまで取得しました。」

「え。」

魔法をレベルマックス…つまり、全種類の魔法を、極めた状態ってこと?

ヒールも、攻撃魔法も使えるの? 

試しに、自分の体を癒すイメージをすると、体から綺麗な光がほのかに出て、疲れが癒える感覚がした。

「そっか。レベルが高いと、無詠唱もできるんだ。」

もしかして、と、「戦い方の基本」という本を手に取った。その瞬間、また頭の中に声が流れてきた。

「戦い方を取得しました。剣術、弓術、槍術などこの世界に存在する全種類の戦い方を取得しました。」

うわあ、これ、最強じゃない?とりあえずは、これで安心ね。

地図をコピー魔法で記憶に叩き込んだら準備OK。さあ、向かうとしますか。魔王のすむ森へ…。

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