第9話 ほんのちょっとだけシリアス

 


あれは、何年前だったろうか?


アメリカから留学してきて


初めて教師になった


生徒たちとの触れ合い


やさしさ、友情、恋愛


それは、腐った自分を浄化していくように感じていた


あの事件が起きるまでは


 


 

教室の引き戸から顔を除く左京さんとカブヌキ


二人を見つめ、時が止まるスティーブン先生


左京さん「ひさしぶりですね。マジックミラー号事件犯人兼逃走犯。スティーブン先生」


カブヌキ「いやー。さすが、左京さんすね!さすがっす!」


教頭が突然の出来事に思考が停止し、ぽかんと立ちすくむ。


教頭「え?どゆこと?この糞教師が逃走犯!?」


スティーブン先生がゆっくりと、二人の刑事の元へ歩いていき、そして


自らその身を刑事に差し出す。


「おい!教頭!お前ら!楽しかった!じゃあな!」


スティーブン先生は、教頭と生徒たちに背を向け叫んだ。


そして、二人の刑事に手錠を掛けられ、一緒に去っていく。


教室の空間は、時が止まる。


そして、数秒のタイムラグの後、去っていくスティーブン元先生に向け教頭は叫んだ!


「つまり・・・どーゆうことだってばよ!?スティーブエエエエエエン!」


その叫びは、去っていくスティーブン元先生に届いたのかは分からない。


その様子を見てただ、一人教室の片隅でくすくすと笑うものがいた


 


「ゲームオーバーだね。スティーブン元先生」


 


白井は、そうつぶやき教室を去って行った。


 


続く・・・のか!?

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