転生した世界がすでに滅んでいた件
竹
#1
「ここはいったい…」
目が覚めるとそこは森の中だった。
昨日までは自分の家で寝ていたはずだが、今はアホみたいにでかい切り株に横たわっている。
よく見れば自分の姿も変わっていた。
…変わっているというか若返っている?
20代ぐらいに戻っている気がする。
いわゆる転生ってなのだろうか。
っていうかなんで俺なのだろうか。
…まあ、考えても仕方ない。
とりあえず話せる人を探さなければ。
まずはこの世界について知らないと。
改めて周りを見る。
生い茂る木々は半分ジャングルと化していた。
360度どこを見渡しても同じ景色だ。
いったいどこに行けばいいのだろうか?
悩んだが検討もつかないので適当に進むことにした。
「どうせ、どこに人がいるかなんて分からないし。」
ジャングルのような森はとても歩きづらい。
どうやら人の手は一切加わってないようだ。
少し進んだだけでも息が切れる。
俺、この世界で生きていけるのか?
答えは帰ってこなかった。
進んでいると実のなった木を見つけた。
真っ赤な実がなっている。
木が低く手で取れるぐらいの高さだったからたくさん取れた。
いったい食べれるものなのだろうか?
1つだけ食べてみる。
「おいしくねぇ…」
ボケたりんごのようだった。
りんごのような実は柔らかくすぐにボロボロになってしまう。
ただ食べれることはわかったので数個持っていくことにした。
とりあえず、餓死することは避けることができそうだ。
転生した世界がすでに滅んでいた件 竹 @take_0726
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