ワンドの6
頭に月桂樹の冠を被った男が馬に乗っている。右手には木の棒を持ち、先にはリースが結びつけられている。
馬の奥には並んで歩く男たち。みんな木の棒を一本ずつ持つ。
男たちの姿ははっきりと見えないが、青空には計六本の木の棒が掲げられている。
<絵柄のイメージ>
凱旋する集団。喜ばしい出来事を想像させる
<正位置の意味>
「勝利」「躍進」「恋愛成就」物事が思うように進む、良い知らせが舞い込む
<逆位置の意味>
「敗北」「浮気」立場は劣勢、裏切りの予感、計画の延期
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
【シーマの大陸繁盛記 第六話】
シーマの
舞い込んだ朗報に歓喜する民。国は躍進し、みなの意識は明るい未来に向くだろう。だが勝利はシーマ一人の功績ではない。全員のチームワークがあってこそだ。
初めは劣勢だった戦も、シーマの
物事は順調だ。次の段階へ進もう。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
今回の話を読んで、豚の生姜焼き弁当を食べていた姉ちゃんの手が止まる。
「シーマすごすぎない? というかもう商売人じゃないけど」
「軍師にジョブチェンジしました。商いで培ったノウハウを生かして国を勝利に導いたんだよ」
「突飛な展開……とも言い切れないか。今で言えば流行の先取りや地域性の読み取り、ライバル店の分析は業界で生き残るために必須だもんね。その知識を戦争に流用したと考えれば、やっぱりシーマには商才があるのね」
最近思う。俺がまったく考えていなかったことでも、姉ちゃんは自分で中身を補完する。しかもそれっぽい理由に聞こえる。説得力のある文章作りの勉強になるなあ。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「正位置は勝利、逆位置は敗北っていうのが覚えやすいな」
騎乗する男が被る月桂樹の冠は勝利を暗示している。歩く者ではなく馬に乗る者が身につけているのは、リーダーとしての成功が強く示唆されているから。
「恋愛要素も含まれているのね。正位置が成就、逆位置が浮気」
「逆位置には裏切りとかうぬぼれ、疑惑なんて意味があるからね」
いずれにせよ第三者——協力者がいての勝利、あるいは敗北。
自分に関わる人間にも配慮が必要だということを教えてくれるカードだ。
※)タロットの絵柄を確認したい方はこちらをご覧くださいませ
↓ブログ「やっぱりたけのこぐらし」小アルカナ:ワンドの絵柄紹介↓
https://takenokogurashi.com/tarot-arcana-wand
※)「商人シーマの大陸繁盛記」の参考にさせていただいたサイトはこちら
↓++ヨウコのタロット占い++ 小アルカナの意味早見表・ワンド↓
http://www.3tail.net/tarot/card/wand.html
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