三年の時を経て6
戦いが始まってから、数分が
「
ゴブリンの
いや、死んでいて欲しい。
考えられる理由としては、ウィザードが攻撃を受けた個体を
「少しの間、回復止めます!」
「了解!」
ギリュスルさんの応えを聞いて、私はすぐに
そして、攻撃を受けたゴブリンは、その後ろに
その周りでは、残りのゴブリンが西門に
更にその後ろでは、他のゴブリンよりも体が大きな個体が三体、
「……こいつか」
他のゴブリンに比べて、魔力器官が
「ウィザード、見つけました! 一番
「ありがとう。しかし、
言い切ると同時に、ギリュスルさんは右手の剣でゴブリンの首を
「プロティア、回復はしばらく大丈夫だ。ウィザードを
「分かりました!」
もう一度、索敵に集中して位置を
「命の大地。
「そんな……!」
魔力を感じ取れる? 可能性はあるかもしれないけど、それじゃあ魔法でウィザードを倒すことは出来ない。あのタイミングで
背後に向いていたホブ・ゴブリンの視線が、ゆっくりと私の方へと向いた。サーっと、私の体温が下がっていく感じがした。
「プロティア、
今のを見ていたのか、私と同じ判断をしたのだろうギリュスルさんの声に我を取り戻し、立ち上がって両手を前に伸ばす。
そうだ。私達だけでここにいるゴブリン全部を
それに、ウィザードを直接攻撃出来ないなら、全体にダメージを与えつつ、前に立っているホブ・ゴブリンにダメージを少しずつ与えていけば、ウィザードの回復の手も回らなくなるはず。
「命の
「もっと、もっと大きく……!」
水の渦に更に魔力を流し込み、水の量を
「大丈夫……まだ、行ける……!」
自分に言い聞かせるようにそう
「
頭の中で巨大な
全体が凍ると、そこには二十匹近いゴブリンが飲み込まれた、巨大な氷の球が出来ていた。空中の維持を
一呼吸してすぐに意識を切り替える。ウィザードを狙った時のように
「命の大地。
それを見届ける
「命の
そこまで唱えると、ちょうど氷塊が
──角度は、ここ!
「
魔法名を唱えると、氷塊の頂点から少し私の方へ
爆発魔法による
「そんな……」
棍棒を振り上げた姿で止まっているホブ・ゴブリンを見て、私の中に
そして直後には、ホブ・ゴブリンの頭上に
全てのゴブリンが立ち上がったのを確認するかのように、ホブ・ゴブリンが辺りを
「あの娘を生け
ホブ・ゴブリンがしゃがれた声で言い
「ゴブリンが
ギリュスルさんが、わずかに
本来、
つまり、完全に予想の範囲外の出来事だったのだ。ゆえに、全員が動きを止めてしまった。
その
「クソッ、やられた! プロティア、
「皆さんは!?」
「何とかする!」
剣をもったままノブを両手で握り、開けられないように後ろへと引っ張る。外から引っ張られ、扉はドスドスと
絶望に近い恐怖を感じながら、
「ひっ!」
反射的に
「や、こな……っ、来ないでっ!」
右手の剣を
一歩、また一歩とゴブリンが近付く。先頭に立つ緑の何かが
「やだっ……怖いよ、ユキ……」
涙で視界が
抵抗することも
「ティア、助けに来たよ!」
ハイスペック転生 flaiy @flaiy
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