第14話 猿の社(ホ)
近くにいたロシア兵の手で拝殿の扉が開いた。
「巫女様」
「巫女様だ」
「猿神の巫女様――」
周辺で呻き声がした。
社の扉の奥から現れたのは巫女だった。
見たままだ。
白衣に緋色袴の巫女さんが一人、拝殿から出てきた――。
「――何だ、あの巫女さん?」
俺は呟いた。
百目鬼老人が身を低くして巫女に歩み寄った。
「!」
リサが俺の袖を引っ張った。
俺はリサを見やった。
リサは瞳を大きく開いて何かを伝えたい様子だった。
天使の瞳は何かを強く警戒している。
それは俺にもわかった。
俺だってその何かをずっと警戒している。
その何かがまだよくわからない――。
「――あの巫女、俺の
猪瀬がうれしそうな声で呟いた。
「その沙也加ってのは誰だ?」
俺は声を低くして訊いた。猪瀬の正気は怪しいが、今はこいつしか情報源がない。情報を引き出しつつ天乃河たちが回復する時間を稼ぐ。境内の状況を見ると、リサが俺が遁走するだけなら容易いように見える。乗りかかった船はまだ泥船とまでいっていない。
それなら、粘れるだけ粘ってやろうじゃないか。
俺は自他共に認める貧乏性だからな――。
「俺の妹の名前だよ。猪瀬沙也加だ」
猪瀬が上ずった声で言った。
「あの巫女さんをやってるのが、猪瀬の妹の沙也加なのか?」
俺はまた巫女を見やった。黒い髪を後ろに束ねた若い女だ。かがり火を浴びてもまだ肌が青白い。綺麗な女だと思う。しかし、どこか
「――ああ、沙也加は俺の妹だ」
猪瀬の横顔は笑っている。沙也加は兄の拓馬と目元がよく似ていた。妹も切れ上がった細い目だ。沙也加が猪瀬の妹だという話に間違いはなさそうだが――。
「――妹だと? ああ、そうだ、春奈だ」
呟いた天乃河隊長が秋妃さんの手をとって、
「
「違う、兄さん。私、春奈じゃない、秋妃なの――」
秋妃さんがうつむいて、また泣き出した。
「秋妃は気にしなくていいんだ、春奈、俺は――」
天乃河隊長が妹へ顔を寄せた。
「――違う、兄さん。私は春奈じゃない!」
秋妃さんは泣き顔を背けた。
宍戸と姫野は兄妹のやりとりから顔を背けている。
「――なあ、リサ。春奈ってのは誰だ?」
俺はリサへ視線を送った。眉間の厳しいリサが素早く頷いて見せた。何日か一緒に風呂へ入っていたからな。そのときリサは秋妃さんから兄妹の間にある秘密を聞いたのかも――。
「――ああいや、それはいいんだ。今は猪瀬の妹の話――あの巫女の話だ。沙也加、沙也加ね――ああ、思い出したぞ。藤枝居住区からバックレた猪瀬がつれていったらしい奴隷の名前が、確かその沙也加だったな?」
考え直した俺は猪瀬へ顔を向けた。
そこで、
「く――く――く――」
澄んだ声が聞こえた。
鈴の音が鳴るような声だ。
社のほうからだ。
そちらへ視線を送ると、
「く、く、供物を、な、な、なかへ――」
巫女姿の沙也加がたどたどしい口調で言った。
百目鬼老人が近くで頭を垂れている。
ハンナとペドロも頭を垂れていた。
境内にいた人間が「おお――!」と、どよめいた。
俺には何に感嘆したのかはわからない。
「ああ、聞こえたか、黒神。沙也加が喋った!」
猪瀬が笑顔を俺へ向けた。
両方の瞳孔が開いた笑顔だ。
「ああ、それは聞こえたが――」
俺は呻き声で応えた。
「今の沙也加は喋れるんだ。猿神様が不浄から沙也加をお救いなさった。ああ、あの沙也加を親父やお袋が見たら喜ぶだろうな。見せてやりたかった。俺の親父もお袋も汚染が始まったときに死んでしまったけど――」
猪瀬が泣き顔になった。
「猪瀬は何のことを言っているんだ?」
俺は呟くようにして訊いた。
「まだ、お前にはわからないか?」
猪瀬が怪訝な顔になった。
「全然、わからん。何もかもな」
俺は吐き捨てた。
猪瀬が言った。
「汚染前の沙也加は小さい頃からずっと養護施設にいた。お袋と親父は俺に隠れてよく泣いていたよ。知っているんだ。隠していても俺は知っていた――」
「猪瀬の妹は――沙也加は何か身体に障害があったのか?」
「医者には知的障害だと言われた。だけど、それは違った。不浄だったんだ。沙也加は不浄に呪われていたんだ。お社の猿神様がその不浄を清めてくださった。沙也加は浄化された。月日集落で沙也加が初めてらしいよ。猿神様の巫女に選ばれた人間は――」
「一体、何なんだ。俺にもわかるように言え」
俺は苛立って強く言った。
「黒神、進化だ。猿神さまのお祓いを受けた人間は清められて使徒へ進化するんだ。神の使徒だよ。人間から次の存在へだ。妹の沙也加のように!」
猪瀬が大声で言った。
「わかった、それはわかったから、大声を出すな――」
俺は声をひそめた。念を入れて視線を巡らせたが俺を注目している人間はやはりいない。集落の住民もロシア兵も社を注目している。息を吐いた俺の雨合羽をリサが強く引いた。リサは社をはっきり睨んでいた。
「ああ、百目鬼とその猿神の巫女様は、あの定年組を引き連れて参拝をするのか?」
俺は呟いた。
社の扉の先にあるのは闇だ。
定年組の列が闇に呑まれていく――。
「――あっ!」
俺は声を上げた。闇ではない何かに定年組がさらわれた。それは腕だった。びっしりと茶色い毛に覆われた人間より長い腕だ。境内からは溜息のような声が漏れた。賭け事に負けたとき吐く溜息とそれはよく似ていた。俺の一番近くにいたロシア兵が「オ!」と、小さな悲鳴をを上げた。
「まさか――」
俺は目を見開いた。
社のなかに何かがいる。
毛むくじゃらの長い腕を持った生き物だ――。
「――!?」
リサがすっと身を低くした。その右手が背の方へ――クリス・ベクターを隠した方へ回っていた。
戦闘態勢――!
「ああ、リサ、俺にも確かに見えた。あれは猿の手だ。馬鹿でかい猿の――」
俺の声は掠れていた。
顔が引きつっているのが自分でもわかる。
社の奥から、
「ぐえっ!」
「あぎゃっ!」
「ひっ!」
悲鳴が重なって聞こえた。定年組三十人分の悲鳴だ。同時に何かが折りたたまれる音も聞こえてきた。骨の折れる音、肉が潰れる音、そんな感じの音だった。定年組は闇の中であの猿の手に折りたたまれているようだった。
「まさか、ここの連中は俺たちが護送してきた定年組を社にいるあの猿の――猿型NPCの餌にしているのか。だからか、月日集落の住民は若い人間ばかりだ。老人は百目鬼くらいしかいない。定年組はずっとこの社で猿の餌として使われていたのか」
俺は低く唸った。今頃になって気づいた事実だ。年老いた定年組を受け入れていた筈の月日集落の住民には老人がひとりだっていやしない。
「ああ、いや、黒神、それは違うぞ」
猪瀬が顔を向けた。
「どこがどう違うんだ?」
俺は唸り声を聞かせた。最悪の気分だった。ここで非道を目撃したからではない。月日集落の連中は奴らの悪へ俺を加担させた。俺へ申し入れもせずにだ。それがどうしようもなく不愉快だった。
「今回も選ばれるものがいなかっただけだ。猿神様は供物のなかから神祇か巫女を選ぶから――」
渡瀬がつまらなそうに言った。
「猪瀬はラリではなくて気が狂ったのか?」
俺はまた唸った。
リサも猪瀬を睨んでいる。
天乃河たちは社に開いた闇を見つめていた。
境内にいるものは誰も身動きをしない――。
「――俺たちは正常だ。俺の妹――沙也加は巫女として選ばれた。ほら、見ろよ、猿神様のお使いも沙也加には手をつけないだろ」
猪瀬が異様な笑みを浮かべた顔を社の闇へ向けた。確かに猪瀬の言う通りだ。供物を社へ招き入れた沙也加は社の扉のあたりに佇んでいた。猿型NPCが社から飛び出して外の人間を襲う気配もない。拝殿から背を丸めて降りてきた百目鬼老人が階段の下にいたハンナとペドロを交互に見やった。百目鬼老人はどこか落ち着かない態度だ。ハンナがペドロへ目配せした。ペドロが境内のロシア兵士に集合をかけた。散開していたロシアの部隊は拝殿の前へ集まった。全員が駆け足だったがどこか鈍い動きだ。嫌々といった態度と動作だった。それも無理もない。俺だってあの拝殿には絶対に近づきたくはない。誰だってそうだろう。拝殿の前に整列したロシア兵を数えると五十近くいた。
百目鬼直永とロシア極東軍は月日神社で猿型NPCを餌付けしているのだ。
それはもう間違いないのだが、俺は事実をこの目で目撃しても、まだそれが信じられなかった。NPC――ゾンビ・ファンガスに脳髄を乗っ取られた生き物は満腹でも人間やその他の動物を襲って殺戮する。NPCは捕獲した餌を巣に持ち帰って貯め込む習性があるのだ。しかし、月日集落の連中はそれがどんな方法かはわからないが、拝殿にいる猿型NPCを制御下に置いているようだった。
その犠牲はもちろん必要だ。
犠牲は生餌だ。
人間を使った生餌だ――。
ロシア兵の列も猿の社ばかりを警戒していた。
ここで撤退だ。
天乃河たちを見捨てて帰る。
俺は決意した。
月日集落は危険すぎる。
これは、リサと俺が対応できない種類の危険だ――。
「――黒神?」
天乃河隊長が笑顔でない顔を俺に見せた。
「あ、天乃河、目を覚めたのか?」
俺は目を見開いた。
「ああ、今、目が覚めた――見ろ、黒神。とうとう見つけたぞ。あれが俺が前に言った猿どもだ。森区周辺から消えた猿型NPCどもだ!」
頭を振った天乃河隊長が拝殿に向けて怒鳴った。
憎悪の炎が瞳にあった幻覚を蒸発させていた。
「ああ、あの社には間違いなく猿型がいるな。天乃河の意識は本当にハッキリしているのか?」
俺は訊いた。
「もちろんだ。今、やるべきことは、はっきりしているよ」
天乃河隊長は唸るようにして応えた。
頷いた俺は、
「よし、それならさっさと逃げるぜ。残りの三人をつれていくんだ。今がそのチャンスだ。ロシアの兵隊さんは全員、社の前に集まってる」
「その前に、黒神、悪いが銃を貸してくれるか。丸腰なんだ」
天乃河隊長が顔を向けた。
瞳の焦点は定まっている。
「銃なら、すぐそこの草むらに隠してある。ロシア製だ、それを使え」
俺は付近の草むらへ顎をしゃくった。
「わかった。秋妃、来い!」
天乃河隊長が草むらのなかへ入った。
「そうよ、兄さん、私は秋妃よ、春奈じゃないの」
秋妃さんが小さく笑って兄の背を追った。
俺は顔を歪めた。
秋妃さんはまだ正気でないようだ――。
「宍戸、姫野、聞け!」
天乃河隊長が草むらのなかで声を上げた。
「――どしたあ、礼音?」
「――うーん、ライブ、始まらないぞ?」
宍戸と姫野がふわふわした動作で振り返った。この二人も薬の影響で意識が朦朧としているようだ。だが、天乃河の声には宍戸も姫野も反応する。
今なら逃げれる。
俺はリサの腕を掴んで促した。
だが、リサは草むらへ移動しない。
リサは境内を覆う林の上へ視線を巡らせていた。
「どうした――?」
俺がそう言いかけたところで、
「――宍戸、姫野。猿どもだ、ようやく見つけた。やるぞ、奴らを皆殺しだ!」
草むらから天乃河隊長が戻ってきた。そこに隠してあったAN-94を持っていた。その後ろにいる亜紀さんはロシア製の拳銃を持っている。
「ああ、くっそ――」
俺を歪めた。
まだ天乃河隊長は正気ではなかった。
沸きあがる怒りで見る幻覚の種類を変えただけだ――。
「おい、天乃河、俺たちは戦わないぞ、逃げるんだ。いいか、よく聞け。月日集落の奴らは、あの社で猿型NPCの餌付けしていやがった。あの猿も月日集落の住民だ。ここで戦ったら必ず面倒が起こる。今は放っておけ、いいな!」
俺は強く言った。
最後通告だ。
これ以上、天乃河たちがおかしな行動を取った場合、リサと俺は見捨てる。
選択肢はもうそれしか残っていない――。
「黒神。どうも、そうみたいだな」
天乃河が笑った。
「いいか、落ち着いて聞いてくれ。山のなかに入っちまえばバックレるのはわけがないんだ。天乃河は残りの三人をどうにかして境内の脇まで連れてこい!」
怒鳴った俺がリサを引きずるようにして境内脇の草むらへ足を踏み入れたところで、
「ダカダカ、ダカダカ、ダカダカ――」
背後から二点バーストの銃声だ。
この反動がほぼ無い二点バースト射撃はAN-94が持つ独自機構であり――。
「――あっ、天乃河、何をやって!」
俺は背後へ視線を送って呻いた。足を止めたリサはクリス・ベクターを構えた。俺もグロッグ仕様短機関銃モドキを慌てて引っ張りだした。もう武器を隠しても意味がない状況になった。天乃河隊長が立ち撃ちで猿の社へ発砲している。秋妃さんと宍戸と姫野が、それをぽかんと眺めていた。境内の視線もそこに集まっていた。
前言撤回だ。
やはりリサと俺が乗ったこれは泥船だったらしい。
最悪の状況になった――。
「――ギャッ、ギャッ!」
猿の悲鳴が聞こえた。
「誰が許可なく発砲した!」
女の怒鳴り声だ。
社の近くにいたハンナだった。
「なっ、何ということを、巫女様が――同志ペドロ。撃ったのはあの馬鹿だ、すぐ捕まえるのだ。あいつを供物に使ってやるわ!」
百目鬼老人が天乃河隊長を指差して喚き散らした。笑みを浮かべた天乃河隊長は悠々と弾倉を取り換えた。リリースした弾倉が石畳にゴツンと落ちる。
「待った、プロフェッサー・ドウメキ、社のほう様子おかしい――」
ペドロ大尉は社のほうへAN-94の銃口を向けていた。
ギャ、
ギャ、
ギャ、
ギャ、ギャ、ギャ!
扉の奥から聞こえる猿の声が多くなっている。
「そうか、しまった、巫女が! み、巫女様が倒れて――猿神様のお使いが逆上を――誰か、誰か手を貸せ。おい、ロシア人ども先に巫女様をお救いするのだ!」
百目鬼老人が拝殿に駆け上がって倒れていた沙也加を抱き起こした。遠目にも巫女の白衣が赤くなっている。
拝殿の扉の横にいた沙也加は天乃河隊長の銃弾を胸に受けたらしい――。
「――見たか、猿どもめ!」
天乃河隊長が笑いながらAN-94のコッキング・レバーを引いた。
「ああっ、沙也加が沙也加が撃たれて――あっ、天乃河、お前は何てことをしてくれたんだ!」
猪瀬が松明を捨てて天乃河隊長へ掴みかかった。それに応えたのは「タタッ!」と、二つ連続する銃声だった。猪瀬は胸のあたりを手で押さえて崩れ落ちた。
「うるさいよ、お前――」
天乃河隊長が猪瀬の死体へ呟いた。周囲にいる集落の住人は、ただぼんやりと天乃河隊長の殺人を見守っていた。秋妃さんも、宍戸も、姫野も、同じ反応だ。拝殿の前にいるロシア兵は社のほうを警戒したものか、こちらへ発砲すべきか迷っているような様子だった。境内の後方にいる俺たちは集落の住民に交っている。集落の住民が盾になっていた。ロシアの部隊は気軽にこちらへは発砲ができない。天乃河隊長もロシア兵を狙って銃を使ってはいない。
あくまで天乃河礼音の目的は猿型NPCを殺すこと――。
「――!」
天乃河隊長へ駆け寄ろうとしたリサを、
「リサ、あいつらを置いて逃げる。もう付き合っていられねェ」
俺は後ろから抱きかかえて止めた。
そのまま俺は脇の草むらへリサを引きずり込もうとしたが――。
「――!」
バッとリサが俺を見上げた。
天使の瞳が警戒を促している。
「リサ、どうした?」
俺の足は止まった。
「!」
リサがまた境内を囲う林の上へを視線を巡らせた。
一瞬だけ考えて、
「林のなかは危ないのか?」
俺は訊いた。
「!」
リサが頷いた。
「まさか、あの猿型NPCは社の外――境内の周囲にもいるのか?」
俺の声が裏返った。
「!」
「!」
リサは二度も強く頷いた。
「わかった、そうなると石段を駆け下りたほうが安全なのか――」
俺は鳥居の方へ視線を送った。
集落の住民はまだ境内に全員いる。
鳥居の周辺は無人だ。
リサと俺が二人だけ行動をするのはさすがに目立ちすぎる――。
「あっ――」
「おおお――」
「あれは――」
境内からはっきりとした声が上がった。
「猿神様のご顕現だ!」
「巫女か
「この不浄から猿神様は我らをお救いになる!」
「お救いください」
「お救いを」
「我らをお救いくだされ、猿神様!」
「いや、俺を!」
「私を!」
「俺が先だ!」
今まで幻覚の世界を漂っていた人の波が活気づいてざわざわ動いた。
「同志ハンナ、同志ペドロ、猿神様の前で取り乱すなよ、わかっとるな!」
百目鬼老人が強張った顔をロシア兵の列へ向けた。百目鬼老人は拝殿の扉の前で、まだ沙也加を抱きかかえていた。
巫女はもう呼吸をしていないように見えるが――。
「プロフェッサー・ドウメキ、それはわかってる」
ハンナの声が聞こえた。
「しかし、これは、ハンナ中佐――?」
ペドロの呻き声だ。
ロシア語だった。
「!?」
リサが猛然と殺気立った。
「ああ、リサ、これは最悪だぞ。今、社から出てきたあのNPCは動物型じゃないぜ。あの動きだと知能が低いヒト型NPCでもない――」
俺は呻いた。拝殿の扉から人の形が現れた。それは白い着流しの上半身をはだけた男だった。灰色の長い髭の男だ。その胴と腕は金属のような筋肉で覆われている。手先にある爪が長くまるで刃物のようだ。上下で四本、唇から牙が突き出しているのがわかる。手足が長く猿ではないが猿を思わせるような体形だ。その人間型の人間ではない生き物が後ろに引きつれている猿型NPCの態度だ。人間型は猿型NPCを屈服させていた。拝殿から出現したのは動物型NPCを菌糸の力で支配して操るNPCだった。
汚染列島で最も強力な生命体――
月日集落ではあの化け物を「
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