違和感の正体

 最近ずっと私は(階下に降りるのを怖がって)ニュース番組を見ていない。一応理由は最低二つあるのだが、大したことではないので言うつもりはない。

 思えば、幼い頃からずっと「朝はニュース番組の時間」だと決められていたような気がして(週末は別)、昔はソレが窮屈で仕方なかった。いつだって楽しいものを見たい、楽しいことをしたい。楽しいところに行きたいし、楽しくなるものが欲しい。ソレは今でも変わらないが、より強固だったのは子供の頃の話。だが、時が経つにつれてニュース番組はそこまで苦ではなくなった。

 さて、私が主に見ていたのはめざましテレビだが、ニュース番組の癖して妙に明るいテンションでやっていたことをよく覚えている。ついでにZIPなども少しだけ見ていた。二つとも、ニュース番組特有の真面目さがたまに顔を出すが、それ以外のコーナーでは最早バラエティ番組の如く、空気がガラッと変わったことをよく覚えている。

 上司曰く「日本のニュース番組はエンタメ色が強い」とのことだが、ホントにその通りである。街角なんちゃらやらミニアニメのコーナーがあるあたり、その認識で間違いないのだろう。私自身は見ていて少しだけ楽しいから、何も言わなかった(あるいは目を背けていた?)。少しはNHKの真面目さを見習って欲しいものである。

 真面目かつ、信用できるニュースはラジオ番組くらいなのだろうかとも思うが、野球やサッカーなどといったスポーツ関連のニュースはテレビでなければ詳しく知ることは出来ない。そこが痛い……。

 ちなみにニュースキャスターの中には売れっ子の芸能人が出演していることがある(嵐の櫻井翔が出ていた時もあれば、生田斗真が出ていたこともある)。何故なのかは分からない。テレビ局側も視聴率を稼ぐのに必死なのだろうか。

 だからだろうか。信頼出来ずともネットのニュースに流れていくし、ラジオのニュースが普通に聴かれている。テレビはゲームのためのものになってしまったから、番組を見ずとも事足りるのだろう。

 少子高齢化によって昔よりも長生きするアニメがなくなったせいもあるのかもしれないが、番組表がニュースで埋め尽くされている気がする。これはこれで気が滅入る。

 ニュースは真面目さがウリなのだから、変におちゃらけない方がいいのだ。そういうのはバラエティ番組やアニメにやらせればいい。何より、朝っぱらからテンションMAXというのは耐えられない。

 そんなに信頼出来るニュースが欲しいなら新聞を読めばいいだけだが。

 

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