考えられない訳じゃない

 私の脳みそは、他の人とつくりが違うこともあり論理的に話すことが苦手だ(出来ない訳ではないが、精神力をかなり使うから出来ればしたくない)。いつも唐突に話が始まるし、感覚的にしか生きられない。その代わり、感覚で理解できることは大体理解できるし、場合によっては細かいところまで分かる。自分の空想、妄想を考察することだってできるし、感覚的に楽しいことそうでないことが分かる。音ゲーをプレイしていても、ボタンの押し間違え一つで迷っているのかいないのか、疲れているのかいないのか、集中しているかいないのかが分かるのだが、それを説明しろと言われると困る。大体、直感のようなものだから。

 瞬時に考えろというのは無理ゲーで、最低五分かけないと結論は出ない。あちこち逡巡しているうちに夕方になってしまったこともあった。それ以前に、直感や閃きでしか行動出来ない(熟慮というものが不得手)人間に論理的な証明を求めて欲しくない。言語化を嫌う人間に言語化を求めて欲しくない(出来ない訳ではない)。急ぐのが苦手な人間に効率や合理性を求めて欲しくないし、私はなるべくのんびり生きていきたい。

 無気力という訳ではないが、好きなことですら面倒くさいと思える時が確かにある。スイッチがオンになるまでに時間がかかる時もあるし、逆に特定の条件を満たさなければオンにならない時もある。ここまでのプロセスにいつも至れる訳ではないし、どこでも至れるならこんなに楽なことはない。天気が邪魔してくることもあれば、自分の体力不足が邪魔をすることもあるから厄介だ。その日その日を適切に生きていく為の何かが見つかればこんなに幸せなことはないだろう。自分が情けなくて、泣きたくなることもあるからこそ、何かに縋りたくなる。自分の怖がりが邪魔をすることもあるし、逆に溢れ出るエネルギーで突っ走った反動で、ということもあるから本当にやりたいことができない日も多い。

 そこまで我慢強くないこと、お金は使わなければいけないと思っていることもあり、欲望がどんどん膨らんでくる。相方がいてくれるから今は大丈夫とはいえ、その欲望がまたいつ爆ぜるか分からないのは怖い。その上、欲の為にも体力を使うことで帰ってきたら倒れることも少なくないから厄介だ。色々欠陥だらけなこの体を恨めしいと思うが、危険なところには殆ど行かない(自分で選んだ場合は別)からか、傷がつくことはないのが救いか。それでも辛いことには変わりないが。

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