はみはみぬいぐるみと一緒に

 昔はなかったものの中に、口が開いて中に指を入れられるぬいぐるみというのが売られていることがある(クレーンゲームの景品にもなっているが、あまりにもデカいので置き場所に困る)。大体サメ(大きいのと小さいの、それぞれ一つずつ持っている)を見かけるが、私は昨日恐竜(ステゴザウルス)のはみはみぬいぐるみを購入した。何気なく店の中を回っていたら、ビビッときたので買ったのだ。別にSNS映えを狙っている訳ではないのだが。資料にさえなれば、それでいいという思いから購入したまでだ。

 私とこの類のぬいぐるみは、今から少し前に出会った。ボウリングに行った帰りに、親友から紫のサメを贈られたのだ。曰く、三千円以上かかったらしくこんなに面白いものをくれた彼には感謝している(その代わりボウリングに連れて行ったのは……)。ぬいぐるみそのものは結構大きく、抱き枕と形容して差し支えないレベルだったのだが、それゆえに置き場所に困った。ベッドの上に置こうにも、枕元はギャラリー状態(殆どがポケモンのぬいぐるみできゅぅべえなども混じっている)で、サイドにもぬいぐるみが散らばっている。真ん中に置こうにも、私自身が寝返りを打てないので無理だった。結局、私は仕方なくサメをアームレストや即席テーブルにしている。ちなみに私は一度サメの中に腕だけでなく、頭を入れてみたことがある(少ししたらすぐに外しました)。写真こそないが。

 ちびっこはかわいかろうがそうでなかろうがぬいぐるみを好むものである。一般的にぬいぐるみを好むのは女の子だとされているが、男の子でもぬいぐるみを好む子はいる(実際に見かけた)。かわいらしいだけでなく、寂しさを紛らわしてくれるからだろうか。昨今ではSNS用に購入している人もいるようで、私もたまにそういった画像を投稿している。また、汚れたらぬいぐるみ達は一旦手で洗う(親友から教わったので)。しかし、埃だらけのまま放置されているぬいぐるみも中にはいるもので、そういったものに限って掘り出し物ということも少なくない。今は海洋生物のぬいぐるみマスコットや、アニメに出てくる動物キャラ以外にもビビッときたものを集めているが、逆を言えばそれ以外は集めない。おかげで部屋は大きさを問わずぬいぐるみで溢れ返り、寝返りも微妙にしづらくなっているが、私自身は満足している。

 今日もまた、私は戯れにぬいぐるみではみはみするのだろうか。こういうぬいぐるみはどこかへ一緒に連れて行くのもいいかもしれない。

 

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