その場凌ぎの荒技を思い出す

 皆さんは普通に石鹸で(今は泡ハンドソープも多い。私の家もそんな感じだから風情がなくなってきたように思える)手を洗うが、この石鹸モノによっては「薬用」と明記してあるのをご存知だろうか。スーパーやドラッグストアで売っているものと恐らく差はないのだろうが、安心感がある(一応、石鹸というモノは江戸時代から蘭学で医薬品として扱われてきたので、心配する必要はないのだろうけど)。実は夏限定だが、石鹸を使った裏技があるのだ。それは蚊の虫さされを抑えた上で、かゆみを治すという方法である。大抵の人は虫さされはムヒやキンカンで治すだろうが、薬を持ってない時はこの方法が効果的かつ確実な方法だ。

 私は数日前に友人と横浜に行ったのだが、その帰りに藪蚊に刺された。気づいた時にはかゆみが止まらず、私は用を足したかったのもありトイレに駆け込んだ。終わった後は手を洗ったのだが、あまりにもかゆかったのですかさず水石鹸を刺されたところに塗りたくった。水で流すとかゆみは収まり、ついでにさっぱりしていい匂いが広がった。その場凌ぎとはいえ、中々に有用な方法である。それでも虫除けスプレーをするに越したことはないが。

 この方法は昔、母が教えてくれたのだが当時の(今もだが)私は、かゆいところをかきむしってばかりだった(最悪血が出るまでかいている。引っかき癖があるせいで体中痕だらけ)。というのも、私の家には中は(それでもうっかりしていると入ってくる)まだしも、庭には沢山の蚊が飛んでいるのだ。おかげで自転車を出す時は細心の注意を払わなければ出すことさえままならない。これに暑さが加わると私は死にかけてしまう。夕方や夜でも注意を怠ってはいけないあたり、日本の夏は色々な意味で厄介である。

 都会に近くても雑草だらけの場所はあるし、田舎でもアスファルトで舗装された道路はある。しかし、蚊がいないという意味では都会の方が住みやすいのかもしれない(田舎に住みたい気持ちは変わらないが)。蚊取り線香があればいいのかもしれないが、火が燃え移ることを危惧して使いたがらない自分がいる。怖がりなだけではなく、家が古いのも理由(ただ、あんまり家にはいたくないこともありこう思うのは稀。しかし、夜は必ずといっていい程家にいるので夜の間はなんとかしたい)。

 今は梅雨だからリスクは低いが、夏が本格的に訪れたなら虫さされのリスクはおろか回数も倍増するだろうことは目に見えている。ムヒを持参するのが一番だが、ヤバそうな時は石鹸で食い止めるという方法を使っていいのかもしれない。

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