夢のダイナーへ
ネットサーフィンをしていたある日、「ダイナー」という漫画の広告が目に留まり、興味本位で読んだことがあった。豪快かつ(主に殺人の描写が)グロテスクなその漫画の中には、高級レストランを思わせるような美しい料理が並んでいて、それ以来私はこの漫画の虜になってしまった。そこから、私はダイナーというものを調べ始め、少し経った後には夢が生まれた。「(海外の)ダイナーに行く」という夢が(ちなみに一つ目の夢は世界中のフルーツを食べること)。
ダイナーは日本でいうところの定食屋だが、そうとは思えない程中はモダンでオシャレ。それでいてシャープで庶民的なのである。メニューも(当然だが)洋食でアットホームな感じがした。美しいわけではないが、庶民的で美味しそうな食べ物は憧れを一層輝かせ、同時に私を惨めな気持ちにさせる。というのも、私は日本式の定食屋にしか行ったことかないからだ(親友と一緒に行ったこともある)。日本の定食屋は昔ながらの定番メニューが出されるが、そのどれもが天ぷらなどを除けばあっさりとした味わいで、調味料もヘルシーだ(親友が頼んだフライドポテトを除く。ついでに、余程のことがない限り私は定食一人前しか頼まない)。味噌汁やお新香なども付いてくるが、味付けはやはり濃いとはいえない。その代わり、お腹が重くなることは滅多になくそういう意味では日本人向きである。内装も和風レストランという雰囲気を醸し出していて、シンプルな中にも趣があった。飲み物も(基本的に)お茶か水の二択というのも良いところである(特別な時しかジュースを頼まないので)。
ダイナー以外にも、アメリカのものはモダンでオシャレなイメージがあるのだが、その一方で安っぽいイメージもある(それがいいという人もいそうではあるが)。ハンバーガーがそうだ(サブウェイのサンドイッチは別格)。その上、沢山の人工調味料を使っていそうで食べ物については警戒した方がいいかもしれない(高いレストランなどはその限りではないのかもしれないが)。美味しくないみたいだし。やはり日本人には日本の定食が一番なのだろうか。
しかし、日本の定食に慣れている私としては、アメリカや西洋への憧れが強くダイナーに一度でいいから行ってみたいなと思うのである(無論一人で)。旅の途中でお腹が空いた時にふらっと寄るのが丁度いいのではないだろうか。現地の人達がオシャレなダイナーで食事をしているところを見ると、少し羨ましい気もするが、いつかは私も仲間入りをするんだと思えば……。
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