続けること
自分の作品を作る為に続けていることがある。それは音ゲーだったり、グッズ収集だったり。全て作品作りに繋がることだから続けているが、たまにどうしようもなく嫌になってくることがある。綺麗で可愛らしい彩りに囲まれていたとしても、何もかもが嫌になる灰色の日。単純に雨だからとかそういうわけではない。惰性で続けて袋小路にぶち当たった日は酷く嫌になって、周りの人が妬ましくなる。思えば今まで人と比べられてきたから、他人と自分を比べてしまう癖があるのだが、だからといって粗を探してばかりいると却って疲れてしまうのだ。自己ベストを尽くした上で、充実した気分になれたらそれが一番いいのだが、上には上がいることを思い知らされるのはとても怖い。
それでも何だかんだ創作に打ち込めているのはきっと、私の脳が安らぐ為の場所を欲しているからだろう。自分の世界だけが完全に安らげる場所だと、物心ついた時から思っていたのだ。見えるもの全てをありのままに描いているし、そうでなければ私の世界は成り立たない。
音ゲーではフルコンボ或いは一定以上のランクでクリアという条件で、それをイメージした作品を作っている(中には条件に達しないままイメージ作品を作る場合もあるが)。その中でお気に入りの曲はフルコンボした後もたまに挑戦することがあり、中には二十回以上フルコンボした曲もある。何故そこまでしたのか、不思議に思うかも知れないがこれには理由がある。というのも、その曲はこの世の真理を謳っていたのだ。この世は苦しみで満ちていて、誰かを蹴落とし、醜い争いをし、不器用に愛し、それ故業火に灼かれる。そんな歌詞に心を打たれ、単純な救いなどないような世界を作ろうと決心したのだ。誰しもが本当の意味で救われることはない世界を、どんな形であれ書き続けることが私のライフワークなのかも知れない。
それでも作るという行為は楽しいもので、誰に理解されなくても満たされさえすれば良いのである。人に媚を売った時点でそれはもう本音とはいえないし、理解はされても本当の自分を曝け出している訳ではないから罪悪感がある。その一方で、人に媚を売れる人を心底妬ましく思ってしまうのだ。
生きることはとても苦しいし怖くて辛いことだが、それ故に楽しく暮らしていたいというのがあるのだろう。それを誰かに横取りされた気分になってしまったからきっと嫌な思いをするのかもしれない。天秤にかけるのは自分の想いだろうか、それとも他人の声だろうか。答えのない問いを繰り返しながら、私は今日もまた……。
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