私がボウリングを嫌いになった訳

 (このエッセイを書いて、もう10話を越すが実をいうと都合の悪いことは本来書きたくないのである。しかし、どうしても書かずにはいられないのでこうして書くことにした)

 

 突然だが、私はボウリングが嫌いである。クリスマスの日にもVS嵐の真似をしたいと思い(その日、スリに遭った)友人と一緒にボウリングに行ったのだが。私自身、ボウリングにはあまりいい思い出がない(そもそも数回しか行っていない)。

 私自身、運動神経が悪く力もないのだ。それでいて負けるのは大嫌いである(これは、創作で謎が多い作品ばかりを書くことと大きく関係している)。初めて行ったのは私の記憶が正しいならば中学生くらいの時だろうか(ゲームセンターエリアの景品の内容を朧げながら覚えているので)。その時はまだポップンにハマっておらず、クレーンゲームにばかり金を費やしていたことをよく覚えている。

 いざプレイをすると、私の実力は(一応スペアだけなら出している)家族の中ではかなり低く、一家で一番運動神経が良い父はまだしも、ボールの持ち方が変な弟がストライクを出しているのを見てショックを受けた。悔しさのあまり泣いてしまい、それが何度も続いたのでボウリング場にはその後行かなくなってしまった。

 友人にはサラッとそのことを伝えてはいたが、彼は彼でガターを連発しながらもストライクもスペアも出していた(最低一回以上)。ついでにピンを倒すごとに得意げなリアクションをするので見ていてムカついた(普段からは考えられないレベルまでキレた)私は音ゲーで体力が削られた状態でスタートしたので、ストライクはおろかスペアすら出せずに点差が開いてしまったのだ。あまりにも酷い結果だったので、私自身機嫌が悪くなってしまい「もう二度とボウリング場には行きたくない」と目の前でしっかり言ったのだった。実際、スリの件も含めてクリスマスだというのに悪い思い出になってしまった。

 結局、その日は友人の奢りでサイゼに行きつつ慰められて帰ってきたのだった(クリスマスプレゼント自体はちゃんともらっている)。

 スポーツにしても創作にしても、私はプライドが高いのか負けることが大嫌いである。雲の上の人、勝算がない人ならば割り切って楽しめるが、歳が近い人や実力が近い人に負けるのは許せないのである(創作の場合は話が別で、ライバル視をする理由はもう少し別の場所にある)。その為、余計なストレスを溜め込んでしまうことも多いのだ。一人になればこういったストレスとは無縁になれるのかもしれないが、そもそも完全に一人になることはできない訳で……。

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