第20話 番外編SS イラストのモデルは誰?

 俺は今、ビックリカメラ七階のカフェの前に立っている。休日だというのに秋月に呼び出されたのだ。

 重要な話があるって言ってたけど何だろ? ライムトークのメッセージを見る限り怒っているような感じだったが……


 ドリンクを注文し秋月を探す。目立つ容姿の彼女はすぐに見つかった。秋月の向かいの席に腰を下ろしながら尋ねた。


「待たせたな。で、重要な話ってなんだ?」


 挨拶もそこそこに本題を切り出した。


「ちょっとコレを見なさい」


 そういって秋月は自分のスマホの画面を俺に見せてきた。


「これって私がモデルよね?」


 俺は画面を見たとたん、逃げ出したい衝動に駆られた。ヤバイ! 早くも秋月に発見されてしまった。


 そう秋月が見せてきたのは、Pixitに投稿した秋月をモデルにした下着姿の女の子のイラストであった。なぜ描いたかって? あの時は冗談で下着姿を描いてやる! って言ったけど面白そうだったから本当に描いてみた。

 だが今は、モデルが秋月だなんて言えない。言ったら何されるか分からない。彼女はそれくらい険しい顔でいらっしゃる。


「い、いやオリジナルの女の子です」


「へえ……なんか髪型も私と同じだし、髪留めも似てるんだけど」


「他人の空似です……」


「イラストなのに他人の空似ねえ……そう、あくまでもしらばっくれるつもりね。いいわ、明日登校したら仲の良い女子にアンタのイラストの事バラしちゃうから」


「え⁉︎ それは止めて! マジで止めてください!」


「なら白状しなさい」


「……えーと……はい……秋月をモデルにして描きました……」


「し、信じらんない! 本当に描くなんて! しかも、これ水着じゃ無くて下着よね……ブラの形してるし」


「下着です……で、でも、可愛いだろ? 何が似合うかなあって考えながら下着のデザインしてたら、何か楽しくなっちゃってさ」


「か、考えながらって、し、下着姿の私を姿を、そ、想像したの⁉︎ そ、それで、エ、エッチな想像しながら私を描いたのね⁉︎」


「エ、エッチな想像なんてしてないぞ、うん。大丈夫だ、してないから安心しろ」


 そんな言い訳が通る訳もなく、秋月は茹で上がるほど顔を赤く染め下を向いてしまった。


 き、気まずい……そんな気まずい雰囲気の中、耳を疑うような言葉を、上気し潤んだ目で、上目遣いに、秋月の形の良い唇から語りかけられた。


「そ、そんなに見たいなら、し、下着は無理だけど、水着ならみせてあげてもいいよ……。もうすぐ夏だしプールとかで……ね」


秋月がデレた。


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『ビックリカメラでお買い物』の後日譚をSS(ショートショート)で書いてみました。小説を購入した時に付いてくる特典の両面イラストカードをイメージしてみました。

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近況ノートにこの話のイラストも投稿しましたので、よろしければご覧ください。

https://kakuyomu.jp/users/t_yamamoto777/news/1177354054893603769


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https://kakuyomu.jp/users/t_yamamoto777/news/1177354054893603871

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