第3話 エロフ、帰還。そして…
はい。そのまましっかり襲われましたよ。結局何発絞られたか覚えてない。20からは数えてないよ…。
もう、完全にエロフである。
くそ、俺のせっかくの土曜日が…。かなり良かったからいいが、昼過ぎに始めて出し切って死にかけたら夜中ってかなりおかしいと思う。俺ってそんなに精力あったっけ…。やっぱこれもエロフ効果か。
次の日、俺は昨日一日で慣れ親しんでしまった柔らかい感触で目を覚ます。時計を見るともう10時を回っている。一応サテラを起こさないように気を遣いながらゆっくりベッドから出て…
「…ん…もう一回…」
「『もう一回』じゃねえよクソエロフが!!」
「きゃっ!…びっくりしたあ。何よ!嫌なの!?」
「しかも素だったのかよ!俺の気遣いを返せ!」
俺はベッドから飛び起きて距離を取る。
「もう帰れ!お前と一緒にいたら干からびて死ぬわ!」
実際死にかけたし。
「何よ!せっかくもっとヤッてあげようって言ってるのに!いいわよ!帰ります!」
「ああ帰れ!水ならいくらでも出してやるから今すぐにでも魔力にして帰りやがれ!」
そういいつつ台所に行って水道の蛇口を捻り、バケツに貯めてサテラの元に戻る。
「何それ、魔法陣もなしに水を無限に生み出すなんてどんな魔法よ」
「だから魔法じゃねえって!ほら、これで帰れるだろ?」
「しょうがないわね…あなたのアレ、かなり良かったからもう少し堪能していたかったんだけど…」
とか言いながら舌なめずり。怖い。昨日はエロいとか思ってたけどもう恐怖しか感じない。そりゃあんなに絞られたんだもの。
「もういいのね?本当に?」
「うるせえ!っていうか家族がいるんだろ?早く助けに行ってやれよ」
「!」
突然、サテラがなにかに気付いたような表情をする。
「?どうした?」
「忘れてた。魔人族の勇者、魔法効かないんだ。どうやって倒せばいいの?」
あ。ほんまや。
「魔人族の弱点とかないの?」
「魔法」
効かないんだよね?
「一応物理も効くんだけどあんだけ強いと向こうの人間の技術じゃ多分倒せない…っていうか人間ほぼ全滅したんだった」
詰みやん。
「ねえ、どうしよ」
「こっちにも兵器とかはあるんだけど多分持っていくのってできないんだよね」
「なんで!?」
「こっちは平和だから武器の携帯とかいらないの!」
「じゃあ作ってよ」
「無理じゃ!」
不毛すぎる。どうにかしてこいつを帰らせて、ついでに向こうのエルフも助ける方法を考えなければ………恐らく今晩も絞られる。
あっそうだ。
「なあ、一回帰って向こうの状況とかを教えてくれよ。結構戦況が変わってるかもだしなんなら終わってるかもしれないだろ?」
「…それもそうね。じゃあ一回帰ってすぐ戻ってくるわね」
「ああ、行ってこい」
サテラは早速さっき作った魔法陣を水の入ったバケツに向かって展開。
バケツの水が勢いよく消えていき…
バチッ!という音とともにサテラの姿が消えた。後に残っているのは空になったバケツと、魔法陣の形に焼け焦げたカーペットのみ。
「はあ、このカーペット新品だったのになあ…」
新しいものを買うべきか、クリーニングでどうにかなるのか、と考えていると、不意に、
《非魔法世界での魔法の使用を検知しました。『災厄』が開始されます》
という機械音声のような声が聞こえたと思うと――――雄二は意識を失った。
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