最終章 東大受験編

第43話 モンハンシリーズは、モンハン2nd Gがマイベスト!


遂にセンター試験当日を迎えた。


田中はセンター試験前日の夜から、緊張感でろくすっぽ眠れず、睡眠不足であった。


それに対して、待ち合わせ場所に堂々と遅刻してきた八木教授も睡眠不足そうであった。


田中「弟子がセンター試験受ける当日に師匠が待ち合わせに遅刻するってどういう事すか?」


八木教授「いやー。もう少しで、このリロレイムを狩れそうなんだけど、中々、狩れなくてさ。おかげで気づいたら、徹夜でやりこんぢゃったよ」


八木教授の目線は、質問を投げかけてくる田中に対してではなく、自分が両手を使っている小型ゲーム機の画面に夢中だった。


小型ゲーム機『ゲンテンドー ウィッチ』、家でも出来るし、小型ゲーム機として持ち運びも出来るという万能性に加え、最近、このゲーム機で、人気シリーズゲームの『モンスター ハンドル』、略して『モンハン』が発売されて社会現象になっていた。


田中「弟子の大事な日にモンハンやって遅刻してんじゃねええ!!てか、いい加減、センター試験会場前なんだから、モンハンやめろや!!」


田中の悲痛な叫びは、周辺に響き渡った。


周囲の受験生の視線が田中と八木教授に集中する。

その視線に気づき、田中は再び、緊張し始めてぼやき始めた。


田中「つ、、遂に、、、センター試験だよな、、、やっぱ、こんな受験生がいっぱいいると緊張するなー。そう言えば、去年は、センター試験で失敗して東大受験失敗したんだった・・・」


がちがちに震える田中に気づいてなのか、八木教授は伝える。


八木教授「いいか、田中。お前は知っているかもしれないが、伝えておこう。お前の敵は、周りにいる受験生ではない。お前自身だ。お前は、お前自身との戦いに勝って、このセンター試験という中間地点を乗り越えて東大受験本番に進むんだ。分かったなら、とっとと狩って来い!!!」


田中「はい!!!」


八木教授の言葉のひと押しで、勇気をもらった田中は、先ほどまでの緊張が吹き飛んだのか凛々しい表情でセンター試験会場に進んで行く。


そんな後ろ、田中の後ろ姿を見送る八木教授が、まだ、小型ゲーム機の画面を眺めて、モンハンをやっていた事を気づいていたが、ツッコめなかった。


ツッコんだら負けだと思ったからだ。


田中がセンター試験会場の中に姿を消した後、センター試験会場前で、モンハンをやっていた八木教授の目つきが急に真剣になる。


八木教授「よっしゃーーー!!やっと、リロレイム狩ったぜ!!!」


歓喜の雄たけびと共に、最高の笑顔でガッツポーズをしていた。


つづく


ーーー完結まで…残り…●話…!?



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