第17話 死期

人はいつか死ぬ

それが病気に罹って死ぬか、銃に撃たれて死ぬか、ナイフで刺されて死ぬか、首を絞められて死ぬか、川や海に溺れて死ぬか、炎に焼かれて死ぬか、毒を盛った料理を食べて死ぬか、眠ってる間に心臓が止まって死ぬか、血管に空気が入って死ぬか、爆弾の爆破に巻き込まれて死ぬか、自動車や列車に轢かれて死ぬか、乗っていた飛行機が墜落して死ぬか、その他ユニークな方法で殺されるか、或いは自ら死を選ぶか

死は身近過ぎて気付かないものだ

死は必ず訪れる

死は機会を逃さずに必ず貴方を連れて行く

なら、いつ死ぬかも、どうやって死ぬのかも、案外そんなに大事なことなんかじゃないのかもしれない

人は死が間近に迫ると焦り始める

所謂パニックになって取り乱すし、それは集団であれば伝染していく

けれどそれは愚かだ

だって死は最初からそこにあったのだから

死の認知が遅ければ遅いほど、愚の骨頂を貫くだけだ

なら僕は、誰よりも死を認知しよう

死を認め、他人より愚かにならない為にも

生きてる内に幾ら愚者と言われようとも

本当に愚者なのはお前達であるのだと

知らしめるが如く、生も死も認識し、謳歌するのだ

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