17話 球技大会 その1
今日は、全学年参加での競技大会当日である。公立の学校では、男女別で行うという話を聞いたけれど、この学苑では、男女混合でのチームを組むことになる。
その為、バスケ、バレーボール、サッカーの3つに分かれて、1チームずつが丁度出来ることになる、計算である。
各々の学級でチーム分けした後、人数的に少人が余る学級も、偶に存在する。
体育委員が中心に準備を行っているので、チームに配属されなかった生徒は、その手伝いに回ったり、予備の選手として待機したりすることになっている。
体育委員も含め、全生徒参加なので、予備選手も交代して試合に参加するのだ。
各学年毎に対戦して、最終的に勝利したチームが優勝となる。でも、これだけでは終わらない。その後、他の学年の勝利チームと、更に対戦することになるのだ。
この試合に勝利をすると、何と理事長から、何かしらのご褒美が貰えるらしい。
そのご褒美が何かは、毎年変わるという噂なので、よく分かってはいない。
他言無用と言う決まりがあるらしく、ご褒美を貰った生徒にしか分からない、という仕組みとなっているようだ。要するに、秘密のご褒美とされている。
試合は、バスケ、バレーボール、サッカーの3つに分かれているので、其々で勝利をすればいい、という条件である。学年別の優勝でも、チョットした筆記用具等のご褒美があるようなのだ。勿論、ただ単に、ご褒美が目当ての者もいると思う。
その事を覗いても、他の学年との対抗試合は、それなりに好評であり、毎年かなり盛り上がっているという話である。
我がA組では、
私は、バスケにのみ出場することに…。私の場合は、消去法なのですもの。
仕方ありませんわ。出来れば、どの試合にも出場しないことが、1番の望みです。
私が出場したところで、足を引っ張るのが目に見えていますもの…。
自分で考えていて、悲しくなるわ。
B組は、映像部の『
試合中の途中参加は、可能ではある。しかし、試合中の途中退場は、どんな理由があろうと認められていない。試合の重複時には、どの試合を優先するのかで、負けてしまう場合も稀にあるのだ。だから、充分に気を付けないといけない。
競技の掛け持ちを担当する生徒達は、責任重大ですわね。
サッカーは運動場、バスケは体育館、バレーボールは多目的ホール(別名:第二体育館)で、
試合待ちのクラスメイト達が、待ち時間の間は、自分のクラスのチームの応援に集中出来るようにと、対戦の順番などは、体育委員が考慮してくれている。掛け持ちの生徒のことも、一応考慮されている。しかし、全く時間が重ならないよう対戦を組むのは、不可能であろう。
その上、勝てば勝つほど出番が多くなることになり、掛け持ちをしていれば、当然最終的には重なってしまう。だから、試合中のどの辺りで退場するとか、そういう駆け引きも必要となり、それが勝負の分かれ目にもなってしまうようである。
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今、私と
私は、クラスメイトからパスをもらったら、自分ではドリブルはしないですぐ、
内部生の女子には、私と
しかも、
えっ?何それ?私、どのような変なフォームしているの?それとも、以心伝心で気持ちが通じているとか?きゃあ、恥ずかしい!(両手で自分の顔を隠すように)
という訳で、今日も私の技?が炸裂致しましたわ。普段から、私は、
コントロール出来ないのですから、仕方がないのです。
そして本日も、しっかり
そのような必殺技でも、毎回
しかし、初回は、そのような情報を全く知らない外部生のクラスで。外部生のH組との初戦で、かなり有利な試合となった。結果的には、
さて、私達のチームは、今はサッカーの試合を見学をしている。バスケの試合は勝ち進んでいるので、まだ終了してはいない。次の試合まで時間があるので、私達のチームは、A組の他のチームの応援をすることになったのである。
サッカーの試合は開始していたけれど、
因みに、対戦相手チームはD組である。相手チームには木島君が出場している。
うちのクラスの鷹野君をマークしているようなのだ。
先程から暫く見学していると、色々な事が見えてくる。鷹野君も案外活躍しているし、
私との連携ほどではないだろうけれどね!ふふっ!
木島君も運動神経は割と良い方で、背も175cmぐらいあると、以前に話していた。しかし、現実は、木島君よりも少々背の低い鷹野君の方が、いい動きを見せていると思う。流石は運動部部員ですわね!…え~と、何の運動部だったかしら?
鷹野君がゴールを決めても良さそうなのに。実際には何故か、
相手チームのゴールキーパーは、大柄の男子生徒だ。それでも、
どんな時にも冷静な夕月は、ゴールキーパーの一瞬の隙も見逃さなければ、周りのマークの動きも分析と観察をしていて、試合中も常に頭の中で計算しながら、動いているのだろうと思う。本人が以前に、そういう意味の話をしていたこともあるのよね。でも、実際にやり遂げるのだから、凄過ぎるわ。
何故か、
彼を応援しなくていいのかしら?
試合の結果は、うちのクラスの勝利でした。まぁ、応援組の女子が、殆ど
因みにこの後、
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