番外 私の大切なお姫様
何時からだろう、平気で嘘をつくようになったのは。
何時からだろう、自分の気持ちを誤魔化すようになったのは。
何時からだろう、女の子でいることを辞めたのは。
何時からだろう、男の子になろうと本気で思ったのは。
何時からだろう、何よりも誰よりも大切だと思ったのは。
何時からだろう、何よりも誰よりも守りたいと思ったのは。
そう、あの時、あの約束から。全てはあの約束から変わってしまった。
でも後悔はしていない。寧ろこれが正解だと思っている。
もしやり直すとしても、きっと同じ結果になっただろう。
何回やり直そうと、絶対に同じことを繰り返すだろう。
怖い目に遭って、泣き声を上げることも出来ないくらい、怖くて震えていて。
誰も彼も皆怖くて、誰も彼も近づけなくて、唯一わたしだけが何ともなくて。
あの子にはわたししかいなくて。
あの子にはわたしが必要で。
君が誰よりも何よりも大切で。
君が誰よりも何よりも心配で。
性別なんて関係なく、大切で。
性別なんて関係なく、愛おしくて。
我が儘言う姿が可愛くて。
拗ねた顔をするのが愛らしくて。
君と一緒にいることが楽しくて。
わたしと一緒だと嬉しそうに笑って。
君が喜ぶなら何でもしよう。
君が望むのなら何でも出来る。
そんな愛しくて大事な君を、何物からも守りたい。
誰か他の人の手ではなく、自分自身の手で守りたい。
____________だからこそ、ぼくが必ず守る、そう誓ったんだ。
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