第45話 食後に寝転がると牛になるって言われた事有りますか?
ついうっかりといい汗を掻いてしまった訳ですが、スキルを覚えたので良しとしておくわ。
使うかどうかは別として。
生活魔法の浄化を使って、服共綺麗にする。
簡単だけどちょっと味気無いというか、気持ち的な部分がリフレッシュしないから、早くお風呂が欲しい。
お風呂もだけど、服もこっちに連れて来られた時の部屋着一枚だけだから、そろそろ何とかしたい。浄化で綺麗になってるんだけど、寝る時もずっとこれだし。
お風呂は取り敢えずコボルトの木工スキルを覚えた子に風呂桶を頼んだから、風呂桶が出来たら薪を自分で用意してお湯を沸かしてって感じでやれば、DPは使わない筈だから……。
夕ご飯を皆で食べて、ごろごろしながら一息付く。
ダンジョン内って灯りを付けなくても仄かに明るいのよね。不思議システム。
居住層の最初の部屋で転がっている訳だけど、実はまだこの部屋床が剥き出しの岩盤です。自分の部屋から枕を持って来て寝転がってるけど、DPに余裕が出来たらラグマットか何かが欲しい。
その前に転がっても問題ない木の床にするべき?
それとも、畳の方が転がりやすいかしら?
それとも、最初の部屋は水源の泉が在るから、別の部屋を作るべき?
「うーん、掃除をする事を考えるとフローリングかなあ」
ダンジョンメンバーは基本的にお外で生活していたから、足を拭くとかの意識が無いしね。
まあ、浄化が有るから掃除は気にしなくても良いのかもだけど。
「ナオさーん。皆でご飯食べたりごろごろしたりする部屋を作っても良いかな~?」
寝っ転がった私のお腹の上でごろごろ喉を鳴らしていたナオさんに、部屋の増設の許可を取る。
「好きにすると良いニャ~」
艶々の毛並みを【撫でる】のスキルを使って撫でると、ちょっとぽわぽわと温かくなって気持ち良いらしくて、ごろごろ音も絶好調みたいです。
「よ~し、じゃあ部屋の増設からのレイアウト変更~っと」
寝っ転がったまま白銀を手招きして、ぽちぽちっと部屋を増やしちゃう。
手抜きしているとかそんなんじゃ無いのよ。今の私はナオさんの座布団代わりですからね。重要な役目を果たしている所なのですよ。
ついでにラグマットも買っちゃおう。
「お~い、皆移動するよ~」
腹筋に力を入れてナオさんを抱えたまま上半身を起こしてから、周りに集まって転がっていたコボルト達に呼び掛ける。
調理場の直ぐ横に出来た部屋は二十畳ぐらいの広さで、床の上にラグマットがあるだけだったけど、岩盤の上でごろごろするよりはましな筈。
ラグマットに腰を下ろすと、コボルト達も寄って来て思い思いの場所で丸くなって居眠りを再開した。
「お茶でもどうぞ」
フレイヤさんが差し出してくれたマグカップを受け取って、湯気の立つ紅茶に口を付けた。
ダンジョンが出来上がるのも良いんだけど、居住空間が充実するのも良い物だわね。
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