第17話 仲間が増えました
ホーソーンクイーンビーと目が合った。
相手はこくりと頷いて、脚をわちゃわちゃとさせている。
何か伝えたいのかもと思うんだけど、さっぱり分かりません。
良く見ると胸元から首周りにぐるっと生えている毛がもっふもふだし、どちらかというと蜜蜂的な体形をしているしで愛嬌が有るわ。
「多分、子分に成りたいと言ってるニャー」
とナオさんが言うので、
「あなたのお仲間を何匹か倒しちゃったけど、それでも良いの?」
と聞いてみる。
女王蜂はまたまたこくりと頷いたから、仲間にする方法もよく分からない事だし、一旦ダンジョンに戻る事にする。
分からない事は白銀に聞くしかない。
「ダンジョンの眷属化するには、召喚に必要な
ダンジョンに戻って白銀に確認したら、そう言われる。
半分で済むなんてお得なのか、予定外の出費なのかどっちなんだろうね。
「ホーソーンビーはEランクの魔物なので、召喚には10P掛かります。ホーソーンクイーンビーはDランクの魔物なので50Pですね。どうしますか?」
と白銀に聞かれる。
ビー達は十匹居るから眷属化は半分の5Pの人数分で50P。クイーンビーは50Pの半分で25P。合わせて75P也。
「ナオさん、この子達仲間にしても良いかしら?」
ダンジョンマスターはナオさんだから、こういう事はきちっとしておかないとね。
「美咲が良いと思ったら、これからも好きにすると良いのニャー」
まあ、速攻ナオさんに自由裁量でってお任せされちゃうんだけど。
色々使っていたから残り
取り敢えず初期値の1,000Pを目指そうかな。次に階層を増設するのに必要な分だしね。
「ナオさんの許可も出たし、あなた達をホーソーン丘陵のダンジョンの仲間として歓迎します。よろしくねー。……と言っても出来立てほやほやで住環境も整ってないんだけど、何か希望は有るかしら?」
何せダンジョンをどんな感じで組み上げて行くかとかもさっぱり決まっていなくて、取り敢えずDPが無いとどうにもならないから、ダンジョンマスター自ら狩りに出ている様な状況なので。
「……ふむふむ、土を掘って巣穴を作りたいのね。後、出来れば空気穴的な物も掘って、そこから外に出入りしたいのかー」
何とダンジョンモンスターとして眷属化したら、何となくだけど言っている事が分かる様になりました。
「巣穴を作る場所は後で相談するとして、ダンジョンの入り口以外からの出入りって可能なの? それからこの階層に作ったとして、階層増やしたりしても大丈夫なのかな?」
「そうですね、出入り口として設定してしまうとある程度の広さが必要になりますので、空気穴として出るだけの一方通行なら可能です。階層に関しては、各階層を固定する事も可能ですし、増設する際にどの場所に差し込むか指定も出来ますので、問題ないかと思います」
との事でした。
「じゃあここを一階として、この階に作るのは問題無いけど、今の所一部屋しか無いから、それをどうにかしないとだねえ」
流石に入って直ぐに巣が有るとか、冒険者に壊してくれと言っている様な物だから。
「一部屋分かりにくい所に増やそうか?」
部屋を沢山増やして分かり難い構造にするには、所持Pが足りないので不可能なのだけれど。
「ん? 自分達で隠し通路を掘るから大丈夫なの? ……ふむふむ、通路を作って巣の部屋を作ってそこから空気穴を掘るのね。じゃあ、部屋の固定化とかダンジョンのシステムで出来る事が有ったらその都度言ってね」
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