第2章 パーティープレイ

第5話 新しい装い

「悪いね、鳩美ちゃん。せっかくのお休みなのに店の手伝いをさせちゃって」

「いえ。の間頂いたサイバースペース機器のお礼もまだでしたから」


 4月最後の日曜日、赤木鷹人は店内のレイアウト変更を赤木鳩美に手伝ってもらっていた。


「いやいや、それでも女の子に力仕事をさせるのは申し訳ないよ。利き手を捻挫してさえなければ僕だけでなんとかなったんだけどね」


 数日前、ちょっとした不注意から転んでしまった鷹人は利き手を挫いてしまっており、そのせいで重いものを持てなくなっていたのだ。


「叔父さん、この商品はどこでしょうか?」

「ああ、それはあっちの棚の上から二段目にお願い」


 鷹人は鳩美の変わりように驚いていた。まだ家族に対して敬語で話すようなよそよそしさはあるが、以前のような怯えはなかった。

 だめで当然。ちょっとでも改善があったのならば儲けもの。その程度の感覚で鳩美にオンラインゲームを勧めてみたが、想像以上に良い結果をもたらしたようだ。


「鷹人さーん」


 自分の名前を呼ぶ声が店の入口から聞こえてきた。見ると30代くらいの年頃の女性が立っていた。


「礼香さん、どうしたの?」

「今日はお店が休みだから、アップルパイを焼いてきたの。午後のおやつにでもと思って持ってきたわ」


 鷹人は女性から渡された紙箱を受け取る。焼き立てで、りんごとシナモンの甘い香りが伝わってきた。


「わあ、ありがとう」


 鷹人は心の底から喜んだ。彼女の作るアップルパイは絶品なのだ。


「あの、叔父さん、この方は?」


 鳩美がおずおずと聞く。流石に、初めて合う人には怯えがあった。


「彼女は霧山礼香さんといって、数件先にある喫茶店の店長さんだよ」

「あら、婚約者ですって紹介してくれないの?」


 礼香は小悪魔的な笑みを浮かべて言った。


「ええ!?」


 鳩美が驚きの声を上げる。


「れ、礼香さん、そんないきなり」


 鷹人としてはもう少し時期を見計らってから自分たちの関係を伝えたかった。礼香とは真面目な気持ちで交際しているので恥じることなど何一つない。

 しかし、家族である鳩美がまだ立ち直れていないこの状況で、果たして自分たちはこれから幸せになりますと図々しく宣言して良いのだろうかとも思っていたからだ。


「私は鷹人さんと家族になると、もう心に決めているの。それは鷹人さんとだけ仲良くなるという意味じゃないわ。あなたのご両親だけではなく、鳩美ちゃんとも家族になりたいということよ」


 結婚すると決めるほどに心が通じている相手だ。礼香が何を言いたいのかを鷹人は理解した。

 礼香には鳩美のことをある程度伝えている。そのうえで、彼女は鳩美にとっての味方になりたいと思ってくれているのだ。


「そうだね。家族が増えるんだ。だったら、そのことをみんなに伝えるのは少しでも早いほうが良かった」

「叔父さん、結婚されるんですね。おめでとうございます」


 鳩美の言葉に鷹人は素直に嬉しいと思った。言葉こそ敬語で他人行儀ではあるが、心から自分と礼香のことを祝福したいという気持ちが伝わってくる。

 鳩美は他人の幸福を祝う素直な気持ちがある。こんないい子をあの男は傷つけた。ふいに鷹人は忌まわしい男と、そいつが引き起こした事件を思い起こす。

 鷹人のこれまでの人生において「卑劣漢」という言葉が当てはまる人物はあの男ただ一人だ。事件の後、あの男は魔が差したと浅ましい言い訳をしていたが、とんでもない。元から卑しい本性を隠していただけに過ぎないのだ。

 そうでなければ鳩美を殺そうとした挙げ句、あんな暴言などを吐く訳がない。

 あの男のせいで鳩美は心に致命と言えるほどの傷を受けたのだ。

 それはもう呪いだ。人は超自然の力などに頼らずとも、誰かに呪いをかけることができるのだ。

 鳩美にかけられた呪いを解くためには、味方となる人は一人でも多いほうがいい。


「これからよろしくね、鳩美ちゃん」

「はい。よろしくおねがいします。霧山さん」


 鳩美が礼香に笑顔を向けるが、わずかに引きつっているのがわかった。恐怖を感じているのは明白だ。良くはなっているとはいえ、さすがに初対面の人には強く怯えてしまうのだろう。

 それは今だけだと鷹人は信じたかった。礼香は良心ある人だ。いずれそのことが鳩美に伝わるはずだ。


「それじゃあ、休憩がてら礼香さんのアップルパイを食べようか」

「ちゃんと紅茶も魔法瓶に入れて持ってきているわよ」


 それから鷹人たちは午後のティータイムを楽しんだ。

 アップルパイもさることながら、紅茶もお菓子によく合う。

 最初は警戒してあまり会話に入ってこなかった鳩美だが、短い時間ながらも少しずつ礼香と打ち解けていった。


「霧山さんの喫茶店はどんなお店なのですか?」


 おずおずといった感じではあるが、鳩美の方から礼香に話を振った。それを見た鷹人は内心でホッとした。


「私のお爺さんの代から始まった、それなりに年季のある喫茶店よ。まあ、今の秋葉原の気風じゃ古いだけの店は流行らないから、女の子の店員にはメイド服を来てもらってるわ。でも、そこらのいかがわしいお店と違って、喫茶店としての質は良いと自負しているわ」


 礼香の言葉は事実であることを鷹人は知っている。お茶は正しい作法で淹れられているし、料理やお菓子はその道でしっかりと修行した礼香自身の手作りだ。


「よかったらうちで働いてみる? ちょうど今、厨房の手伝いをしてくれる子を増やしたいと思っているの」


 上手いと鷹人は思った。今の鳩美に接客業はハードルが高すぎるとは思うが、厨房の手伝いなら理不尽な客への対応もない。礼香のところなら少しは大丈夫かもしれない。

 あとは鳩美が少しの勇気を出してくれるのを願うだけだ。


「そう、ですね。仕送りだけに頼るのもどうかと思っていたので、もしよろしければ霧山さんのお店で働かせていただけないでしょうか?」

「決まりね」


 礼香はニコリと笑った。鷹人もつられて笑う。

 あの事件があってから、どうすれば鳩美が以前の明るさを取り戻せるか悩んでいてが、どうやら光明が見えてきたようだ。

 


 買い物で秋葉原に訪れていた鋼治は、喫茶ミストという店で昼食を取ることにした。別段、その店の常連というわけでもない。適当に昼食を、と思っていたところにその店が視界に入っただけだ。


「いらっしゃいませ」


 店に入るとメイド服を着た店員が挨拶をした。

 最初は秋葉原によくあるメイド喫茶かと思ったが、オタク文化的な雰囲気はほとんど無い。老舗の喫茶店といったほうがしっくり来る。

 いかがわしいメイド喫茶に客を取られないよう、女性店員の制服をメイド服にしただけの、純粋な喫茶店だろうと鋼治は結論づけた。メイド喫茶というものが定着してからかなりの歳月が経っているので、今となっては喫茶店としての地力こそが人気を集めるという話を聞いたことがある。


「日替わりランチを一つ」


 はじめての店で何が一番美味いかなどわかるはずもない。鋼治は深く考えずに注文した。

 注文の品が来るまでの間、特にすることもないので店内を見渡していると、以外にも見知った顔を見つけた。

 メイド服に身を包み、厨房で忙しそうに皿洗いをしているのは、間違いなく隣人の鳩美だった。

 ものすごい人見知りで接客業のアルバイトなどするようには思えなかったが、それは自分の先入観に過ぎないと鋼治は気づく。

 彼女に声をかけるつもりはない。見知った顔とはいえ、親しいわけでもないし、そもそも相手は仕事で忙しい。鋼治は食事を終えたら早々に喫茶ミストから立ち去った。

 鳩美の方もまた、ずっと厨房で仕事をしていたため、アパートの隣人が来店していたことは気づかないままであった。



 プラネットソーサラーオンラインを初めて一ヶ月半。ピジョンブラッドはギルドに参加してよかったと強く実感していた。

 メンバーたちは皆が親切にこのゲームについて助言してくれている。少なくとも彼らに対してなら、病的なまでの他者への恐怖はなく、気持ちよくこのゲームを楽しめた

 この日、ピジョンブラッドはギルドホームの庭で素振りをしていた。

 握っているのは普段愛用しているマジックセーバーではなく、武器屋で素振り用に買ってきた木刀だ。パワードスーツも今は身につけていない。

 クロスポイントに参加してから、ここで素振りや型稽古をするのが日課となっている。


 武術というのは一度技を覚えてしまえばそれで良いわけではなく、基礎といえど継続して稽古しなければすぐに腕前が錆びついてしまう。

 ましてはプラネットソーサラーオンラインでは装備品や魔法、技能などの効果によって、現実では不可能な動きが可能となってしまう。それに慣れてしまっては、本来身につけた剣術に変な癖が付きかねない。

 そのためピジョンブラッドは特殊効果を持つ装備を全て外し、できるだけ現実に近い状況で一人稽古をしている。

 こうして誰にも迷惑がかからずに稽古ができる場所があるというのは鳩美にとってはありがたかった。

 大学生になる前は実家の道場で自由に稽古できたが、一人暮らしをする今となってはそれもできない。公園で木刀を振り回そうものならあっという間に通報されてしまう。


「もうログインしてたのね、約束の時間まで結構あるのに」


 声をかけてきたのはステンレスだ。


「待ち合わせに遅刻するよりは良いかなと思ってね。ステンレスも?」

「まあね。それに何もやることがないってわけでもないし。今日のクエストは、全員初見だからね、できる準備があるならできるだけやっておきたくて」


 今日はクロスポイントのメンバー全員とクエストを攻略する日だ。すでにピジョンブラッドのレベルはレベル62。ここまでくれば後はテクニック次第で十分他のメンバーと肩を並べるられる。

 通常ならば半年はプレイしなければここまでのレベルには到達できないが、ピジョンブラッドは格上殺しを繰り返して短期間で達成していたのだ。もちろん、ギルドメンバーたちの助言がなければこうも上手くは行かなかっただろう。


「準備って何をしてたの?」

「ふふふ」


 ステンレスは笑みを浮かべた。サプライズで誰かを驚かそう。そんなことを考えている顔だ。


「実はこれを作っていたのでした!」


 ステンレスがインベントリから取り出したのはメイド服だった。


「ただのメイド服じゃないよ。実はこれ、ゲーム上ではパワードスーツ扱いなの」

「え?」


 一瞬唖然とするが、たしかによく見ると、背中と腰の部分にスラスターが取り付けられていた。


「それがパワードスーツってことは、まさか」

「そう! ピジョンブラッドのために作ったの。さすがに今のをこのまま使い続けるのはきつくなってるでしょう?」


 今使っているパワードスーツはスティールフィストと出会った日に買ったものだ。レベル60を超えているならば、最低でも3段階目の良品等級、できればそ4段階目の高性能等級が望ましい。


「確かに経験値と違って、お金はあまり稼げてないから、装備の新調は遅れているけど……」


 このゲームの通常クエストは、経験値報酬が多いクエストは敵を倒す討伐系、金銭報酬が多いクエストは特定のアイテムを集める収集系に分けられる。ギルドメンバーに追いつくため、レベル上げを最優先としていたピジョンブラッドは、討伐系クエストばかり受けていたので、ほとんどお金がない。


「見た目が弱そうに見えるけど、性能面は大丈夫よ。ほら見て」


 ステンレスが自分のメニューデバイスを使って、メイド服のステータスを見せる。

 画面には『パワードメイド服』と装備品の名前が記されていた。品質は高性能等級で、あらゆる性能が今使っているパワードスーツよりも大きく上回っている。


「確かに……」


 正直なところ装備の更新をどうしようかと悩んでいたので、この贈り物はとてもありがたかった。


「でも良いの? こんなに高性能な装備」

「素材はギルドの共有倉庫にあった余り物を使っているから大丈夫よ」

「それなら遠慮なくいただくわ」


 トレード機能を利用してピジョンブラッドはステンレスからパワードメイド服を受け取った。

 早速装備してみると柔らかな肌触りが身を包む。普段は硬い装甲板に身を包んでいるだけになかなか新鮮だ。


「よしよし、なかなか似合っているようで何より」


 ステンレスは自分の仕事に満足そうだった。

 新しい服を身につけると、それを誰かに見て欲しくなるのが人情だ。ピジョンブラッドも例外ではなく、ステンレスの次に誰に見てもらおうかと思い浮かべたのはスティールフィストの顔だった。


「お、パワードスーツ新調したんだな」


 姿を表したのはなんとスティールフィストだった。彼の顔を思い浮かべた直後に当人がやってきたのでピジョンブラッドは一瞬どきりとした。


「ど、どうかな?」


 ピジョンブラッドは自分のメイド服姿をスティールフィストに披露する。現実世界でもアルバイトの制服で慣れた服装だが、彼の前ではなんだか緊張する。


「良いとおもうぞ」


 彼はシンプルに一言感想を述べた。


「いくらなんでも感想が淡白すぎ。もうちょっとあるでしょ。似合ってるよとか、かわいいねとか」


 ステンレスは自分に向けられたわけでもないのに、スティールフィストの感想に不満そうだった。


「だいたい。ピジョンブラッドに良いんじゃないかって、パワードメイド服の設計図を私のところ持ってきたのはアンタじゃない。彼女のメイド服姿、見たかったんでしょ」

「え、そうなの?」


 プレイヤーオリジナル装備を作る場合を除き、既存アイテムを作成するにはアイテムの設計図と素材を用意しなければならない。


「いや、見たいとかじゃなくて、たまたま手に入ったから持ってきただけだ。それに、パワードメイド服は高性能の割に必要素材が安いやつばかりだし」


 スティールフィストは動揺しながら理由を説明する。


「ええ~、ほんとに~?」


 ステンレスは疑いの目を向ける。


「……まあピジョンブラッドに似合うんじゃないかって思ったのは本当だよ」


 目線を反らせながらスティールフィストは白状した。


「だってさ。良かったねピジョンブラッド!」

「う、うん」


 ピジョンブラッドはなぜか心臓の鼓動がどんどん早まってくるのを感じた。


「やあ、待たせたね」

「みんな準備は出来てるかい?」


 最後に権兵衛とハイカラがやってきた。


「おや、ピジョンブラッドは装備を新調したんだね。ワシが悪くないと思うよ」

「かわいいじゃないか。似合っているよ」


 二人の感想は好意的だった。


「しかしまあ、そういう服を着られるのは羨ましいね」

「ハイカラも着ればいいじゃないか。この世界なら若い姿でいられるし」

「よしてくれよ権兵衛。サイバースペースじゃいくらでも若作り出来るからって、中身は70超えた婆さんなんだ。ああいう可愛らしいのはちょっとね」

「べつにそんなの気にせずに、可愛いと思ったなら好きに着ればいいと思うんだけどなあ」


 どうやら権兵衛はハイカラが可愛らしい服を着ないことを残念に思っているようだ。


「まったく、そういうのは恋人時代に散々やっただろう! それよりほら、今日は新しい重要クエストをみんなで攻略するんだろう。リーダーらしくしっかり舵取りしなさいよ」

「わかったよ」


 権兵衛は苦笑いしつつも、妻の言うとおりにした。


「さて、今日はみんなで実装されたばかりの重要クエストに挑戦だ。できれば一発クリアを目指すけど、初見だし、そんなに気をはらずに挑戦しよう」


 これから受ける重要クエスト『悪徳の騎士』のシチュエーションはこうだ。農業を主産業とするセーフシティ・クークが使っている農業用の水源地がヴィラン種とよばれる知性を持つMエネミーとその手下達に占拠されるという事件が発生。

 水がなければ作物が育たない。クークだけでなく周辺のセーフシティにとって極めて重大な死活問題であり、魔法使いであるプレイヤーに水源地の奪還が依頼されることとなる。

 ピジョンブラッド達クロスポイントは、クークでクエストを受けた後、ヘリコプターで水源地のある森へと向かった。


「ここのヴィラン種も攻略法が必要なのかな?」


 移動中、ピジョンブラッドは隣に座るスティールフィストに尋ねる。


「多分な。ヴィラン種は考えなしに戦っても絶対勝てないように調整されている」


 ヴィラン種というのはこのゲームにおけるボス敵だ。最初の重要クエストで戦った、アンソニーのような知性を持つMエネミーであり、ストーリー上の悪役として設定されている。

 より高レベルの敵がいる地域へいけるようにするため、ピジョンブラッドはいくつもの重要クエストをクリアした。その過程で何人かのヴィラン種と戦ったことがある。どれも必要な攻略法を使わなければ決して倒せない者達ばかりだった。


 例えば、アンソニーの次に戦った、ブリジット・ヴィラン・ポイズンハニーは1秒ごとに最大HP1割分のダメージを与えてくる強力な毒ガスを使ってくる。無策ではどんなプレイヤーでも10秒で倒されてしまうため、毒対策が必須となる。

 他にも、姿が透明になる魔法を使うクレイトン・ヴィラン・インビジブルという敵もいた。この敵と戦うには体温を感知するサーモグラフィーを用意するなど、見えない敵に対する対策が求められる。


「ちょっと不安だなぁ」

「そうか?」


 ピジョンブラッドの言葉にスティールフィストが首を傾げる


「今まで格上の敵を結構倒してきたじゃないか」

「単にものすごく強い敵だったら致命的弱点を狙えばなんとかなるわ。でも、特別なアイテムが必要だったら私にはどうしようもないわ。今の私、レベルだけはかなり上がったけど、いろんな状況に対応できる手札は全然持ってないから」


 ピジョンブラッドはレベルこそかなり高いが、アイテム資産量で言えばまだまだ初心者だ。


「まあこのゲームのレベルって一定以上になると単なる目安……」


 スティールフィストの言葉を断ち切るかのように、ヘリコプターが激しく揺さぶられる。

 森の中から光弾が飛来して攻撃してきているのだ!


「こ、攻撃を受けている!」


 ヘリコプターを操縦しているNPCが悲鳴を上げる。


「みんな! 飛び降りよう!」


 リーダーである権兵衛の指示で全員が飛び降りる。高度は20メートル近くあるが、皆が何らかの形で身体能力を強化しているのでこの程度で落下ダメージの判定は受けない。

 誰もが軽やかに着地する。空を見上げると乗ってきたヘリコプターは慌てた様子で戻っていく姿が見えた。


「さあ、早速敵のお出ましだ」


 権兵衛が杖で指し示す先に敵の姿があった。

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