第4話 決行!ドルトン屋敷(前編)

 前回より2時間前 天界時間22:00 ドルトン屋敷内 天候雨 ブライ自室


 予告状を読むブライ


 ブライ:『天界宇宙の歴史の闇たるヴァルキリー製造に手を染めあまつさえ天界の民衆を欺きし大罪人ブライ・ドルトン殿、今宵貴殿の欲望の源を頂戴しに参上する霧雨の怪盗アマヤドリ』だと?おのれ、巫山戯ふざけおって!


 メイド:しゃ、社長。


 ブライ:何だ! 


 メイド:4界警の雛形警部がお見えになられておりますが。


 ブライ:フンッ!警察など用はない、追い返・・・今何と言った?


 メイド:し、4界警です。


 ブライ:何だと、4界警だと⁉︎


 メイド:それも特権課です。


 ブライ:クッ!厄介なのが来たものだ。無理に追い返せば向こうの思う壺、刺激しない様に適当にあしらって追い返すか。


 メイド:如何・・・なさいましょうか?


 ブライ:お通ししろ。


 メイド:畏まりました。


 部屋に入る静


 静:失礼します!私、4界宇宙統合国際警察は特別権力強制取締課警部の雛形静であります!


 ブライ:こんな雨の中ご足労頂いて申し訳ない。

 

 静:いえ、雨が降るという事は奴等が近くに居る証拠!この雛形が必ずや、ひっ捕らえてみせましょう!


 ブライ:(やれやれ、暑苦しい女だ。黙っていれば引く手数多の絶世の美女だというのに)


 静:どう、されましたかな?


 ブライ:いや失礼、当屋敷は別名警察要らずというのでコソ泥共には恐れられた難攻不落の屋敷。故に警察方の出番はないかと。ですので、どうぞお引き取りを。


 静:そうはいきません!奴等はそんじょそこらのコソ泥とは格が違います、油断していると痛い目に合いますぞ!私は勝手にやらせてもらいます、では失礼!


 警部補:あ、警部待ってくださいよ〜!

  

 部屋を出る静達


 ブライ:クッ、なんて強情な女だ!まぁ良い、さえ見付からなければこちらのもの、あの女には絶対に見付けられん♪


『屋敷内通路』


 静:・・・


 警部補:どうしました?


 静:やはりおやっさんの言う通りだったな。


 警部補:ドルトン氏が大の警察嫌いというのを装ってるってやつですか?


 静:もしも本当に警察嫌いなら門前払いすれば良い筈だ、それが何故すんなり通した?


 警部補:確かにそうですね。


 静:すんなり通したという事は、逆にやましい事があるというのを自白している様なものだ。


『天井裏』


 アマヤドリ:流石は雛形の姐さん冴えてるぅ♪


 由紀:そんな事言ってる場合じゃないだろう。


 アマヤドリ:ま、こちらの目的はお宝ゲットと警察を引き入れて事だからな♪


 天井を見る静


 警部補:どうしました?


 静:微かに雨女族の妖気を感じる


 警部補:まさか天井裏に⁉︎


 静:いや、妖気が消えた。どうやら気のせいみたいだ。


 亜紀:あ、あっぶな!  


 由紀:また勘付かれかねん、そろそろ行こう。


『特別保管室前』


 アマヤドリ:とうちゃ〜く!さ、亜紀ちゃんいつものヨロシク♪


 亜紀:あいよ〜♪


 精神を集中させると妖気を帯びた雨に変わる


 警備員:な、何だ?身体の力が抜ける。 


 静:これは、皆神気を高めろ!


 静以外眠る


 静:クッ、雨女の眠り雨か!


 特別保管室のロックを解除するアマヤドリ


 アマヤドリ:さ〜て、お宝とご対面〜♪


 扉を開けると目の前に仁王立ちしている静


 アマヤドリ:来たね雛形の姐さん♪


 静:予定通り?それはどういう意味だ!そう言ってドルトン氏にお前等の仲間と思わせて私を追い出す様に仕向ける作戦だろうが!


 宙に現れた無数の魔法陣から大量の手錠を召喚する静


 アマヤドリ:ま、待った待った!ここはお宝の山だよ〜、特にアンタ等4ね♪


 静:何?


 アマヤドリ:じゃ、早速といこうか♪アンタに見せたいものがある。


 静:見せたいもの?


 アマヤドリ:先ずは・・・


 後編へ続く・・・















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