第15話 幕間 悪魔アバドン
「ふむ、やはり召喚されたのは蓮か、なかなか厄介な能力で来たな。」
大森林表層より少し離れた上空に人影のような姿が
見た目は男性とも女性とも思える中性的な容姿だが、どちらにしても美しく整った顔立ちをしていた。
この者こそがこの世界を破壊に導くとされている悪魔アバドンだった。
「さてさて、どんな方法で楽しませてもらうのが良いかな。」
悪魔が今後の策を考えつつ王国や教国にいる協力者たちからの情報を合わせて方針を考えていく。
今回の侵攻は、召喚された蓮の実力を測るために魔獣どもを使っている。人間共々そのまま殺せてしまえれば
とはいえ、これほど威力のある大量虐殺の準備がわずか
「数で攻めても意味はないな。少数精鋭でいかに苦しめるか、
自分の力を集めることとはまた別に、蓮への対応方針を決めると、王国の協力者へメッセージを送る。
『私です、第一段階の目的は達しました。そちらの準備は問題ないですか?』
『はい、下準備は済ませております。王もクラリーネ王女を使った取り込みに傾きましたので、彼が戻り次第行動を開始します。』
『よろしい。しかし、聖女には気を付けなさい。あれは対応を決めかねていますが、今回の力を見てどう動くか決めた可能性もあります。』
『かしこまりました、アバドン様。我らの未来に
「ふふっ、アバドンね・・・さて、私も次の段階の準備をしませんと。」
そう言った次の瞬間には
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