08 旅芸人
難癖をつけてきた男性は、「謝るならちゃんと謝れよ。誠意の示し方ってもんがなってねぇな。それなら俺がもっと良い誠意の示し方を手取り足取り教えてやろうか」そういってこちらの腕に手を伸ばすが、それを阻むものがいた。
「おやめなさい、それ以上彼女に手をだせばこの国の王女ミリアム様が黙っていませんよ」
そう言ったのは、宿の常連客である旅芸人だった。
私に難癖をつけてきたお客様は「チッ」と舌打ちして、どこかへと言ってしまう。
「ありがとうございます」
お礼を言った私を慰めるように、旅芸人は「いいえ、とんでもない」と言い、面白い芸を一つみせてくれた。
そのおかげで、静まり返っていた宿屋の雰囲気が明るくなった。
だけど、ただの旅芸人に見えるのにどうしてさっき王女様の名前をだしたのだろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます