04 用心殺害の濡れ衣
なぜこんな事になったのか。
それは数日前の出来事が原因だ。
私は王子様と誰かが言い争っている場面をこっそり見ていた。
それは、国で評判の王子様と話がしたくて、誰にも言わずに秘密の道を駆使してこっそり会いに行ったからだ。
けれど、王子様は私と話をしている場合ではなかったらしい。
誰かに借りた何かを返さなくてはいけなくて、けれどそれを返す事が出来ないからと、言い争っていた様だ。
そして、二人はケンカになりもみ合いになった。
そのうち、男が足をすべらせて地面に勢いよく倒れ込んだ。
頭の打ちどころが悪かったのだろう。
地面から出っ張っていた岩にぶつかった衝撃で、亡くなってしまった。
王子様は恐ろしくなり、その場から逃げ出してしまう。
誰もいなくなった後、私はその現場に行って、男の容態を診ていたけれど、息を吹き返す気配がなかった。
私は恐ろしくなってその場から逃げたけど、そこに自分が持っていたペンダントをおとしてしまっていたのだった。
我ながら間抜けだと思う。
結果は国外追放。
正直な事を話しても、誰も信じてくれない。
本当の事を知っている王子様まで私の事を犯人扱い。
仕方がないから好きだった王子様の罪をかぶって、大人しく国から去る事にした。
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