あとがき
オールラウンダーズ!!をお読みいただきありがとうございました。
この作品は、最初に亡くした妹猫を悼んで書いたものでした。すごくちっちゃくて、インドラがソードと出会ったときみたいにちょっと離れたところから身体半分だけ出してそっとのぞくというあざといことをやる子でした。声を出さないで鳴く(あざとい系ヒロインがやりそうな、口を半開きにして言いたいのに言えない……! みたいな感じ)のも得意でしたね。わざとですよアレは!!
ちなみにソードは兄猫をモデルにしたので、あんまり嫌わないでね。
その二年後に兄猫も亡くなりましたが、どこへ移動するにもオトモアイルー並みにくっついてきたり、おなかが空くと猫パンチを繰り出してきたり、悪さをして叱ると憐れっぽい声で鳴いたりすがってきたり(ソードの土下座事件はこれで思いついた)、情けなくてかわいい子でした。
二人が一見いちゃいちゃしているように見えるのは、兄妹猫の絡みを偲んで書いていたからかもしれません。互いに毛づくろいしあったり、いつもくっついて寝ているのを思い出していたのでそんなふうになってしまいました。
最初はインドラの名前を妹猫の名に、ソードの名前を兄猫の名にしていたのですが、webで発表する際に変更した経緯があります。インドラはある単語をカスタマイズしたのですが、まさか同じ名前の神様がいるとは思いませんでした……。
作家名サエトミユウは、妹猫(サエ)と兄猫(ミユウ)の名前になっております。
もう全く書きません! ……というわけではないのでご安心ください。少なくともコミカライズがあるので発売される頃に発売記念SSは書きます。
それでは、インドラとソードの旅路に最後までおつきあいいただき、ありがとうございました!
みなさまも、よき人生の旅路を!
〈不穏で蛇足なエピローグ〉
「――あっ、本当にあったぞ!」
僕の育った町でおとぎ話として語られていて、僕は、それを見つけるために冒険に出た。
お供は、小さい頃拾ったドラゴン。僕はコイツにトビーと名付けた。
ドラゴンにしてはすごく小さいのだろう。
だから捨てられたみたいに落ちてたんだ。
大きく育ったけれども他のドラゴンに比べたらとても小さいトビーの背に乗ってあちこち旅をして、そしてとうとう最強のドラゴンですら近寄らないという浮島を目指した。
……本ッ当にいろいろあったけど、ようやく浮島を見つけたぞ!
僕とトビーは、浮島に降り立つ。
「よーし、探検するぞ、トビー!」
拳を振り上げトビーに言うと、キュルッと鳴いて返事をした。
僕とトビーは一歩踏み出す。――途端にどこからか、蜘蛛の魔物が現れ囲まれた!
……速すぎて見えなかった……。
僕とトビーは、どうしようか迷った。
『蜘蛛の魔物は攻撃してはいけない』って言い伝えられている。だから、絶対に逃げなきゃいけないんだけど……こんなに速い蜘蛛から逃げられるかな……。
ゴクリと唾を呑んだ僕とトビーに、蜘蛛たちは片手を挙げてこう言ったんだ。
「「はじめまして! ぼくは、リョーク!」」
(続かない)
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