第19話 重め?いいえ、超えてます

「並んでる時、周りがみんなヒソヒソ話したり同情してるのが聞こえてきてさ…」

『サトシ、それ浮かぶわ(笑)』

「笑うなよ。もう遊園地は行かないからな!」


この前の独り遊園地の話を、めちゃめちゃ笑いながら久子は聞いてくれた。

だから気持ちが救われてる部分はある。

独り遊園地は勘弁して欲しいのは事実だけど。


「で?次は何をお望みですか?」


独り遊園地に比べたら何でも来い…のつもりで次のお願いリストを聞いた。


『…そうだね、うん。そろそろいいかもね』


少し真面目な顔つきで、少しして久子は答えた。


『サトシ、貴方は合格だわ。信用できる』

「……え?まぁ、ありがとう…なのか?」

『次のお願いは割と重めだから、信用できるならお願いしようって決めてたの』

「そうなんだ。で、どんなこと?」

『…うちの両親、離婚したの。私が銀髪病になった頃に』


───おいおいおい、重めって言わなかった?


『その離婚した理由を父親に聞いて来てほしい』


…久子さん、重めどころかヘビー級ド真ん中なんだけども。


僕は未来予知なんかできない。

なのに、それでも、間違いなく!

…嫌な予感しかしなかった。

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