第122話 海戦勃発、のはずなんだが

 一人の青年が船の舳先に立って前方を見つめている。

 眼前に見えるのは数隻の帆船とその先はどこまでも続くかのような大海原。

 だが青年の目はそのさらに先を睨んでいるかのようだ。

「陛下、まだまだかかりますので少し落ち着かれてはどうでしょう。それにそれほど前に立っていては危ないので」

「ふん、そのくらいはわきまえている。だがやはり帝国は遠いな」

「ですが一応明後日には帝国領の了解に入りますので十分に用心しなくてはなりません」

 顰め面の男の言葉に、青年は舌打ちしたいのをこらえて小さくため息をつく。

 

「それにしてもさすがは技術の粋を集めた新造船だな。ほとんど揺れないではないか」

 大人しく舳先から降りた青年の言葉に、男は苦笑を浮かべながら頷くと、青年は満足そうに船室へと戻っていった。

 実際にはいくら船が立派だろうが嵐にでも遭えば木の葉のように波に翻弄されるし、わずかでも対応を誤れば沈没してしまう。それが海の怖さというものだ。

 男はそんな内心をいちいち言葉に出すことなく船のマストを見上げた。

 

 5本のマストを持つ超大型帆船。

 縦帆、横帆合わせて40枚ものセイルが張られた最新鋭の帆船である。

 この世界でも大型と呼ばれる帆船でも多くは3本マストのものだ。膨大な資材と多数の船員を必要とする4本マストの帆船はごくわずかしか存在せず、そのひとつがクラントゥ王国の王女であるターミヤが乗船した使節団の船だ。

 だが青年達が乗っているのはそれすらも大きく上回る超大型帆船と呼べる代物であり、これまでに見たことのないほどの威容を誇っていた。

 にも関わらず、その大きさを裏切るように速力は高くそれほど風が強くない状況でも帆の数を絞らなければならないほどである。

 さらに、それに加えてこの船の周囲には、先行する数隻の中型帆船を含めて200を超える船が帯同している。

 男はそれらを見てもなお厳しい表情を崩さぬまま、青年の後を追って船内へと入っていった。

 

 甲板から船室に入り階段を降りる。

 この船は甲板を除いて5層からなり、上部2層が船員の部屋、真ん中が食堂や救護室、武器防具や帆、索などの保管庫、下層が食料庫となっている。

 男が2層目の一番手前の部屋に入ると、先程の青年がテーブルに広げられた地図を見つめていた。

「やはり落ち着きませんか」

「そういうわけでは無い。いや、そうだな、やはり多少は緊張しているのだろう」

 思わず反論しようとした青年だったが、男の真っ直ぐな視線に気圧されたのか言い直す。

「……陛下が自ら乗り込む必要はなかったのではないでしょうか。帝国の海軍兵力は我が国と比べて貧弱とはいえ戦いとなれば絶対とは言えませんぞ」

 男の言葉に青年はフイッと目を逸らしながらかぶりを振る。

 

「妹を犠牲にしてまで事を起こしたのだ。王宮の中で安穏としていられるわけがないだろう」

「しかしそれは!」

「どんな理由があろうが私のしたことが非道であることはまぎれもない事実だ。血の繋がった妹を死よりもなお辛い地獄へ突き落とし、実の父から全てを奪った。他にも私の野望の犠牲になったものは大勢いるのだ。たとえ誰が許したとて死して後は永劫に業火に焼かれることになるだろう」

 淡々とした青年の言葉に、男はそれ以上言い募ることはできずにいる。

 

「だからこそ、今回の作戦は絶対に成功させなければならない。帝国西部の領土を切り取ることができれば十分な食料を生産することができるようになるのだからな。……逆にそれができなければ外道に堕ちてまでした私の行動は無駄だったということだ。その時は大人しく罪を贖わなければならないのだから結果としては同じことだろう」

「……承知しました。ですが、我軍が圧倒的優位にあるのは間違いありません。艦船の数も帝国を上回っているはずですし練度にいたっては比較にならないでしょう。さらに陛下の組織した魔導兵も少数ながら十分に実戦に耐えられるはずです」

「ああ、そのとおりだ。それにあの国・・・の技術を組み込んだ高機動軍船の建造も間に合ったからな」

 

「心配があるとすれば帝国の領土を奪った後のことですが」

「帝国の主力は陸兵だからな。だが帝国も海戦で敗れれば必ず動揺して関心が海に向く。そうなった機に北から周辺国が圧力をかける事になっている。その間に軍備を整えれば大丈夫だろう」

 実際には今や帝国の周辺国は伊織達によって完全に牙を抜かれて圧力をかけるどころではなくなっているのだが、悲しいかな移動手段も通信手段も限られていることに加えて、それほど繋がりが強いわけではない帝国周辺国の情報はごく限られたものしか伝わっていない。ましてやその周辺国が自らの弱味を吹聴するわけがないのだから知らなくても無理はなかった。

「そうなると気になるのは帝国に力を貸しているという異国人の存在ですが」

「その噂は私も聞いている。だがにわかには信じられないものばかりだったぞ。中には荒唐無稽にもほどがあると言いたくなるものもあったからな。……だが、その噂がただの誇張された少々特殊な力を持っているだけの者達ならば問題にはならないだろうし、もし、事実であるというのならば……そのときは、私の野望は潰えるだろうが代わりに帝国が東の驚異からの防波堤となってくれるだろう。我が民としてはどちらであっても構わないはずだ」

「陛下……」

 

 青年がどこか遠くを見るような目でこぼす言葉に、男は息をつまらせていた。

 

 そして更に2日が経過した日。

「哨戒船から信号! 帝国海軍と思われる船が多数! 大型船あり!」

 一番前に位置するフォアマストの見張り台からの声で途端に船内が慌ただしくなる。

 旗艦である船の甲板で青年が眉根を寄せて傍らの男に顔を向ける。

「どう思う?」

「帝国の領海に入ってまだ半刻も経たないうちに、それも大型船を含む複数の軍船がいるということはこちらの行動を読まれていたということでしょう。予定では帝国沿岸に奇襲をかけることになっていましたが帝国が待ち構えていたとなると多少手こずるかもしれません」

 

 艦隊の指揮をあずかる男にしてもこれほど早い段階で帝国軍と接触するというのは予想外のことだった。

 だがそれでも他国に侵攻しようというのだ。想定よりも早いとはいえ接敵自体は想定の範囲内でもある。

「船足を落として船隊を左右に展開させて隊列を整えろ! 帝国船の数を確認して少数なら先発隊で攻撃を始めよ! 多数であれば先発隊を下がらせる!」

 矢継ぎ早に命令を下し、すぐさま信号旗でそれが他の船に伝えられる。

 そこに再び見張り台から声が響く。

 

「帝国船から信号! 船舶の停止と会談を求めています! そ、その船には、ターミヤ王女殿下が乗船していると!」

「な、何だと?!」

 その言葉に驚愕した男が青年を顧みる。

 帝国の船に王女がいるのなら男の立場では迂闊に判断することができない。

「……ターミヤが……っ! 構わん! 帝国海軍を攻撃しろ!」

 躊躇いがないわけではない。

 だがすでに王女を切り捨てると決めた以上、それ以外の選択肢を取ることはできなかった。

 青年、クーデターによって王位を簒奪したかつての第一王子、オランザ・レム・サリゼアは泣きそうにも見える表情でまっすぐ前を、海の向こうを睨みつけていた。

 

 

「クラントゥ王国の軍船が左右に展開していきます! 間もなく先陣が長弓の射程に入ります!」

「弓になんざ構うんじゃないよ! アタシらにはアタシらの戦い方があるんだ! 甲板に落ちた火矢だけ消しな!」

 クラントゥ王国の旗艦よりは小さいとはいえ、臨時で帝国海軍の旗艦となっているターミヤ王女の船も4本マストの大型船だ。

 その甲板で赤髪の女海賊レイアが声を張り上げる。

 レイアがいちいち言うまでもなく先陣を切る船は王国海軍から浴びせられる矢をものともせず突っ込んでいく。

 船員に当たりそうなものは盾で防ぎ、それ以外は船に突き立つに任せて放っておいているのだ。

 

 やがて長弓では効果がないと悟った王国側は火矢に切り替える。

 木造船にとってもっとも避けなければならないのは火事だ。

 木で作られた船体はもとより、帆も索も非常に燃えやすい素材でできている。

 射掛ける側からすれば帆の一枚にでも火が燃え移ればあとは放っておいても船に燃え広がる。

 だからこそ海戦では火矢が用いられることが多いのだが、それだけに燃え広がった船に突っ込まれでもすれば逆に攻撃した方まで燃えてしまうことがある。

 だから長距離では長弓による威嚇、中距離では火矢を使いつつ相手に衝突させないよう十分に回避できる距離を取る。

 そして接近してしまった場合は普通の矢や弩を使用する。

 

 だがすぐに王国海軍は異変に気づくことになる。

 普通なら海戦が始まれば帆船はできるだけ帆の数を減らし、火矢が使われればとにかく船中に水を撒き散らす。

 しかし帝国の先陣は火矢が射掛けられようと帆を畳まず、それどころか火矢が船に当たっても構う様子もない。

 すでに何隻もの船に火矢が当たり、そのうちのいくつかは帆に突き刺さっている。

 にも関わらず、火は燃え広がることなく、しばらくすると燃え尽きて消えてしまっているのだ。

 

「はっはぁ! 改めて見てもコイツぁすげえ! 油がついた火矢が刺さっても燃えねぇなんてよぉ! お陰で帆も全部張れるから速度も落ちねぇぜ! オラッ!

矢がもったいねぇから使うんじゃねぇよ!」

 先陣を切った船の甲板で、ボサボサ頭にヒゲモジャの大男が高笑いを響かせながら飛んできた火矢を曲刀で叩き落とす。

 どう見ても軍人とは思えない粗野な雰囲気だがそれも当然、彼らは元海賊達である。

 南方沿海伯爵などという御大層な役目を引き受ける羽目になったレイアは伊織の協力を受けて帝国南海の海賊達を説得、という名目の脅迫&強制臣従をして回った。

 当然大勢力となっていたガリブスにすら従わなかった連中である。いくつかはレイアが領主となるのならばと承諾したものの、半数以上は聞く耳を持たなかった。

 それを、時にレイアがその頭目と一騎打ちで下し、時に懐柔し、時に伊織が説得・・しながら残っていた全ての海賊を傘下に収めた。

 ガリブスの残党はほとんどが老人子供ばかりだったのでこの中には加わっていない。

 

 わずか数日で海賊たちをまとめあげることに成功したレイアはすぐさま帝国海軍とも合流して部隊を編成し、急遽海戦の準備を整えたというわけだ。

 当然海賊たちに海軍との連携など直ぐにできるわけがないし、無理に連携させようとしても軋轢が生じるだけだ。

 だから海賊たちはそれぞれの頭目を部隊指揮官として任命して小部隊を作り、最低限の指示だけを与えて自由に戦う形を取った。もちろん戦い方は海賊流だ。

 すなわち、一気に突っ込んで相手の船に接舷し乗り込んで制圧してからすぐに離脱。

 

 通常の商船は海賊に襲われても滅多なことでは火矢など使わない。取り扱いを間違えれば自分の船を燃やしてしまうからだ。

 それに海戦の訓練などしていない商船の船乗りが火矢を準備している間に海賊は一気に近づくためにそもそも使う機会がない。

 だが今回は海軍同士の海戦であり、当然火矢も使われる。

 そこで、伊織は不燃性の帆布とロープを全ての船に提供した。更に不燃性塗料で船の外装を塗装させて簡単に燃えないようにする。

 所詮塗料なので耐久性はそれほどないが、それでも今回の海戦くらいは十分耐えられる。

 事実、次々に射掛けられる火矢は数多く元海賊達の船に突き立つが燃え広がったりはしていない。

 

 やがて先陣が王国海軍の船に接舷する。

 相手は火矢を警戒して半分以上の帆を畳んでいるために機動力に大きな差がある。

 それに普段から船ひとつで接近、略奪、逃走を繰り返している元海賊達の操船技術はかなり高い。まさに命がけで日々の狩りを行なってきた猛者ばかりだ。

 突っ込んだ船が激突する寸前にタッキングして船を並べ、鈎付きのロープを掛けて次々に王国の船に乗り込んでいく。

 もちろん王国側もただ待っているわけではない。

 元々数多くの兵士を乗せた軍船だ。

 乗り込んできた元海賊、現帝国海兵を甲板で迎え撃つ。

 

 だがその直後、空いていた船の逆側に別の船が接舷したことで乱戦となってしまう。

 ここでも海賊と正規兵の違いが出る。

 元海賊たちは手甲と足甲だけの軽装で、武器も取り回しの良い短めの曲刀や短剣だ。

 それに対して王国兵は軽装とはいえ甲冑姿に長剣を装備している。

 敵味方が入り乱れての乱戦になると小回りがきいて身軽な元海賊達のほうが有利だ。

 しかも両舷から一度に押し寄せられては抵抗することもままならず、あっという間に指揮官が捕らえられたり討ち取られたりしていく。

 

 そしてそうこうしているうちに張り巡らされている索が次々と切られ、舵が壊されてしまう。

 元海賊達はそこまですると、それ以上の戦闘は無意味とばかりにさっさと自分達の船に戻り、離れていく。

 残されたのは少数の死者と多数の怪我人、そして航行不能となった船だった。

 そんな光景が広大な大海原のあちこちで繰り返されていく。

 

「第4船団の8番艦航行不能の旗が上がりました! 4番艦もです!」

「第2船団は全て航行不能のようです!」

 王国側の旗艦では次々と見張り台から報告が飛ぶ。

 一向に帝国船の制圧報告も撃沈報告も上がってこないばかりか、船が燃える煙すら上がらない状況にオランザ達の顔に困惑の色が広がっていく。

「どういうことだ! なぜ数に勝る我が海軍が圧倒される?!」

「どうやら機動力の差があるようです。火矢が応酬されることを想定してこちらの船は帆の半分を畳んでいますが、帝国は総帆のまま一気に近づいているようで」

 前線で哨戒にあたっている船からの伝令に、艦隊司令官の男が苛立たしげに舌打ちする。

 

「やむを得ん。少し早いが高機動船を使え! 魔導兵もだ!」

 オランザの決断に、司令官はすぐ信号を出させた。

 今回はあくまで試験運用のつもりだった虎の子だが、温存して負けてしまっては意味がないし、状態はわからないまでもこれ以上船を航行不能にさせるわけにはいかない。

 しばらくすると、オランザの旗艦の後方から6隻の中型船が進み出てきた。

 形としては幅広の川舟のようなシルエットであり、通常その大きさの船ならばあるはずのマストが一本も立っていない。

 それどころか、ガレー船やボートのようなオールも出ておらず、どうやって進むのか一見してわからない船だった。

 しかし、その船は帆もオールも無いにも関わらず旗艦を追い抜くと、他の船の倍以上の速度で滑るように海面を進んでいく。

 

 一方、帝国側の旗艦では。

「おぉ? なんか面白そうなのが出てきたぞ」

 艦橋に設置されたモニターを見ながら伊織が弾んだ声を上げている。

「ふむ、帆も櫓も無く進む船か。イオリの道具を見ていなければさぞ驚いただろうな」

 同じくモニターに映し出された光景を見ながらブランゲルトがしみじみ呟く。

「もう何から驚いて良いのかわかりませんわ」

「くくく、姫様もすっかり毒されてしまったようですな」

 そんな二人を見てターミヤとオリューザは呆れ気味に笑う。

「空を飛ぶ乗り物に乗ったのですから、今更何が出てきても受け入れるしかありません。もしイオリ様が手を貸したのがブランゲルト陛下でなければ全ての国を統一しようとしていたかもしれませんね」

「逆にブランゲルト陛下でなければイオリ殿が手を貸すことはなかったでしょうから考えても意味はありますまい」

 

 そんな会話がかわされる中、クラントゥ王国の新造船が元海賊の先発隊に接近し、そして新造船からいくつもの光る玉のようなものが打ち出されるのが映った。

 そしてそれが海賊の船に激突し、横腹に大きな穴を開ける。

「?! 何だあれは? 新しい兵器か?」

「多分魔法だろうな。英太がお姫さんを狙ってたガリブスとかいう海賊が魔法を使ったって言ってたし、ソイツはどこから来たのかわからないって話だったからな。もしかしたら王国から送り込まれたのかもしれん。

 それに、あの船も魔法で移動するように作られてるんだろう。そうなると元海賊たちじゃ荷が重いか。アイツらの船は自前だから沈められたら気の毒だ」

「それじゃ、エータに出番だって伝えるわね」

 伊織の言葉に、リゼロッドが無線機を手に取る。

 

 しばらくするとモニターに帝国側から一隻の船が猛スピードで魔導船に向かっていくのが映る。

 すると示し合わせたかのように前線の元海賊達が引き下がっていく。

 事前に打ち合わせたわけではないが、英太の乗る船の性能を知っている彼らは巻き添えになることを恐れて距離を取ることにしたのだろう。

 黒っぽい炭素繊維とケプラー、発泡コアを組み合わせた船体は魔導船よりはるかに速い速度で波を切り裂くように前に出ると、上部に設置されたMk38 25mm機関砲から砲弾が発射される。

 直後、魔導船の一隻に命中し、瞬く間に煙を上げた。

 

 Mk5特殊任務艇。

 アメリカ海軍が所有する特殊作戦用に開発された高速戦闘艇である。

 前述した特殊素材で覆われた船体は7.62×51mmNATO弾の直撃に耐え、65ノット以上の速度と800kmの航続距離を誇る。

 武装は遠隔式のMk38 25mm機関砲に加え、M2重機関銃を2門装備している。

 相変わらずの過剰戦力であり、大人げないにも程がある。

 

 自分達を遥かに上回る性能の船の登場に、王国の魔導船が慌てふためいているのが画面越しにも見て取れる。

 だがせっかくの見せ場に、英太が遠慮や手加減などするはずもなく散々魔導船を翻弄した挙げ句に一発ずつの機関砲による砲撃で無力化した。

 所要時間は魔導船の登場からわずか10数分しかかかっていない。

「相変わらず相手が気の毒になるわね。満を持して投入した新型兵器が見せ場もなくあっさりと潰されちゃうんだから」

「身につまされて涙が出そうになるぜ」

「ジーさんファイト」

 

 ターミヤやオリューザだけでなく、この結果にはブランゲルトも苦笑するしか無い。

「だが、先陣が新生帝国海軍に翻弄され、新型の船も動けなくなった。見よ、王国の旗艦まで道が開いたようだ。……ラウレミス伯!」

「ん? あ、アタシのことか。もう良いのかい? んじゃ行くよ!」

 南方沿海伯爵となったレイアが、新たに名乗ることになった家名に戸惑いながらもブランゲルトの意を受けて船を王国の旗艦に向ける。

 それを阻止しようと動く王国の軍船を英太の船が牽制する間に、王国の旗艦と帝国の旗艦が手の届きそうな距離まで近づいた。

 そして、

 ドッ! ガリガリガリ……

 互いに衝突を回避するために船を旋回させたことで双方の船が右舷を相手の船に擦りつけることになった。

 

 



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