第86話 オアシスを探そう
「ありったけの紅石と引き替えに、俺達が新しいオアシス、探してやろうか?」
突然の提案に、長や会話を聞いていた周囲の村人が驚いて伊織を凝視する。
「オアシスを探す、だと? し、しかし今あるオアシスはすでに村があるところがほとんどのはずだ。新しいオアシスなどどうやって探すつもりだ?」
長が信じられないとばかりに険しい顔で訊ねる。
だがその目の奥には微かに何かを期待するような色も垣間見える。
「地下水ってのは山岳地帯に降った雪や雨が地中に染みこんでそれなりの時間を掛けて川のように遠くまで流れていくものだ。
水脈の流れが変わったとしても水源の雨や雪に変化がないのなら別の場所に流れ込んでいるはずだから、それを探すのが早い。
もちろん必ず地表にオアシスが現れるとは限らないし、場所も遠くなる可能性が高い。だが水が湧かなくなって半年経っているのならすでに新しいオアシスが現れているかもしれない。
あくまで見つかったらの成功報酬でかまわないし、場所が気に入らなければそれまでだ。あと、見つけたらそこまでの移動も面倒見よう。どうよ?」
提案の内容そのものは何ら不審な点は無いし、約束が守られるなら村の側にもリスクはまったくない。
もともと紅石を行商人が買い取るといってもさほど高いわけでもなく、十数個あっても精々綿布一枚程度にしかならない。百にも満たない紅石で新天地が見つかるのなら安いものだ。
だが、
「伊織さんの表情が胡散臭すぎる」
「絶対村長さん警戒してるわよ、アレ」
押し売りのような勢いで提案しているために今一つ安心できない長を責めることはできないだろう。
「っていうか、伊織さんはなんでそんなに前のめりなんすか?」
「その紅石って何かあるの?」
当然の疑問を英太と香澄が投げかける。
その言葉に長も伊織に視線を向けて返答を待った。
「ん~、まぁ説明しておいた方が良いか。
如意宝珠って知ってるか? ほら、中国の龍が手に持ってる珠のことなんだが、病を治したり災いを避けたりすることができて、様々な願いが叶うって伝承がある代物だ」
「……ドラゴンボール?」
「龍の珠だから英語読みすればそうだけど、色々と問題がありそうだからそう呼ばないように。7つ揃えてとかの条件も関係ないし。
でだ。
コイツは地脈が集中している場所で長く生きている生き物の身体の中で生成される物質、まぁ胆石とか尿路結石みたいなもんだ。
できるまでに100年近くかかるみたいでな、地球じゃそれほど長く同じ場所に定住する生き物は今じゃほとんど居ないから採れなくなってるが。
この宝珠、魔力に指向性を持たせることができる性質がある」
ここまで聞けば英太や香澄にも伊織の言いたいことはわかる。
「ひょっとしてこれも賢者の石の材料、ってわけ?」
「そういうこと。
ベリク精石は魔力を溜め込んで保持する性質があり、この宝珠はその魔力に方向性をつけて使用することができる。
俺の目論見としてはベリク精石さえあれば、かなりのロスは出るが指向性は魔法陣でも代用できるんでそれで良いかと思ってたんだが。
魔法を行使するときに余裕ができるからあるに越したことはない。できれば手に入れておきたいな。
まぁ、こっちの世界の魔法水準じゃ灯りをともしたり火の代わりにしたりするくらいしか活用方法はないだろうが」
でかいミミズの胆石と考えるとかなり微妙だが、その特性が長い年月伝えられるうちに龍が持っていたりお地蔵様が持ってたり、色々な神話に似たような宝玉の伝承があったりするのだろう。
「つまり、紅石はあなた方にとってはかなり価値があるもので、新しいオアシスを探す対価として不足ない。そう考えて良いのか?
近くの村の物も集めれば、その分のオアシスも探してくれるのか?」
「そういうことだ。心配しないでも追加で何か要求したりしないから安心してくれ。
ただ、オアシスの候補地が見つかったらそこに住めるかどうかの確認は必要だから捜索には何人か手を借りるぞ。それに必ずしも全ての村の分のオアシスが見つかるとは限らないからな」
それは確かにその通りだ、
実際に仮に見つかったとしても街まで辿り着けないほど遠くとなれば暮らすのはかなり困難になる。全てを自給自足できるわけではないのだ。
「わかった。だが全てはオアシスが見つかってからだ」
「ああ、ただ、当分その紅石ってのを行商人に売るのは止めてくれ。どうしても必要な物資があるならこっちで用意する。
ってことで、気分が良いからお近づきの印に美味い物食わせてやるよ。確か村の住人の数は100ちょっとだよな?」
そう言って伊織は英太とルアを連れて再度異空間倉庫を開き、いくつもの箱に入った果物、夏の代表的な果実である白桃を持ってきた。
見たことのない果実に村の者達は興味津々。
それに周囲には甘く優しい香りが漂っている。
「俺達の国で作ってる暑い季節の果物だ。一人一個はあるはずだから食ってくれ。この国で栽培するのは難しいが、味は保証するぞって、もう食ってんのかい!」
ルアと英太が配り始めたことで、自分達に貰えたのだろうことを理解し、甘い匂いに釣られてか躊躇うことなく食べ始める村人達。
伊織が貴重な水を惜しみなく振る舞ったことですっかり信用しているようだ。
「警戒心とのギャップがすごいな」
「極端すぎるわね。これが砂漠の人達の習性なのかしら」
「いつまでも警戒され続けるのも面倒だし良いんじゃねぇのか? ってか、俺の分は無いのか? 俺もその果物食ってみたいんだけど」
初めて食べる異国の(異世界の)果実。それもこの砂漠地帯で口からあふれ出るほど瑞々しいそれは、砂漠の民にとっては考えられないほど美味しく感じられるようで、口にした者達は絶叫に近い声を上げている。
それでいて他の人の物まで欲しがるような者は誰もおらず、呼ばれて集まった者や子供達にも貰ってくるように促している。
初めて会う人間に対する警戒心は相応にある。にもかかわらず、自分達に益をもたらせたり懐に入れた人間に対してはその警戒心がすっかり消える。
危うくも見えるが、この極端に厳しい自然条件の砂漠で生き抜くための、これも必要な気質なのかもしれない。
そして全員に配り終え、それでもいくつか余っている果物を見てもそれ以上欲しがることはなく皆満足そうに笑顔を見せている。
奇妙で、それでいてどこか微笑ましい。
「なんだか伊織さんが気前よくなったのがわかる気がする」
「確かにそうね。イオリが好きそうな人達ねぇ」
「あ~、これ絶ってぇ厄介ごと背負い込む展開じゃねぇか」
「ジーさん、いいかげん諦めたら?」
「ジーさん言うな!」
バラララララ…………
「この辺りから始めるか。香澄ちゃん、サーモグラフィー起動して」
操縦席の後ろから伊織が指示を出す。
操縦は英太、副操縦席に香澄が座っている。
乗っている機体は以前英太達が治癒師の派遣を要請するためにオルストやグローバニエに乗っていったUH-60ブラックホークである。
今回はそれに様々な観測機器を積み込み、伊織、リゼロッド、ルア、それからオアシスの村から長とファーラ、他2名の村人が乗り込んでいる。
目的はもちろん新たなオアシスを探すためだ。
「サーモグラフィー? 地下水脈を探すんじゃないの?」
言われたとおりにメイン画面を熱感知式に切り替えた香澄が疑問を口にする。
「乾燥地帯のオアシスってのは大きく分けて2種類あってな。
ひとつは川を水源とするオアシスで、もう一つが香澄ちゃん達がイメージする地下水が湧きだした泉性のものだ。
こいつは本来地下水脈が地表近くにある場所でなおかつ湧出の圧力で地表まで水が押し出される場所っていう、かなり偶然と幸運が重なった場所じゃなきゃできない。
そんな場所はかなり限られるだろうし、そもそも水脈が移動してすぐにできるものじゃないからな。んなの待ってられん。
ただ、ポンプでもあればある程度深くても水を吸い上げられるが、こっちの人達がそれを維持するのは無理だ。
だから、水脈が地表近くに流れている場所を探して、そこを数m~十数mくらい掘る。
水脈が地表に近ければ水温や蒸発で地面の温度が下がる。だからまずはそこを探す。
それからその周囲を電気探査して深さ、規模、流量、流速を調べる。んで、良さげな場所を見つけたら、泉になる穴を掘って、人が住めるように周囲を整えてオアシスの完成ってわけだ」
本来なら天然のオアシスが出来上がるにはそれなりの年月が必要となる。
多くの場合、地下水脈の移動は徐々に移動するのではなく、スイッチが切り替わるように急激に変わり、そして再び移動するまでその場所に留まる。
水源が枯渇したり地殻変動以外の理由の場合はそれに該当しない場合もあるが、地表の川とは異なる移動の仕方をするのだ。
移動したのが半年ほど前ならば、運が良ければ地表に水が出ているかもしれないが、泉が枯れかけた全ての村の数が見つかると思うのは楽観しすぎだろう。
であれば、伊織の言うように人工的にオアシスを作り出すしか方法がない。
ちなみに、地下水脈が移動した原因を調べてそれを取り除き、水脈の流れを元に戻すをいうのは現実的ではない。
原因究明は現代地球の科学力でも相当困難な上、原因を取り除いたところで水脈が元に戻る可能性は低いからだ。
だから今回伊織が探すのは地表に近い場所にある水脈であり、豊富かつ安定的に水が流れていればその周辺を整備して半人工的なオアシスを作るつもりなのだ。
ただ、そうはいっても水脈の有無で生じる地表の温度の差はごくわずかでしかない。
サーモグラフィーの感度を上げて微細な温度差を表示できるようにしても映る画面の地表はほぼ赤一色であり、香澄ではその差を読み取ることはできない。
伊織は操縦席と副操縦席の間に身を乗り出すように陣取り、英太に方角と高度の指示をしつつ香澄の横からサーモグラフィーを表示させたメインパネルを覗き込む。
画面に表示される範囲はそれほど広くないので移動速度はゆっくりとしたもので時速はせいぜい60kmほど。
最初のオアシスの村を中心に楕円状に探索範囲を広げており、時折温度が低い場所があったがそれは近隣にある同じようなオアシス集落だ。
ブラックホークが飛行しているのは高度300mほどで、当然それらの集落からもその姿は見えているし、ヘリの飛行音も聞こえているだろう。
ヘリコプターなど見たことも聞いたことも想像したことすらない集落の人達は驚いているだろうが、一応は事前に話をしているので問題ない。はずだ。
伊織は探索に先立って最初のオアシス集落ルルイの長ケーバの仲介で、オアシスの水が枯渇しかけている周辺の集落に水を供給した。
当たり前だが突然超大型の液体運搬トレーラーで現れた伊織達に各集落は大騒ぎとなったがケーバと先代の長の第3夫人だったファーラの仲立ちで必要以上に警戒されたりすることはなく、水を潤沢に提供されてからはまるで賓客のような扱いになった。
無論無償ではなく対価はもちろんあの紅石なのだが、そのレートは伊織が認める紅石の価値分ということで、集落にあるだけの容器全てを満たして石がほんの数個といったものだった。
村の者達にしてみれば紅石など行商人にひとつ売ったところで大したものと引き替えにできるわけでなく、また加工技術も持っていないために利用する事もできないものでしかない。
対価としては怪しいとすらいえるほどだが、もう一つの提案を聞いてさらに仰天することになったというわけだ。
ありったけの紅石と引き替えに、水の豊富な新たなオアシスを見つけるというそれに一も二もなく頷き、集落中を引っ繰り返してでも紅石を掻き集め、オアシスが見つかるまでの間にもできる限り砂竜を狩って紅石を探すと約束した。
そんなわけで周辺集落の同意を得られた伊織達は比較的低空飛行を続けながら水源を探索しているというわけである。
ただ、オアシスの集落は完全に自給自足が成り立っているわけではない。
塩は一部の村が交易品として少し離れた場所から岩塩を採掘し、生活必需品は行商人によって集落の産物と交換することで手に入れている。
なので行商人が訪れることができないほど離れた場所に集落を移すわけにはいかない。
「でも近くで水が不足してる村は6つもあるんでしょ? それ全部見つかると良いんだけど」
「もちろん同じ数のオアシスが見つかるのが一番だが、水さえ豊富ならひとつでも大丈夫だ。他の村と合流して村を大きくすれば済む。
誰のものでもない新しいオアシスなら習わしに従う必要はないから他の長達も反対することはないだろう。
今は別々のオアシスに暮らしていてももともとは同じ一族の民だ。共に生きるのに不満などない」
荷室のシートに座っているリゼロッドが言うと、対面のケーバが気にする必要はないと笑みを浮かべた。
「習わし?」
「ああ。元からあるオアシスに庇護を求めるのならその村の長は妻か娘を差し出さねばならない。差し出された側はその女が気に入れば受け入れ、以後は元いる者と同じく守らねばならない。それがジュバ族の古くからの習わしだ。
……たとえ助けたる力がありそうしたいと思っていても習わしに従わず助ける事は許されない」
砂漠の民であるジュバ族は横の繋がりが強く互いに助け合うことに躊躇しない。だがそれでも水ばかりはそうもいかないために互いに争いを避けるために生まれた習わしなのだろう。
伊織やリゼロッドから見て不条理に思えるものであっても迂闊にそれを否定することはできない。
「だが新たな場所に移り住むのなら習わしもなにもないから女のやり取りは必要ない。長を決めるのは難儀するかもしれないが、当面は各村の長が話し合って運営していけばいいだろう」
ケーバとしてもオアシスなどという奇跡のような場所が早々見つかるとは思っていない。
無論伊織達の持つ不可思議な道具の数々に期待してはいるものの、さすがに6つの集落にそれぞれ新たなオアシスを用意するなどは望みすぎだと考えている。
それでもたったひとつだけだったとしても集落の民以外は全て差し出してもなお足りないほどの恩恵である。
「おっ! 見っけたぞ。英太、この先のあの尖った岩の上空でホバリング。全員の準備ができたら降りるぞ」
「了解っす」
「え? モニター見ても全然区別付かないんだけど?!」
俄に操縦席付近が騒がしくなる。
どうやら伊織が候補地のひとつを見つけたらしいのだが香澄はサーモグラフィーの画面を見ても区別が付かないようだ。
そんな香澄を放置して荷室に戻ってきた伊織は後部にある大きな箱型の装置から中に入っていたベストを取り出しリゼロッド達に手渡していく。
凍らせた保冷剤が仕込まれたベストで、その上から遮熱素材のローブを羽織ることで内部の温度は劇的に下がる。
この後砂漠の炎天下の中で測定作業を行わなければならないので必要な措置だ。
ケーバとファーラ達にも同じものが渡され、その涼しさに驚いている。
英太と香澄の分のベストも準備し、もちろんルアの分も二回りほど小さなベストとローブを身につけてご満悦の様子だ。
準備が整った所でヘリを降下させる。
場所としてはケーバ達のオアシスよりも岩や礫が多いようだが砂ではなく土の地表であり、水があれば作物を育てることもできそうに思える。
着陸したヘリの扉を開けると火傷しそうなほどの熱気が押し寄せるが、ケーバ達砂漠の民と伊織は平然とした表情であり、顔を顰めたのは英太と香澄だけ。ルアは逆に実に楽しそうに熱気を浴びていたしリゼロッドは、最初から物陰でやり過ごしていた。
「英太は機材の準備をしてくれ。ケーバ達は周囲の環境を見て、水があれば集落を作れそうかどうかの確認を頼む」
伊織はそう指示をだしてから香澄を連れて歩き出す。ルアとリゼロッドはヘリの中でお留守番だ。
「それで、どこから調べるの?」
「水を探すのは当然コレだ。
てててっててー! L字棒~!!」
この年頃のオッサンというのは何かを取り出すときは交換音が必要なのか、定番中の定番を口ずさみながら翳したのは2本の、L字型に曲がった細い鉄の棒である。
「伊織さん、まさかとは思うけど」
「香澄ちゃんも知ってるだろ? ダウジング」
ダウジング。
棒や振り子を使って水脈や鉱脈を探す方法として有史以前から使われている手法である。
古くは神の意志を伝える神官などがおこなう呪術的なものと考えられているが、今では潜在意識が無自覚に筋肉を動かす「不覚筋動」によるものだと考えられていて、原理は不明ながら21世紀現在でも水脈や鉱脈を探すのに使われている。
ちなみに日本の地下水を調査、掘削をおこなう業者の中にもダウジングを使うところがあるほど、『理由はわからないが、どういうわけか当たるのでやっている』という不可思議技術なのである。
これまでの科学技術の粋を集めた機器の立場を脅かす代物に呆れた視線をあびせる香澄にかまわず、伊織は両手にL字ロッドを持って前方に掲げながら歩く。
しばらく歩くとロッドが左右に大きく開き、さらに歩くと今度は逆にクロスするほど大きく閉じた。
そんな調子で周囲を歩き回り、いくつかの場所に目印となるように赤いスプレーで×印をつける。
そしてその場所に長さ1mほどの金属製の杭を打ち付け、その末端に電極のようなものを取り付ける。
そこからさらにロープで直線を引き、一定間隔でさらに杭を立てる。
伊織がしているのは地面に電極を差し込んで電気を流し、その電位差を測定することで地下の岩石の大まかな種類や密度、地下水や空洞の有無を調べる電気探査という方法である。
ただ、この方法はその都度電極となる杭を地面に突きたてる必要があるため、ある程度範囲を限定しないとかなりの時間が掛かる。
そのため伊織はダウジングを利用して大まかな範囲を指定したというわけである。
電極の杭を立て終えてから、少し離れた場所にタープ(支柱と屋根だけの簡易テント)を建てテーブルとパソコンを設置。各電極とケーブルを繋いで集積装置に接続し、そこからさらにパソコンに繋ぎ、発電機からの電源も接続する。
そうしていると周囲を見回っていたケーバ達が戻ってくる。
「で、どうだった?」
「ああ、農地を作るのには多少時間が掛かりそうだが、今の我らの村と同じ程度ならなんとかなりそうだ。ただそれ以上広げるのは難しいかもしれん」
淡々とした口調で話すケーバ。
その話しぶりから判断して、おそらくは可もなく不可もなくといったところか。
とはいえ、実際に水があるのならどうとでもなる。
「まぁ、最初だからな。前のオアシスとは1日くらいの距離だし、水脈が別なら悪くないだろう」
初めからベストな場所が見つかるなど早々無いだろう。
伊織も駄目じゃないことがわかれば特に問題ないと機器の準備を進める。
英太も合流し、2時間ほどで機器の設置が完了する。
すぐに電気探査が開始され、パソコンの画面には様々な数値がグラフ化されて表示されるが英太にも香澄にもまったく理解できない。
しばらくして画面の数値が落ち着くと別の操作をおこない、今度は複数のグラフが表示され、その下に3Dの図のようなものが映された。
「う~ん、水量と流量、流速は問題なさそうだな。ただ、やっぱり範囲が少し狭いか。水脈の深さは7m、こっちも問題ない。いまの村単位なら大丈夫だな」
まずはひとつ。新たなオアシス候補地が見つかったようだ。
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