消防士は憧れの仕事(私はどうだろう?)

通しで読んでいただければ多分察しがつくと思いますが、

私はもともと警察官になりたいと思っていた人です。



今よくよく思えば、

消防士の頃は心の中ではずーっと「警察官になりたい」と思っていたのかなと思います。


ある日突然、

何かに取り憑かれたかのように色覚異常の治療法を探し始めました。


その時のgoogleの検索履歴を見ると

(色覚異常 警視庁 パネルd-15)

(色覚異常 治療)

(色盲 治療)

(色盲 鍼灸)

(色覚 治療 中医学)

(色覚異常 アユルヴェーダ)


という感じです色々と探しまくってた覚えがあります。



もしかするとこの時点で潜在意識の中で

消防士を辞めて警察官になると決めていたのかなと感じます。


元々色覚異常の治療法は聞いていたのですがここは思い切って....

「よし、物は試しだ行ってみよう。しかも、近いじゃん(※車で片道1h)」


ということで週一のペースで通い詰めてみました。



非番の日、

風邪を引いていても、

休みの日でも関係なく空いてる日で行ける日は行くようにしていました。



最初は半信半疑ではありましたが、徐々にあの忌々しい検査票で見えなかった物が見えてきちゃんですよー


あとパネルD-15をもしたクソ薄い色の並び替えをする奴も結構な頻度を通ったのちに時折調子がいい日は並べられるようにはなってました。(もともとはFailです)


ちなみにあの色覚検査本とパネルD-15を恐怖の対象としてみていた自分がいました。


「この紙と物によって人生を決められたんだ。生きてきた長い時間警察官になるためにと思って無意識でも積み重ねていた物をたったこんな物で潰されたんだ」

という感じに思ってて

でどこか忌み嫌ってみたら少しだけで心が震えてました。


それはそれとして、

だんだん改善されていたようだったので....


「これ....いけんじゃね?」

と思い、警察採用試験対策の本を買ってしまいました。


「うーん警察官の試験受けてみるか」

ということで2年目で公務員試験対策の勉強に着手していました。


四六時中空き時間があれば、参考書と睨めっこしてました。

家でもぼっちの事務所内で、仮眠室のベッドの中でもという感じで....



いざ、

警察官採用試験受けることにして、うまい具合休みをとって...


友人に会うという名目で旅行届を出して新幹線か飛行機に飛び乗って警視庁とK県警の採用試験を受けに行きました。


「受かったら、辞めるって言おう」

という気持ちで行ってました。


とりあえず、K県警は面接に進んだので、

面接対策を考え始めはしたんですが....


正直、

話す内容は文句なしの自信がありました。今までの人生賭けてきたことですしね。


嘘偽りなく「市民に一番身近な駐在さん」になりたいです。という内容で考えはしていたが....


でも、色覚異常のことだけがどうしも引っかかっていました。

大学生の時のトラウマが蘇るわけですよ(人生で記憶にのこる挫折ですからね〜)



人生とは面白いもので、

そこで面白い出来事と人と出会うことになりました。


一つは

「夢を叶える喜び」というのを目の前で見たことでした。


救助隊になる事を夢見ていた先輩が身近にいまして、非番日でもトレーニングにロープワークにと励んでいる姿があったんですよね。


「俺、救助行きたいんです」という事を目指して頑張ってる姿を見ていたんですよね。

それで、

ある日努力が実り夢の救助隊へのオファーが決まったらしくすごく清々しく嬉しいそうな表情をしてる先輩を見てふと


自分に聞いてみたんです。

「俺もこうなりたくない?」

「なりたいな〜。やってみますか」という答えがあったんです。



それで、

たまたま出会った元K県警警察官に出会うわけです。

彼は人生を思い返した時に

「このままでいいのかな?」

「家族との時間取らなくていいのかな?」

「本当にしたい事は子供と過ごす事じゃないかな?」


ってな感じで、

私が現場で人生と死を見た中で人生どうしべきかな?と思った似たような人だったんですよね。(人生と死に関して感じた事は次の章で)


彼からの面接対策のセミナーを受けて、

「思った事はありのままで、嘘や作り話はなしで」ということを聞き。


ふと彼の人生の話やら、自分と重なることを思い返していると....


「あ、俺ってこのままじゃ、望まない人生になることわかってたんだ。

本当に消防士を本当に辞めたいんだなー。夢は叶えないと....」と感じれました。


だから、

「とりあえず、思いの丈をK県警にぶつけてやろう」と意気込んで面接試験に臨みました。


面接試験では文句なしのものでした。

でも、色覚検査の再検査がやってきたんですよ....


正直、試験よりも眼科が一番緊張しましたよ(笑)

でーも、医師からー


「うーん以前よりはねー出来てるけどやっぱりFailだよ」と言われてしまいました。


時間が経って試験結果が返ってきました。

むろん、不合格通知でした。


でも、

その結果はどこかでスッと受け入れられた自分がいました。


自分に踏ん切りをつけようと思い....

勇気を持って試験結果の内容を開示期間があったので...

ある当務明け日の非番に翌日当務にも関わらず...


「結果を見に行こう」


と思いK県庁に新幹線に飛び乗って試験結果を見に行きました。


そこで見た結果は本当にあっという間で、

『体格検査 不』という文字と

『面接』点数がほぼ満点だったことを見て満足しちゃいました。


自分の中で納得の行きすぎる結果に悔しさというよりは、足取りが軽くなりました。


ある意味その瞬間に

「警察官になる」という自分自身を縛っていた夢から解放されたからでした。


どこかでその夢で自分自身の可能性を狭めてたのかなとか感じたり....


それはそれとして、

ただK県庁に行っただけでは、勿体無いと思い台湾料理屋に足を運びました。(ここで〇〇〇にあると言ったらK県がバレるので)


ちなみに

今ではその台湾料理屋は行きつけです。


とりあえず、

憧れてやまなかった警察官になることを受け入れられた瞬間でした。


そしてその後、

「でも、今後どうしよう?

あの先輩みたいに今のままで目が輝いて入れるだろうか?

消防に残ってて人生を後悔しないだろうか?」


と感じたんですよね。


でも、その時出てた結論は....


いや、残ってたら絶対に後悔する。もしかすると自分の人生を生きられないで、


毎日毎日

昔は良かった。

ああすればよかった。

もっと〇〇をしておけばよかった。


というのが口癖になるかっこ悪い自分がいる。

悔いても悔い切れない何十年を過ごすだろう。



そう答えが出てしまったので....

何をしたいのかを考える間もなく。


「あ、でっかいことしたい。地元を飛び出してみたかったし、東京に出るか」


という答えが即答で戻ってきたーーーー

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