第3話 初召喚
まず三年間この家に居続けてわかった事をまとめよう
まずはお察しの通りこの家は代々召喚魔法を生業としている様で、父親はその中でも一番上の階級を持っているらしい
それなら何故こんなに普通の家っぽいのか気になったけどそれはこの前わかった。その理由は二つあった
まずひとつは庭が広い、ちょっとした公園くらい広い。そしてどうやらここで召喚魔法を使うらしい
もうひとつは家にこれも結構な広さの地下室があった。父親はここで召喚魔法の研究っぽいことをしている。何故断定できないかと言うと、どうやら魔力を使って何かをしているみたいで俺には全くわからないからだ
一応父親に聞いてみたけどもう少ししたらなとはぐらかされて聞けなかった。けど今日教えてもらえるんだろう
後は家を大きくすると使用人とかを雇わなければいけないから嫌だったらしい。俺が生まれるまでは二人でずっといちゃいちゃしてたんだろう。だって俺の前でもちょっと隠しきれてないからな
来年には弟か妹が出来てることだろう。まぁ離婚寸前の家庭とかよりはよっぽどましだし俺も兄弟が欲しいから嬉しい
父親も母親も優しいしあの女神には感謝しかないな
まぁ父親は優しいって言うよりちょっと気が弱い感じだけど、それを補うようにしっかりものの母親。過保護が過ぎているところがちょっとあるけども
ちなみに家以外の話題がないのは母親が過保護なのと、一回外に出たときにちょっと興奮して足元が覚束無くなり転んでしまったのでもう少し大きくなるまで出られないだろう
と考えている間に父親が庭の地面に魔方陣を書き終えた
「ホープ、こっちにおいで」
はい。ホープ君です。何で転生しても同じ名前なんだよ、この名前嫌いだったから変えてほしかったよ
もうある程度自由に動ける足でてちてち近づく。父親が書き終えた魔方陣は三メートル程の大きさで三つの円が書かれている。最初の円は歯車のような形で歯車の真ん中によくわからないけど紋章のような印と読めない文字が円に沿って書かれている。
真ん中の円は線が縦に三つ入り円が三つに別れており、そのには炎っぽい見た目の印と水っぽい見た目の印と光っぽい見た目の印が書かれており同じく円に沿って読めない文字が書かれている。けどさっきの円とは違うように見える
最後の円はただひたすら読めない文字が書かれている。こんなにおっきな魔方陣なんだからよっぽど凄いものを今から召喚するんだろう
何かなぁ、ドラゴン、は大きすぎるから違うだろうしちょうど良さそうな大きさは馬とかかな?もしかしたら人型の魔物かも。可愛いのがいいなぁ
「ホープ、ここに自分の血を垂らすんだ。できるか?」
父親が針を持ちながらきく
多分これで血を少し出して召喚するんだろう。本当の小さい子なら出来ないかもだけど俺は頭は大人だから余裕だな
父親から針を受け取って少しだけ自分の指に刺す。痛い
たらーっと垂れてきた血を歯車のような形の中にある印に垂らす
「よし、じゃあ次はここに手を当てるんだ。ちょっと嫌な感じがするかもしれないけど我慢するんだぞ」
手を最後の円に置いて少し待つと体から何か抜け出すような感覚が来た
直感で分かった。これが、この感覚が俺が三年間求めていた魔力の感覚なんだと
少し貧血っぽい感じになってきたとき魔方陣が青く光った
少しして光が収まり、魔方陣の方を見ると召喚された魔物がいた
そいつの肌はとても滑らかで、丸っこく触ったら絶対柔らかいだろうと確信できるような、青い見た目の
スライムがそこにいた
「ふぁ!?」
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