手紙

図書館からの帰り道、僕は宇宙飛行士に宛てた手紙を投函する。


小さな公園に寄り道して、僕は暮れてゆく空を眺める。星の数の増えてゆく速さで、今日と明日とを考える。


胸の鼓動は高く明滅して、

僕は僕だけの天輪羅針儀が回るのを

確かに感じ始めていた。



(森の中心の天輪羅針儀・了)

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森の中心の天輪羅針儀 ソガ @canalsphere

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