第16話 真由美 の 彼氏 の 活躍
香川 透君は…
川蝉グループ本社副社長:川蝉真由美の彼氏である。
USAの大学を卒業した秀才でスポーツマン…。
それに加えて家柄が凄い…。
父方は徳川将軍家直系の血を引き…
母方は皇族の出である…
本人は大学時代から IT企業を立ち上げ…
その企業の業績は今や破竹の勢い!
なんといっても…今をときめく人気アプリ
《みんな社長(*´∀`)ノ》の考案者でもある。
企業の経営者としては申し分の無い人物といえよう…。
真由美も、そんな彼氏に満足しているのだが…
一つだけ弱点がある……
超潔癖症で汚れたモノに手を触れられない…
昆虫や虫の類はモチロン、魚、犬、猫、小動物、馬、羊の類も全てダメである。
一説によると…小さい頃に大型犬が甘えてきて、
押し潰されそうになったからだ…とも言われている。
靴下、下着の類も一日に3回以上着替えるらしい。
汗をかく夏の季節は大変である…。
汗をかいた所が3分以内に汗疹になってしまう。
人と握手をする時は薄い手袋を必ずする…。
最近…人間の皮膚と同じ感触の手袋を開発したとか…。
優秀で申し分無い人材だが……
そこが惜しい所だ。
そんな 香川 透 君 に活躍のチャンスがやってきた。
《川蝉グループ本社の株主総会》
株主 A
「川蝉社長(真由美と杏のお母さん)……今期連結決算では、前期と比べて売上高が10%マイナス、それにより株価は下落傾向です。
この責任をどう取るお積もりですか!…
前社長以上の采配を振るう自信が社長には
有るんですか!」
社長(母) は深呼吸すると話始めた。
「川蝉グループは人に優しい…物を大切にする…信頼される企業を目指しています。
有言実行、時間を大切にする…他の企業には無い独創的な事業を展開していきます。
ご安心ください。」
株主 B 「社長! そんな悠長な事を言っていてはダメじゃないんですか?
世の中…生き残りの為にどれ程 切磋琢磨してるか…社長には、そういう緊迫感が感じられない!」
その場が ざわつき始めた。
香川 透 「川蝉グループ本社 担当コンサルタントの香川と言います。 スマート大学博士号取得です。
今の株主様方のご意見ですが……ごもっともだと思います…。」
真由美(川蝉グループ本社副社長)
[あなた……私達の味方じゃなかったの?]
香川 「今や常識が通用しない時代に入ったと言われています。 3年先、5年先が見通せない近頃です。
そんな時代に目先の売上げだけに一喜一憂していては…グループ本社は数年と持たないでしょう!
今、世の中が何を欲しているのか……
一番外せ無いモノは何なのか……
そういうモノを常に頭に置いて行動されている
グループ本社社長は素晴らしいと思います。
あとは本社のブレインに当たる者が…
いかに それを実現化するかです!」
会場から拍手が沸き起こった。
株主 C 「皆さん、私も社長を支持します。
ハッキリとしたビジョンを持った社長は素晴らしいと思います。」
株主総会が終わって……
真由美 「香川さん、有り難うございました。
あのままだと…社長を突き上げる意見が先行して大変な事になってたわ…。
それに株主の中には『コンサルタントの香川さんが居れば大丈夫だね。』という方も多かったわ。」
香川 「いえいえ、私は少し雄弁なだけで…
良い方向に行ったのは、社長、副社長、専務(杏)、
そして前社長の功績によるものです。
そこに株主の皆さんが同意されたのだと思います。」
真由美 「そう言ってくれるのも嬉しいわ。
やはりグループ本社には香川さんがいてくれないと困ってしまうわ。」
そう言うと真由美は香川の腕を取った。
社長(母)、専務(杏)の前だったが…
真由美は香川にハグをした。
社長 「そうだ…杏の次に、今度は真由美の番ね。
素敵な伴侶で妬けちゃうわ…。」
真由美 「まあ、お母さんったら… (笑い) 」
…………………………………
そんな頃…真由美達を落とし入れようと…
悪い奴等が暗躍していた。
テレビニュースで……
『川蝉グループがロシオ政府と共同開発している日本海 養殖漁業で汚職。 ロシオ政府は遺憾の声明発表。』
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