被告席


 百合の幹部会議が始まりました。

 上杉忍とセレスティア・デヴィッドソンは被告席である。


「今回、急遽お集まりいただいたのは、テラの三級市民地域に本来二級に予定されていた、高等女学校を設立した件です」

「このことは、三級を二級にしたいとの被告の思いがさせたことです」


「しかし二級に昇格させて、五年制といえど高女を設立するという事は、メイド任官の女専課程に編入可能という事になり、女官の採用を扱う私たち百合の会議の管轄を犯すことになります」


「先ごろ、二級においての高女設立は、百合の会議としても致し方ないことと認めましたが三級においての設立は認めていません」


「技芸学校は、該当地域の執政官の専権事項、百合の会議は関知しませんが、メイド任官の女専課程に編入可能の高女は意味が違います」


「将来の女官を育成する八年制高女、その高女へ編入できる特典のある五年制高女は、百合の会議としては重大な関心事、将来の女官の事ですから、しかしヴィーナス様――ミコは公式にはヴィーナスとよばれる――のおっしゃるには、二級昇格は認めてもよい、したがって五年制高女設立についても認めるとのご意向です」


 冒頭、アナスタシアがこのように話した。


「しかし、それでは処罰しないことと考えるのか?」

 と、ゼノビアが口を開く。

「処罰は必要である、このことはミリタリーの総意である」

 シウテクトリも発言した。


「それについては、とりあえず次の事が決定されています」

 と、サリーが二人の降格について、ミコの裁定を発表するが、

「ミコ様の裁定に口をはさむのは憚れますが、あえて申し上げます、少し甘いのではありませんか?」

 天照大神(あまてらす)が異議を唱える。


 ミコが、

「二人には降格以外に懲罰を考えています」

「まず最初に、主人の命令に逆らったのですからね」

 そう言って、まずセレスティアを自身の膝の上に腹ばいにさせると、お尻をプルっと剥き平手でたたく。

 あまりのことで、セレスティアは真っ赤になった。


 三発だけだが、かなりの音がしてお尻は真っ赤に、そのまま下半身を出したままで、立っているように命じられたのだ。

 なぜか逆らえない……


 同じように忍もお尻を叩かれている、それを眺めているとセレスティアは身体がうずくのを感じたのだ。

 

 そのあと二人は、とんでもないものを身につけるように命じられる。

 大人用のオムツ……


 死にたいような羞恥心だが、しびれるような感覚、おずおずと二人は身につける。


 そしてさらにミコは、こう言ったのである。

「明日一日は外さないように軟禁します、お風呂もなし、トイレもなし、その為のオムツですから、でも懲罰はこれからよ」


 百合の幹部会議のメンバーは興奮している。

 なんとなくサリーも、もじもじしているようだ。

 二人へのスパンキングに触発されたようである。


「二人への懲罰は、魔女の毒薬料理を食べてもらう事です」

 このミコの言葉に、エラムの女たちの間から悲鳴が上がった。


 皆この意味が分かったようである。

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